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れんまいっ!  作者: shio
第二話 「距離間の問題」
7/28


 ――入学二日目。


「――――」


 お兄ちゃんとは、なんだかまだ話せていない。


「じゃあ、クラス委員を決めていきます。まずは、委員長から――」


 お兄ちゃん……担任の先生の顔を見ながら、わたしは胸の奥でそっと溜息をついた。


(挨拶くらい……してもいいよね」


 もちろん、お兄ちゃん……先生はわたしが入学していることは知っているし、担任のクラスに居ることも当然知っているはずだった。

 だから、何かを期待していた自分もいて……でも、


(期待もなにもないよね)


 わたしは、もう一度胸で溜息をつく。

 期待もなにもあるはずがなかった。

 だって、わたしのほうがお兄ちゃんと距離をとっているのだから。


(……先生と生徒だし、妹だとか知られないほうがいいよねきっと……)


 そんなことばかり考えてる。でも、考えても考え続けても、それ以上もそれ以下も進まなくて、でも、それでも、わたしは自分に言い聞かせるようにそればかり考えていた。


(……はぁ)


 何度目かも分からない溜息――そんな時、


「はいっ、私、立候補しまーす」


 その声にびっくりして、わたしは知らずに考え込んでいた頭を現実に戻す。


「あ、じゃあ、あたしもーっ」


 三人、四人と手が上がる。あれ……? 委員長とかの話し合いって、誰もしたがらなくて推薦とかになったりして……


(こういう感じだったっけ……)


 どこか他人事のようにぼんやりとそんなことを思っていた、そんな時だった。


 ――トントンッ


 机の端を指でノックされて、わたしは隣の席を見る。


(いいの……?)


 舞ちゃんは頬杖を付いたまま少しだけこちらに顔を向けて、小声でわたしにそう伝えてきた。


(いいのって……?)


 ――それって、どういう意味?


「えー、それって先生目的でしょー」


 その一言で教室に笑いが起こり……


(ぁ……)


 それで、わたしはやっと舞ちゃんの伝えてきた意味が分かった。


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