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04

キャラを統一させたい。。。切実に…

翌日から、私は勉強の毎日です。本当は侍女の仕事をすぐにでも習いたいのだが、まずは公爵令嬢としてマナーの、勉強を優先することにした。また、一般教養だけでなく様々なジャンルの勉強もしていけるようお願いした。

あと、剣術や体術も習得しようとお願いしてみたが、必要以上に筋肉がついてしまえば令嬢として不自然になってしまうと言われ護身術程度で妥協することとなり、魔術と精霊術を極めていく方向となった。


そして、合間をぬってはアリィ様とお茶をするのだが、


「きょうも髪をごまかちてるのね…」


アリィ様は私が髪を変えているのが気に食わないらしく、会うたびに不満そうである。


「はい。養父様にも出来る限り人前で本当の髪色を出してはならないと言われていますし、私もあまりあの髪を皆に見せたくありませんので…」


「どうちて…?」


「えっと、ですから養父様に言われていまして…」


(あら?…いつもはこう言えば不満そうな顔をしつつも違う話をなさるのに…)


不思議に思いつつアリィ様をみれば、可愛らしいお顔が台無しになる勢いで怒った顔をしてこちらを睨みつけていた。


「ア、アリィ様!?…な、なにか私粗相をしてしまいましたか!?」


何故だ!?冷静を装いつつも内心パニックである。何か嫌われるようなことをしてしまったのだろうか…


「ティアは…私が最初にいっちゃことおぼえてないにょ?…」


「へ?」


「ティアは!わたちので!…髪は!綺麗だ!っていっちゃのに!なにょに!いつも!いつも!あうたびきいちゃら!皆にみりゃれたくないって!わたちが綺麗だって!いっちゃのに!!!」


怒りながらも泣きそうな声で叫ぶアリィ様。私はその言葉に固まるしかなかった。

アリィ様は、私が「皆にみせたくない」という発言を自分を蔑ろにしているのだと思い悲しみ、怒っているのだ。その事実に、アリィ様のお心が分からなかった自分の鈍感さに怒りを覚えつつも、私に向けて下る情に歓喜を覚えてしまう。


「申し訳ありませんアリィ様。アリィ様のお心が分からず、知らず知らずのうちにアリィ様を悲しませてしまっていたのですね。」


私がそう言うと、アリィ様はついに泣いてしまった。泣きながらも、私に言う。


「うぐっ…そうりょ…ぐずっ…うぅぅ…わたちがきれいっておもっちゃんだかりゃ…そんな…ふうに…いわにゃいでよ……うぐっ…」


私はアリィ様の涙を拭きながら微笑む。


「そうですね。最初にお会いした時に、そんなこというなと言われていたのに、私としたことが…申し訳ありません。この髪が嫌いなんてことはないのです。アリィ様に綺麗だと言われた時から私はこの髪色がかけがえのないものになりました。アリィ様に綺麗だと言われて自分を好きになりました。ですが、ずっと隠していたからか、皆の前に晒すのは恥ずかしいのです。ちゃんと、アリィ様にお伝えすれば良かったですね。」


そういうとアリィ様はピタリと泣くのをやめ、ジト目で私をみる。


「ほんちょ…?はずかちかっちゃだけなの?…」


「…恥ずかしいのと、あと、やっぱりまだ怖いというのもあります。でも決して自分を蔑ろにしてるわけではないのですよ?…信じてくださいますか?」



「しかちゃないわね…しんじちてあげりゅわ。おとうちゃまのこともあるのも、わかっていまちゅし…」


鼻をふんっとならしそっぽを向きつつもそう言ったアリィ様は大変可愛らしかった。


「ふふっ。ありがとうございますアリィ様。」


お礼を言いつつも笑みがこぼれる。


アリィ様は、そっぽを向いたまま小さい声でもごもごと何かおっしゃっている。私がそれに気づき耳を傾けた瞬間、アリィ様は真っ赤になった顔で私をみると、


「あちょ…ティアがもっちょ…かみを…あにゃたを…すきになれるように…そにょ…これからまいにち…「きれい」ってゆってあげりゅわ………かんちゃしなしゃい!!!」


そう大声で言うと、アリィ様の顔はさらに真っ赤になっていた。


「あ、ありがとうございます…。」

その言葉しかでなかった。なぜなら、、、

(か、可愛らしい…何て可愛らしいのかしら!!)


私は内心であまりの可愛らしさに悶絶していた。きっとお礼の言葉以外を言おうものならアリィ様へのこの溢れんばかりの想いをぶつけてしまいそうだった。

…私の顔も真っ赤に違いない。





アリィ様の宣言に、顔を真っ赤にしつつ見つめ合うこと数十秒…

先にしびれを来たしたのはアリィ様でした。


「ご、ごほんっ!!ちょ、ちょういえば、おとうちゃまからききまちたよ?まじゅつのべんきょうをするちょか?」


わざとらしく咳払いし話を変えようとするアリィ様。私もこのままでは色んな意味で危険だったので有難く話にのせていただく。


私は落ち着く為にも、用意されていた紅茶を一口飲む。少し冷めていたがおかけで冷静になれた。


「はい。この生活になれたら先生をつけてくだるみたいで…アリィ様、お飲み物が冷めてますから侍女に新しく入れてもらいしょうか?」


「そうね。あたらしくいれてもらいまちょ。…まじゅつってたちか10しゃいくらいからならうものってきいちゃのですが?ティアはそんなはやくからならうの?」


「そうですね。確かに普通なら10歳から習い始めるものだと聞いてます。ですが、魔力保留量が多い人はそれより前に習うみたいです。私は、魔力が多いと判断されたので…」


「ふーん…?そうなのね……」


アリィ様にはまだちょっと分からないことらしい。

魔力保留量が多い者は早いうちから操れないと無自覚に魔力を放出し危険だと言われている。だから生まれた時に魔力量を計りある一定量の範囲を超えた子供は早くから習うようにされているらしい。

生まれてすぐなので記憶なんて曖昧だし、量が多いと言われてもピンとこないが…え?前世の記憶があるくせに?いや、それとこれとは別だ…あの時はほとんど寝て過ごしてたしね。寝てる間に計られた可能性大だ。


(まぁ…私が習うのはそれだけが理由ではないのですが…精霊術のことはアリィ様に秘密ですからね…)


私はアリィ様に許可を得たのでベルを鳴らし侍女を呼び、新しいものに変えてもらう。

本来なら侍女は私達のそばについているものだが、アリィ様が私と二人っきりが言いと何とも可愛らしい我儘を言ったことで、お茶の時間だけは部屋の外で待機してもらうこととなった。


(はやくマナーをマスターして侍女の勉強もしたいわ…そうすれば、私がお茶を入れて差し上げられるのに…これはさらなる精進が必要です…!)



「ねぇ、ティア…」


そんなことを考えていたらアリィ様が小さい声で声をかけてきた。……両手でカップを持ち上目遣いでみてくる可愛らしい姿にまた心の中で悶絶した。



「な、なんでしょうか?」


平静を装いつつ微笑んで問いかける。


「どんどん、いしょがしくなるってことよね?…それでも、こうちてまいにち…いっしょにおちゃしてくれるわよね??」


ちょっと自信なさげに聞いてくるアリィ様…


ーーか!かわっ……!つまり!私がどんなに忙しくなろうともこうして毎日私と!


私とお茶がしたいと!!!


(な、なんて可愛らしい我儘なんでしょうか!はぁ…やはりアリィ様は知れば知るほど天使のような方です。)


「アリィ様!そんなのもちろんです!私はアリィ様のものなのですから、アリィ様のお願いが最優先です!」


机に手を置き前のめりになりながら力強く言えば、アリィ様は先程の自信なさげの姿ではなくいつもの自信満々なお顔で、


「そ、そう…そうりょね……そうりょ!あなちゃはわたちのなんだから!わたちの我儘をきくのはとうぜんりょね!ティア!あちたからもまいにち!いっしょにおちゃするこちょ!いいわね!!」



「はい!アリィ様!!」


笑顔で頷けばアリィ様も満足げに笑顔を返してくれた。

そして、たわいのない話を沢山してるうちに時間はあっという間に過ぎた。


「あ、もうこんな時間ですね。では、アリィ様私はそろそろ…」


「ちょうね。ティア、おべんきょうがんばってね。」



「はい。アリィ様も!」



そして、私が部屋から出ようとしとき、アリィ様に呼び止められた。


「ちょうだわ!わすれてた!!ティア!!!」


私は振り向きアリィ様をみる。


「はい?なんでしょうか?」

(何か言い忘れてたことでもあったのかしら?)



「ティア!ティアはきょうもきれいりょ!!!!」



満面の笑みでそう言うアリィ様。

先の約束を早速実行するようだ。



………て、天使!!!!!





アリィ様のおかげで私は今日も幸せいっぱいです。


恋愛もののはずが今の所主人公がアリィ様に萌えてる場面しかないσ(^_^;)


はやいとこ進めていこうとおもいます。

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