適正検査と配属命令
お待たせしました、えっ待ってない?
第2話でございます!色々とアレな文章力ですが最後まで見ていってくだされば幸いです!!
社訓2<まずは何が出来るかを探しましょう>
「適正検査・・・ですか?」
朝礼が終わってすぐに、僕は魔王様と秘書さんの案内で医務室へと向かっていた
長い廊下ですれ違う魔物や、有名所では豚の顔をしたオーク(スーツ姿)
電球の取り替えをしているトカゲ男(これまたスーツ姿)
これからお昼を食べに向かうのだろうか?廊下を走るゴブリン達(やはりスーツ姿)
「すれ違う人・・・人?皆スーツ着てますね・・・朝礼だと鎧姿だったのに」
「魔王軍の配下で、あのように鎧やローブ姿は基本外回りの方のみ
社内での仕事がある者は大体スーツの着用義務があるのです。
どのスーツも魔王様が防護魔法をかけて仕上げた逸品ですので
国ひとつ滅ぼせる魔法でもない限り傷すら着きませんとも」
「そんな状況になる時があるんですか!?」
アッハッハッハ、と真顔で笑いながらこれを流していく秘書さん
ここがファンタジー世界だから、当然魔法があるんだろうけど
どうしてスーツにそこまでの耐久性が必要なんだろうか?
「ほら、あそこが医務室ね?君の職業適正を見てくれる魔物がいるから」
「医務室責任者は蜘蛛魔族<アラクネ>のクラーチェ女医です
彼女はユニークスキル・・・種族ごとに産まれながら持つ個性とお考えください
それを使って新入社員全員の職業適正を見極める事が出来るのです」
アラクネ?
アラクネって、あの上半身裸・・・下半身は蜘蛛!
多くのエロゲーとかで出てくる、あのアラクネですか!?
入社が決定してから大体35分くらいですが入社して良かったーーー!!
「あっらぁぁぁぁぁぁぁん?イッイィ!!お・と・こぉ」
前言撤回
「んわぁたくしが魔王軍・医務室責任者のクラーチェよぉんっ
んむっふー・・・宜しくね新入社員ちゃぁん♪」
普通に大きいだけの蜘蛛でした・・・
しゃべり方がオカマで物凄い重低音の大きな蜘蛛が責任者・・・
「今日も全裸ですかクラーチェ女医、
体毛の質上仕方ないと言えども、あまり裸でいられると困るのですが・・・」
「んふっ!ごめんなさいね秘書ちゅわぁん
でもダメよぉん、私は誇りのたかぁい乙女なのよぉ
どこの馬の骨かも分からない誰かの糸で作られた布は着たくないのよぉん」
それと普通に会話してみせる秘書さんも大概です
と言うかアレを全裸とか言わないでください
むしろ、蜘蛛がピッチリスーツ着てたら
それはそれで気持ち悪くないですか!?
「やぁクラーチェ女医、新入社員の平野君の職業適正を見てくれるかい?」
「おーっと、そうだったわねぇん
さぁルーキーちゃぁん?私の目を見て・・・照れなくていいのよぉん?」
「いいっ!?」
蜘蛛の顔がズイッと近づかれると恐怖のあまり体が硬直してしまう
結果として彼女・・・クラーチェ女医の眼は文字通りしっかり見れたわけだが
「あらあら、魔王様!彼の職業適正が分かったわぁん♪」
平野光一 lv1
職業<運ぶ者/バックパッカー>
ユニークスキル<荷車召喚・安眠回復・逃走>
力5
魔5
体5
速5
運5
「糞みたいなステータスですね」
「こら秘書!そんな事言っちゃダメでしょ!!」
提示されたステータスやスキル、
レベルの記された紙を受けとる
比較対照が分からないから何とも言えないが相当酷いのかな
「普通ステータスはlv1でも二桁いくのが一つあるはずですよね?
なんですか、オール5って村人レベルですよ」
「で、でも!これから色々経験していく訳だから!!元気を出して、ね?」
相当酷いのか秘書からは散々の言われようだ
まぁ元の世界でも普通の誰でもよくある平社員だったし
こんなものか・・・と内心諦めため息をつく
「それで、運ぶ者ってどういう職業なんですか?」
「全てのアイテムを一種類999個まで所持でき、
9999種類までポケットや鞄に詰め込めるだけの職業です」
「戦えたりは?」 「まず剣が装備できませんね」
「防具は何が」 「レザーアーマーすら無理です」
「魔法は使えますか?」 「使えません」
「何かすごいスキルとか覚えたりは・・・」 「そもそも習得スキルがありませんね」
本当にクソな職業だ・・・膝から崩れれば
理想としていた異世界ライフが数秒で崩れ去った事に悲しむ
やっぱり異世界でも社畜として働くのか・・・
「あっそうだ!!君のその職業なら・・・うん、いけるもしれない!!」
突如魔王が何かを思い付いたのか
秘書からスマホを受けとり操作し始める・・・あれ?
「そういえば、この世界ってスマホあるんですね」
「えぇ、連絡手段以外に色々と我が魔王軍の必須アイテムになっております
平野さんにも後日我が軍の専用スマホを支給致します」
説明を聞いていると、魔王様が何やら嬉しそうに話を進めていた
何だろう?うっすら聞こえる通話相手の声は二つだが
「そう、そうなんだよ!
君たちの持ち込んだ企画!!新人君ならきっとね?うん!!」
何やら勝手に話が進んでいるが何を・・・企画とか聞こえてるが
「喜びたまえ平野君!!僕は今から君をっ!!
ダンジョン発展部へ配属を命じる!!」
はい?いきなり何言ってるんだ この魔王
と言うか・・・入社して数十分で
「いきなり配属ですかぁあああああああああああああああ!?」
如何でしたでしょうか?いきなり主人公がどっかに異動させられてますが
果たして平野君の異動先、ダンジョン発展部とは一体!?
どんな部署かは社訓3にて!!