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そして放課後、まず1番最初に到着したのは智大だ、真実の部屋の扉を普通に開ける。

「おっす、なんだよあのコチャ、訳わかんないんだけど」

そう言いながらいつもの場所に座って真実を見ると、真実は人差し指を立てて口に近づけて智大を黙らせる。その2分後、扉がそーっと空いて顔だけがひょっこり現れる、憲一であった。

「えっ? 智大? オレだけじゃないの?」

真実は憲一にも人差し指を立てて口に近づけて黙らせた。憲一は口を紡ぎながらこちらもいつもの場所に座る。そして智大の顔を見ると、智大は憲一を見て肩を竦めた。

最後に浩太が到着したのはその5分後。ピーンポーン・・・・インターホンが鳴り、外から叫び声が聞こえてくる「まーこーとーくん! あーーそぼっ!」

真実は額に手を当てて天仰いだ。

「あいつ、バカだ」ボソッと呟く

智大は普通に突っ込んだ。

「全員呼んでるんかーいっ」

浩太は何やらよくわからない歌を唄いながら真実の部屋に入ってきた。

「あれ? みんないるじゃん? あのコチャなんだったの?」

そう言いながらいつもの場所に着席である。

3人はなぜ集められたのかまったく理解できず、あのコチャも理解できず、頭に? マークを出しながら真実を見るのであった。

真実は机に両肘をつき、手を組んでアゴを乗せて神妙な男風の顔をして1人の男の方をジッと見ていた。浩太と智大は真実の目線の先に顔を向けてみるとそこには憲一が居た。3人が憲一の顔を見たその時、真実は静かに言葉の刃を振りかざしたのである。

「ケンイチよ・・・・おまえ・・オレらに・・隠していること・・・・あるだろ?」

真実の振りかざした刃は憲一にクリーンヒットしたようで、憲一は1センチ程飛び上がったのではないかと思える程ビクっと体が縦に揺れた。

そのクリーンヒットを見て浩太と智大は無言で真実に顔を向ける。真実は不敵な笑みを浮かべながら未だ憲一の顔を見ていた。浩太と智大はすぐさま憲一の方へ顔を向け直して憲一の発する言葉を待つ。憲一は三方向の視線から耐えられなくなり立ち上がって部屋から逃げ出そうと試みるが、真実はそれを許さない。

「逃げるな! ケンイチ!!」

雷鳴のような大きな声と威圧で憲一は腰を少し浮かせた状態で固まった。浩太と智大は真実の声の大きさに驚きビクリと体を縦に揺らせた。

「ケンイチよ・・・・もう分かってるんだ・・・・隠そうったって、いつかは分かっちまうんだから、ココで素直にゲロっちゃえよ・・・・」

今度は優しい口調で憲一を宥める。

浩太と智大は憲一が何を隠しているのかまったく分からず、今この状況がまったく整理できずにいて若干のパニックに陥っていた。

憲一は決心がついたのか、少し上げた腰を下ろして座り直して俯いた。

この沈黙がどれくらい続いたのだろうか、1分か2分程だろうか、憲一は静かに話始める。

「オレ・・・・一昨日から・・・・佳代と・・・・付き合い・・・・だした・・・・」

その言葉を聞いて浩太と智大は寝耳に水、2人で顔を合わせて驚いた。

「はーーーっ? マジで? 全然気付かなかったって? マジで? えっ? マジで?」

そして真実の顔を見た。真実は未だポージングを変えずに澄ました顔で憲一を見つめていた。(この2人、マジでマジでとうるせ〜な、まあ、これをやりたかったんだよ)と優越感に浸っている。

憲一は顔を上げて真実を見た。

「まこと、なぜ分かったんだ? オレ達まだそんなに日も経ってないから・・・・いつも通りにしようって言って隠してたのに・・・・」

浩太と智大も「オレ達も分からなかったぞ」と言って真実を見る。

真実はまだまだポージングを変えずに目を閉じて静かに口を開く。

「2人の距離感だよ・・・・昨日辺りからお前たち2人の距離感が近くなってるんだよ・・・・。分からなかったか?・・・・ケンイチ、おめでとうな」

真実はあたかも分かってましたよと言わんばかりの口振りで話をしているが、実際はこうなる事が事前に分かっていたので見破るのは当たり前である。そう、カンニングである。

(いや〜、メチャ気持ちいいー、前の時はかなりショックを受けたからなー、今回はこれくらいの事させてもらわないと気が済まないでしょう)真実は心の中でそう言い聞かせる。

浩太と智大も憲一にお祝いの言葉をかける。

「ケンイチ、やったな、おめでとー、因みにどちらから告白したんだ?」

「ああ、佳代からだ、オレも一緒にGTOやってて気になってたけど、流石にオレから告白する勇気はなかったよ・・・・佳代に感謝だ」

憲一はそう答えながら顔を赤くした。真実は憲一の話を聞いて振り返っていた。

(あの時は憲一から告白したのかと思ってたからもっと早くに告白すればなんて思いも少しあったんだが、まさか佳代から告白してたなんて・・・・じゃあーオレがいくら先に告白しても佳代とは付き合えなかっなってことなんだな・・今回、諦めて憲一を応援して正解だったんだ、よかった)ホッと胸をなで下ろす真実であった。

さてさて、ここからは前回にはなかったイベントが始まるぞ。真子は佳代と憲一が付き合った事でどう行動するかだな・・・・真子の動向が楽しみだ。真実はまた不敵な笑みを浮かべているのであった。

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