第5話 青い騎士 Ⅱ
午後12時12分・三原駅
駅の裏手の駐車場にいくつもの車が次々と入ってきて空いているスペースに駐車していく。
その車の大群の中、4WDのジープから白人の男が降りた。
鋭い何かを睨んでいるような目つきのスキンヘッドの彼は7課と他の魔法関連犯罪の部署を束ねるトップ、ロイ・カウフマンだ。
彼の周囲に葵と正信、加えて50人ほどの捜査官が集まった。
「連続殺人犯、通称"青い騎士"の目的がわかった。奴は何かの実験のため殺人を繰り返しているようだ。そこで、普段ではありえない強い魔力反応を発してる場所を探せ」
ロイの言葉で捜査官が一斉に周囲に散る。
「断定ではないが犯人のあぶり出しができるかもしれない、よくやった本条」
と、ロイは葵に賛辞を送った。
「その言葉をいうのはまだ早いです。犯人を捕まえてからでないと」
「そうか、ならば私と来い。桐原もな」
「ああ、わかった」
ロイと葵、正信と数人の捜査官はまず駅近くの貸し倉庫街を調べることにした。
実験が行われるのならこういう倉庫の方が都合がいい、ここの近くには人が集まるような場所がないため人通りが少ない。
各自携行している魔力の反応を探知する携帯電話サイズの探知機を四方に向けて魔力の反応が強い場所を探す。
貸し倉庫街に入って数十分、突然葵の探知機に反応が出た。
『第20倉庫』、ここから自然発生するには多量の魔力の反応が見られた。
アイコンタクトで葵はロイと正信、その他の捜査員に合図を送る、全員腰のホルスターに納まっていた拳銃を取り出し構える。
倉庫の正面、大型のシャッターと左にドアがあり、ドアの両サイドに捜査官が、シャッターに葵と正信、ロイが静かに張り付き突入の準備をする。
ロイの手のサインで突入が指示され同時にドアとシャッターが開けられ葵たちは雪崩のように倉庫の中に踏み込んだ。
今にも消えそうな電球が1つだけ付けられた薄暗い倉庫内、クリアリングをするが中には誰もいないようだ。
倉庫の中はガラっとしており、さび付いたコンテナがいくつかと室内の中央に事務机とその上に薄汚れた日記があるだけだ。
拳銃を収め、葵は日記を手に取りページをめくると彼女の推測通り、何らかの実験の記録のようだった。
読み進めていくとこの日記を書いた人物……つまり犯人は魔法により自分の姿を別の何かに変える実験をしていたようだ。
魔力で外套を作り任意の姿になる、おまけに魔力を固着化させ実体を持たせる術式も組み上げていたようだ。
「カウフマン捜査官、犯人は私の思った通りのことをしていたようです」
と、葵はロイに日記を手渡す、ロイもそれを読みうなづく。
「そのようだな、だが犯人はどこに行った?それに先ほどの魔力の反応は何だ?」
確かに、この倉庫には魔力を発するものは何一つない。
正面のシャッターのドア以外に出入り口はない、くまなく探したが他の部屋に繋がるドアも見当たらない。
それなのに、なぜあれほどの魔力の反応があったのか……
嫌な予感がした、途端にロイと葵は正信に勢いよく押し倒された。
それと同時に数秒前に葵とロイが立っていた場所に何かが天井から落ちてきた。
葵が落ちてきた物を見るととそれは天井から伸びた巨大な黒ずんだ『手』だった。
倉庫の天井から二本の巨大な腕が生え、それが振り回され捜査官たちを吹き飛ばし、潰す。
吹き飛ばされた数人の捜査官は何とか立ち上がったが、潰された一人の捜査官は人間であった痕跡などない肉塊に変わっていた。
「倉庫に化けていたの!?」
「全員撤退!!急げ!!」
ロイの命令に生き残っている捜査官たちは死に物狂いで倉庫から脱出した。
葵も正信とロイを気にかけながらなんとか倉庫から脱出する。
「ロイ、下がれ。ここからは僕たちの仕事だ」
正信の左手にはP-90というサブマシンガン、ベルギーのFN社が開発したPDW(個人防衛火器)短機関銃の一種で人間工学に基づいた設計が行われている。
そして右手には世界最大の拳銃・デザートイーグル.50AEが握られる。
使用弾薬である.50AE弾はAK-47等に使用されている7.62x39弾と同等であり、ボディアーマーを貫通するほどの能力を持っている。
葵は右手に両刃の西洋剣を両手持ちで握り、構える。
「すまない、頼んだぞ」
生き残った捜査官を率いてロイは一旦駅の駐車場まで撤退する。
倉庫はゆっくりと黒い魔力の塊に変わり、液体のような質感のヒトガタに変わり青い騎士に姿を変える。
「なるほど、変幻自在というわけか。なかなか見つからなかったのもうなづける」
右手の大剣を振り、臨戦態勢の騎士。
先手は正信だった、瞬時にデザ-トイーグルの照準を定め引き金を引く。
本来ならば肩が外れるほどの反動があるデザートイーグルを片手で撃つことはできないが、反動軽減の魔法を用いている。
そんなデザートイーグルの高火力・超速の弾丸を騎士は剣で弾いた。
刹那、騎士の視界が途絶えた瞬間葵は常人ではできない凄まじい脚力で騎士の懐に潜り込んだ。
葵の戦術は高速での近距離戦闘、魔力のブーストで爆発的に脚力を強化し100メートルをわずか2秒で走ってしまう。
その速度に青い騎士は完全に隙だらけ、右からの切り上げが見事決まるが騎士の鎧に阻まれ致命打にはならなかった。
不愉快な金属音が響き、火花が剣と鎧が触れた瞬間に走る。
騎士の大剣の振り下ろし、続けてのなぎ払いを受け流し反撃の隙を伺う。
「葵!!」
正信の声に葵はとっさに身体を捻った。
彼女の頬数ミリを避け正信のデザートイーグルの弾丸が通過、さらにP-90の制圧射撃の弾丸が嵐のように吹き抜ける。
デザートイーグルの弾丸は騎士の眉間に命中、P-90の弾丸も騎士の全身に命中する。
しかし、兜や鎧に阻まれやはり致命打にはいたらない。
「こいつ、かなり堅いな」
防御力が高すぎる、ライフル弾並みの貫通力を発揮するP-90の弾丸すら弾く防御力。
『普通に』戦ってはらちが明かないと葵は判断し魔力を剣に込める。
すると剣の刀身に風が集まり風を纏う。
風圧による斬撃の加速、葵はこれに賭けた。
強固な鎧とはすなわち犯人が織り込んだ強固な魔力、それを削るにはそれ以上の魔力をぶつけるしか手立てはない。
風を纏った葵の斬撃は風圧の加速を受け一閃並みの速さ、超速の袈裟切りの一撃が騎士の鎧を捉え凄まじい風圧に騎士は数歩後ろへ後退する。
深々と、鎧に傷が入り鮮血が噴出す、どうやら攻撃が通ったようだ。
「これ以上の抵抗は無駄よ、武装解除して」
葵は剣を騎士に突きつけながらそう言う、彼女から5歩前方の騎士は苦しそうに肩で息をし、切れた鎧の溝からそれに合わせてドクドクと血が溢れて来る。
左手で傷口を押さえるが血は一向に止まる気配を見せない。
騎士は、大剣を大きく振りかざし地面に叩きつけた。
コンクリートが弾け大きな石つぶてとなり葵と正信に襲いかかるがたやすく彼はデザートイーグルで撃ちぬき、葵は剣で切り凌ぐ。
石つぶてと共に粉塵が巻き起こり2人の視界を完全に覆い隠す、数秒で粉塵は晴れたがその数秒は犯人が逃走するには十分だった。
騎士の姿はどこにもなかったが、あの深手で遠くに逃げるのは無理だろう。
2人は目配せをし、周辺での犯人の捜索を開始した。
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午後16時・義之宅
義之宅のリビングではみなせや灯華、春樹がおしゃべりに花を咲かせていた。
事の発端は下校時刻になった時だった、春樹が決闘に向けて作戦会議をしようという話になり、どこに集まるか話し合いその結果普段あまり行かない義之の家になった。
そこまでなら別に構うことはなかった、確かに全員が義之宅に集まるのは久しぶりなので異論はなかった。
異論はなかったが、美奈都を交えたこいつ等の騒がしいこと。
「まぁ、あまり来ないから無理もないか」
一応、家主らしく渋めのお茶を淹れてお客をもてなす義之。
全員にお茶を配膳し終わるとそれを見計らって春樹が話しを始めた。
「じゃあ、作戦会議を始めるよ。僕が下校までに集めた情報によると妙法寺さんのグループがわかったよ」
4人一組ということは普段実習のしているパーティで作るのが一番早く効率的だ、春樹は授業中にC組(義之たちはB組、ちなみに1学年F組まである)の友達とメールをし、情報を集めていた。
妙法寺のパーティは妙法寺桃歌(中衛)、伊原和也(前衛)、桐原翼(中衛)、刈羽空(サポート)。
リーダーの桃歌は学園でも指折りの闇属性魔法の使い手で使用武器は大鎌、中衛なのは近接で大鎌の振るい後方に行けば魔法で攻撃とオールマイティーに戦えるかららしい。
続く和也は刀による近接戦闘が得意なようで身体強化のブースト魔法ぐらいしか使えないらしい。
翼は二丁拳銃の風魔法使い、オートマグV というデザートイーグルと同じ.50AE弾を使用する拳銃を使う。
それと【旋風の魔術師】という渾名を持つらしい。
空は回復と魔法による間接的なサポート担当で攻撃魔法はほとんど使えないらしい。
春樹の話では和也と桃歌、空と翼でパーティを作るだろうとのことだった。
なぜなら、この組み合わせなら攻めと後方で役割を分担するのにバランスがいいだろうということからだった。
そこで、こちらも同じ編成をすることにした。
義之とみなせ、春樹と灯華で組む……といっても普段と変わらない編成だが。
しかし、個々の戦術などはわからず本格的な作戦は組むことができなかった。
それは相手も同じだろう、あとは本番の状況判断でなんとかするしかない。
そこまで話し合いをしていると、帰宅時刻の18時が迫っていたのでみなせたちは慌てて帰宅することとなった。
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家が別方向の春樹と灯華を見送り、義之はみなせの家で送るため家を出た。
少しの距離ではあるが一応一緒に行く、みなせも反対はしなかった。
「義之、その……ありがとう」
伏し目がちにみなせが突然お礼を言ってきた、義之は何に対してのありがとうなのかわからず目を泳がせる。
「俺、お礼言われることしたか?」
「今日、妙法寺さんとのこと。庇ってくれたでしょ?」
みなせの言葉を聞き、ようやく義之は事態を飲み込んだ。
「ああ、気にするな。親友として当然だったからな」
義之の言葉を聞き、みなせは少し頬を赤くする、普段の強気な彼女からは想像もできない。
みなせの本質……強気な態度はあくまで虚勢で本当は素直で温和なのだ。
小さいころから、彼女は泣き虫だった。
だがハルファスに襲われて以来、強くなりたいと思った、そこでまずは内面を変えようと彼女は思った。
慣れない強気な口調に変え、他人に突っ掛かることで『強い自分』を演じていた。
しかし、長年培われた性格というものは簡単には変えられない。
だから、みなせの事情を知っている義之の前では時折昔のみなせに戻る。
「けっこう無理してるだろ?前にも言ったけど自分を変えることないと思うぞ?」
「そうだけど、今更『あれは演技でした』なんてハルくんにもあーちゃん(灯華のこと)にも言えないよ」
今まで作ってきた『強気な小牧みなせ』というアイデンティティを無かったことにするのは彼女にとって『ハルファスに負けない自分』を捨てるのと同義。
だから、演じ続けなければならない、自分を偽り続けなければならない。
この苦しみを吐露できる義之がいなかったら、今頃みなせは壊れていたかもしれない。
義之もそのことは知っている、だが無理をしているみなせが心配でならない。
「わかった」
これ以上、何も言えない、義之が何を言っても頑固なみなせは簡単に自分を曲げないだろう。
何も出来ない虚無感に義之は包まれる。
何も変えられないかもしれない、最低限できることは……義之はそっとみなせと手をつないだ。
「義之!?」
みなせが顔を真っ赤にした、それはもう頭から湯気が立つんじゃないかというぐらい。
「俺にはこれくらいしかできない。少しでも安心できるならいいけどな。嫌だったか?」
「そんな!!嫌なわけないでしょむしろ嬉しいというかありがとうよ!!」
義之から顔を背け慌てた説明をする。
それから程なくしてみなせの家に着いた、義之の家とみなせの家は100メートルしか離れていない。
「色々ありがとう、少し気が楽になったかも」
家の玄関のドアの前で、みなせは義之の顔を見て笑顔でそう言った。
「それは良かった」
「うん、じゃあまた明日ね!」
「ああ、また明日」
お互いに手を振り、みなせは家に入った。
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午後17時40分・特捜7課ラボ
捜査の甲斐も無く、犯人や手がかりを得られず葵と正信はラボに戻った。
ラボのドアを開けると和義が先ほど倉庫で見つけた犯人の日記を読み耽っていた。
「どう?博士の様子は?」
葵が美姫に話しかけると「もう1時間ずっと読んでます」と肩をすくめて答えた。
「素晴らしい!!この犯人の魔法理論はまさに芸術だ!!
今まで魔力で武具を作る理論は確立されていたがそれを自由自在に様々な形態に変化させるようにするとは!!」
突然和義が絶賛の声を上げた、葵たちは呆気にとられる。
「何かわかった?」
「ああ!!おっと失礼。2人が来ていたことに気づかなかった」
「いいのよ、それで何かわかった?」
「どうやら犯人は魔力固着の実験を行っていたようだ」
和義が日記の真ん中辺りのページを指差し葵に見せた。
「犯人が人を殺した理由……犯人は自分の作り出した武器の強度をテストしていた!」
日記の記述を要約すると対物のデータは集まったが対人のデータが無かった。
そのため4件の殺人でデータを集めより犯人の魔法を完璧にしようと計画した。
そして、ここからは和義の推測となる。
「十分に武器の対人のデータが集まったがまだ鎧に対する対人のデータが無かった。
恐らく倉庫街で君たちと戦ったのはそのデータを集めるためだったのだろう」
「なら、さっきの戦闘で深手を負ったのなら……」
「鎧の強度を上げてさらにデータを取る」
つまり、再び殺人が起きる可能性がある。
葵と正信は脱兎の如くラボを出て車に乗り込んだ。
それと同時に美姫から葵の携帯電話に着信があった。
『もしもし?聞いてください。博士が高濃度の魔力を探知するシステムを構築しました。
衛星映像とリンクさせておおよその場所を絞ります』
車のカーナビにその衛星映像と探知システムを相互参照したものが表示され、ちょうど三原魔導学園近くの美山町の住宅街にマーカーが出ていた。
「わかりました、美山町2丁目16-3です」
「わかった」
グンと正信はアクセルを踏み、法廷速度を無視し三原環状線を疾走する。
次は必ず捕まえると葵は闘志を燃やした。
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時計を見ると6時を少し過ぎていた、美奈都が帰りを待っているので少し急ぎ足で元来た道を引き返す。
家まであと20メートルほどのところで道端に何かがあるのが見えた。
遠目でみると黒い布のようなもの、先ほどみなせとこの道を通った時はなかった。
近づいてみるとそれは薄汚れた騎士甲冑を着た人が仰向けに倒れているとわかった。
戦慄した、直感でこの人が例の連続殺人の犯人だろう。
息はしているようだが、意識がないのかあるのかは兜に覆い隠された顔からは窺い知れない。
携帯電話を取り出し110番に電話かける、これは警察に任せるべき、自分がどうこうできる問題じゃない。
震える指で110と数字を打ち、発信ボタンを押そうとしたその時……凄まじい魔力が倒れている騎士から発せられた。
「冗談じゃない……」
後ずさりながら騎士から離れる義之、咄嗟にモデルを装備するが心は恐怖に包まれ戦意喪失状態。
まともに戦えるはずがない、ハヤクニゲナイト……コロサレル……
騎士がゆっくりと立ち上がり、義之と対峙した。
すると、いつも感じている魔力の波動が義之の真横を掠めた。
シャルルマーニュに魔力を纏わせ騎士に突撃するみなせ、騎士は左手でみなせの突進を止めた。
回転するみなせの魔力突きを握って止めたため騎士の左手から火花が出る。
「義之!!しっかり!!」
みなせの声で義之の頭から恐怖が消える……そうだ、こんな所で死んでたまるものか。
何のために今まで訓練してきたんだ?
ハルファスやこういう犯罪者を倒すためだろう?
両手のモデルをクルリと回し魔力弾を装填、威力は単発のライフル並み。
2射同時に続けて騎士に向け魔力弾を放つ、弾丸は鎧に弾かれ無力化された。
騎士の右手の剣がみなせを捉える、が寸前で剣の魔力を無くし騎士から離れ義之の隣に後退する。
「助かった、みなせ」
「もう、ボーっとしないでよ!」
「ああ、ごめん」
騎士が剣を振りかぶる……刹那、義之とみなせの間を風が駆け抜けた。
ガギン!!と鈍い金属音が響く、義之とみなせの知らない青髪の女性が手に持った西洋剣で騎士の大剣を止めた。
「2人とも怪我はない?」
「ええ、大丈夫です」
「良かった、じゃあ後ろに下がってて!!!」
騎士の大剣を弾き、今度は青髪の女性が西洋剣を両手持ちし騎士に畳みかける。
連続攻撃に騎士は思わずよろける、そして義之とみなせの背後からバシュン!!という銃声がした。
ドゴンという鈍い音、騎士の鎧の胸の部分がへこんだ。
義之とみなせが振り返ると無精ひげを生やし少しくたびれた表情の中年の男が大きな銃を構えていた。
男が構えているのはアンチマテリアルライフル(対物ライフル)のバレットM82、主に戦車等の車両への攻撃に用いられる大型ライフル。
この銃はかなり連射が利く、次々と男は騎士に向けて弾丸を発射し鎧に少しづつ穴が開き広がっていく。
弾丸の攻撃を受けるたび、騎士は衝撃で後ろに後ろにと後退していく、そして8発目の弾丸が命中すると胸の鎧はなくなり犯人の紺色の上着が見えた。
そこへ青い髪の女性がハイキックを叩き込むと騎士は両膝をつき崩れ落ちた。
途端に騎士甲冑が消え男が魔力の中から出てき、気絶しうつぶせに倒れた男に手錠をかける青い髪の女性。
「無事で何よりだ」
と、中年の男は銃を収納魔法で仕舞い、義之とみなせに声をかけた。
「ええ……ありがとうございます」
「本来ならこの後事情聴取しなきゃいけないんだけど、どう見ても襲われてた感じで一目瞭然だから聴取は取らないよ。
それじゃ、さようなら~」
と、青い髪の女性は逮捕した犯人を引きづり停めてあった車に乗せ、中年の男もその車に乗り込み去っていった。
あまりにも突然の出来事にしばし呆然とするみなせと義之であった。
はい、第5話終了です。
今回はかなり長くなっちゃいました、テヘペロ♪
さて、今回から名前だけですが琴吹佑人さんの小説「なつぞらつばさ」から主人公・桐原翼と刈羽空がクロスオーバーします。
この2人は好きなキャラなので琴吹さんに相談したら快諾してくださいました。
さて、今回もシリアス回でした、シリアスって書いてて面白いですね。
何気に刑事ドラマは好きなので初めてですがけっこうスムーズにイメージが浮かんでスラスラ書けました。
そしてみなせの真実が明かされました、実はツンデレキャラって書きたいですが書いてるとむず痒くなってくるんで今までみなせみたいなキャラって作ったことなかったんです。
当初はずっとツンデレで行こう思ってましたが我慢できずにデレさせてしまいました。
まぁ、この後の展開を色々考えられるのでデレさせて良かったと思ってます。
さて、次回は決闘編です。
上手く翼くんや空、桃歌の勇士を描けるか心配ですがご期待ください、それではあでゅー(>ω<)/