さるびあ
執筆中エントリに最初の数行を書いて保存したのは、もう2月近くも前。
時期はかなりずれてしまいましたが、ご容赦のほどを。
はたしてこの季節だったかと思い
そして今だったかと改めて知る
街で見かけたさるびあは
この時期に咲く花でした
その長い舌のような花弁は
受粉を他の虫たちではなく
ハチドリに任せるため
変化していったという話です。
ハチドリのいない日本では
かつてその蜜の恩恵に
あずかることができるのは
もっぱら子供たちでした
春につつじ 秋にさるびあ
登下校の道すがらに
一つ二つと花弁を抜いて
蟻の涙ほどの蜜を吸う
それは今ほど甘味に富まない
かつての子供たちにとっては
ほんの一時の甘露の雫
そんなものであったのでしょう
今はもうその花を気にも留めず
通り過ぎる子供たちの傍らで
ただ静かに揺れているだけの
さるびあの 花
実は、サルビアの蜜は多少の毒性があるので、沢山吸ってはいけないのだそうです。
普通はそこに行く前に見つかって怒られちゃうでしょうけれど/w