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高校編、開始!!
公立西岡高校には、3つの町の中学校から生徒が集まってくる。
中学生活はだいぶんとズレてしまったので、高校も引き継がれているのかと不安な気持ちを持って校門をくぐり抜ける。
俺は無意識に周囲の顔を探していた。見覚えのある顔もある。
昇降口にはクラス表が貼り出されている。
その中に、あるはずの名前はなかった。
智大も、浩太も、憲一もいない。
わかっていたことなのに、胸の奥が少しだけ冷えた。
真実のクラスは1年8組。
教室の前で一度だけ深呼吸してから、扉を開けた。
中に入った瞬間、胸の奥がふっと緩む。
(・・・・変わっていないなー)
席の配置、窓からの景色、教室の雰囲気は前の世界線と、ほとんど同じだった。
懐かしさが、じわっと込み上げてくる。
まるで時間がまた巻き戻った感覚だ。
自分の席に向かいながら、視線を滑らせる。
(知っている顔ぶれ・・ズレていない)
胸の奥にあった緊張が、少しだけほどけた。




