平行宇宙編AMラジオ「Amikana & Mika」:第33回「何のハラ?」
<次のお便りです。ラジオネーム『午前零時の観測者』さんから。いつもありがとうございます>
「ありがとうございます」
<『アミカナさん、ミカさん、こんばんは』>
<「こんばんは!」>
<『二人で暮らしていて、ここだけは直してほしいと思うところはありますか?』ということですが……>
「これは一個だけ?」
<何? その何個もあるかのような言い方>
「一個なら、ズバリ、酒癖!」
<ああ、それはごめんなさい>
「私がミカだった時、あんなに酒癖悪くなかったと思うんだけど……」
<アミカナが複製されてから、飲まないとやってられないことが多くて……>
「何? その私に原因があるかのような言い方」
<でも、基本家飲みでしょ? 外でそんなに羽目を外してるつもりはないけど……>
「まあ、そうね。っていうか、ミカとは飲みに行ってないから。シオンと飲んだ時にどんなのかは知らない。記憶失くしてるの?」
<……まあ、たまに……>
「ちょっと! ポンコツにも面倒見させてるの?」
<……そう言えば、この間、目が覚めたら、縛られてた……>
「ちょっと待って! それラジオで言っていいやつなの?!」
<大丈夫! そういう怪しい話じゃなくて。服着てたし。あ、うん。確か着てた。で、両手は後ろ手に、両足首も揃えてしっかりと……>
「十分怪しいわ! 一体どういう経緯でそうなったの?!」
<……分かんない。教えてくれないの……>
「こっわ! 何それ?!」
<……だから……私、怖くて……>
「うん。こっちも怖い! ……家飲みもさあ、私いるの前提だよね? お世話させる気満々じゃん!」
<だって、一人だと朝起きれないから>
「それ! それも直して欲しい! 何歳なのよ?! もう十分社会人でしょ?!」
<アミカナは眠らないからいいけど。っていうか、ずっと起きてるなら、起こしてくれてもいいじゃん>
「だらしなさ過ぎ! ミカファンが幻滅するぞ!」
<いないから関係ないわよ>
「いや……多分、いると思うよ。知らんけど……」
<ちょっと! もっと強く否定してよ!……え……いるよね?……>
「とにかく! ファンが欲しいなら、まず断酒することね!」
<……>
「何その、世界の終わりのような顔!」
<……あの、プルタブを開ける時の音が、私の心を癒してくれる、世界にたった一つの希望なのに!……>
「……いや、普通にヤバいから……」
<それはそうと、私もアミカナに直して欲しいこと、言っていい?>
「え? 何? 何かあるの?」
<時々、喉のフィルタの掃除するでしょ?>
「え……うん……」
<あれ、目の前でやらないで>
「ああ……」
<あれ、凄く怖くて! お腹のハッチの比じゃないから。子供だったら泣き叫んでると思う……>
「しょうがないでしょ! そういう構造なんだから」
<だから、私のいないところでやればいいでしょ! 何で見せるの?>
「……いや……怖がるから、面白くて、つい……」
<もう! あれ、時々夢に出てくるの! そのせいで、酒が手放せないの!>
「……私のせいにするな……」
<綺麗な……本当に綺麗な顔なのに……それが……あんなになるなんて……>
「もういいから! ミカにしか見せてないんだから」
<だから私にも見せなくていいって!>
「分かった。断酒したら見せるの止める」
<……ええっ……>
「何その、究極の二択を突き付けられたような顔!」
<……ダメ……選べない……>
「じゃあ、毎朝、起こす時に見せるね」
<止めて! 朝から心臓に悪い! 本当に、胸がギュッてなるのよ!>
「いやなら断酒しなよ!」
<……ねえ、これ、ハラだよね。何か分からないけど、何かのハラ……>
「……泣かなくてもいいと思うけど。じゃあ、曲行きます?」
<……そうだね。紹介してくれる?……>
「では、アミカナ5で、『Die Wahl des Schicksals』、運命の選択」




