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決別の日 2

読んでくださってありがとうございます。


新しい家は義伯母の親戚の持ち家で、

今は空き家だから人が住んでくれたら嬉しい

と快く貸し出してくれたと伯父から聞かされた。


近所にその親戚も住んでいて私が来るのを楽しみにしているらしい。

事情を知ってるのは1人だけ。

正直ありがたかった。


伯父夫婦は私が家を出る日に会いにきてくれた。

何かあれば迷わず連絡するようにと連絡先を書いたメモとお弁当とお茶。コンビニおにぎりに袋いっぱいのスナック菓子。


この人が親だったら。

一瞬だけ頭をよぎったが、

すぐに考えるのをやめた。


意外なことに叔母も最後に会いにきてくれた。

駅の前で所在なさげに立つ彼女は、義伯母から今日街を出ると聞かされたと早口でしゃべった後、何度も口を開いては閉じてを繰り返した。



「あなたのこと、嫌いじゃなかったわ。ひどいこと言って悪かったと思ってる。私とあの人の確執(かくしつ)に巻き込んでごめんなさい」


叔母もまた、お弁当とお茶を差し出そうとして私の手に持つ袋の中身に気づいたらしい。お弁当を持つ手を引っ込めた。

「ありがとうございます。

晩ごはんにいただいてもいいですか?」

そう言って何も持ってない方の手を差し出すと、ほっとしたようにお弁当を渡してきた。

そして、数メートル後ろで待つリオちゃんにも頭を下げて帰っていった。




私の引越し先がある駅に到着したのは、リオちゃんと別れてから4時間後のことだった。


義伯母の几帳面(きちょうめん)な性格がよく表れた手書きの地図を見ながらゆっくり歩く。


周りに何があるかを記憶しながら進んでいくと、1人で暮らすには充分な小さな平屋建てが見えてきた。


新幹線の中でチョコを軽くつまんだだけだった。

これからの生活への不安もあったし、電車の乗り換えを間違えるわけにはいかないと気を張っていたからだろうか、空腹も感じなかった。

家に入ったら少し休もう。

そう考えながら、伯父から渡されていた家の鍵を開けて中へ入り。

施錠(せじょう)して玄関を振り返ると、そこは湖だった。


作者はヘタレなので、酷評はご遠慮ください。

泣きます。

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