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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

極論男シリーズ

極論男・13

作者: ルク穴禁


 皆さんは学校の校則というものに疑問を持ったことはありませんか?




 ある高校で教師が生徒に罰として髪の毛を切ったそうだ。


 これは由々しき事態。髪の毛を切ってカネを得ていいのは“理容師”と“美容師”だけだ。


 教師は公務員、国民の血税で食わしてやってる。当たり前。


 生徒の髪の毛を切った教師は給料からカット代を天引きされなければ、おかしい。


 おそらく、うやむやにされているだろう。




 世間は有名人のスキャンダルに視線が注がれてるが、そんなのどうでもいい。


 子供は国の宝だ。マスコミはもっと子供にフォーカスすべきだ。


 生徒が校則という名の汚れた剣に斬られる前に、助けるべきだ。


 髪の毛を切った教師の顔と実名をニュースで取り上げ、徹底的に追及しなくては、また同じ事が起きる。




――(ケンジ)が通ってた高校もイカれてた。


 水泳授業の単位が不足している生徒は2月の寒い時期にプールで泳がされる。しかも100メートルだ。


 想像出来るだろうか? 薄く氷の張ったプールで泳がされる、高校一年生の心身に与える影響を。




 俺は拳で氷を割り、次に足の爪先を冷水に入れる、「痛い」。約0℃の水は痛点を刺激して痛みとして脳に伝わる。


 1つ“教師の善意”は足は突いてもいいというだけ。


 俺はスイミングスクールで3級を持っていた。泳げるんだよ! だから、水泳の授業をサボってた。


 ちゃんとやっているか、教師が見張る、温かそうなベンチコートを着て。何度、脚を掴んで冷水の中に引きずり込んでやろうと考えながら、立ち泳ぎをする。氷を割って。


 そもそも、この寒中水泳は準備体操なし。正に懲罰だ。


 こんな事やめないか? と教師に意見したところで、冬に船に乗ってて、転覆したらどうする。と意味不明なタイタニックごっこを提案されるのがオチだ。


 抵抗したら留年だ、それだけは!


 俺はなんとか25メートルを泳ぎ、折り返す。凍てつく身体が震える。いつまで懲罰が続く!?


 後から懲罰を受けに来た、隣のクラスの梶木だ。俺が割った穴に片足を入れた時、軸足を滑らして、冷水プールに落ちる。


――浮いてこない。死んだ?


「おい、先生。助けてやれよ」


「ケンジ、お前が助けなさい」


「何でだよ!? 寒いのが嫌なだけだろ」


「うるさい! 留年にさせるぞ!」


 俺はスタート地点に戻り、足で梶木を突く。


「心肺停止だ。救急車を呼べよ」




――梶木は御臨終となった。死人が出てから、この懲罰は終了を迎えた。次の年からは10キロメートル離れた、スイミングスクールの温水で足りない単位を取る事となった。




――教訓として校則や教師の命令は破ってOK。そんなのファッキュー!

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