表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
れんまいっ!  作者: shio
第四話 「夕方の生徒指導室」
22/28


「ミヤミヤは部活とかどうするの?」

「……みやみや?」

「うん、宮下と和宮だから『ミヤミヤ』」

「だったら、如月と那月で『ツキツキ』?」

「えー、わたしは『ツキ』じゃなくて『ラギ』だよぉ。それに『ツキツキ』ってかわいくない」

「ミヤミヤはかわいいかな……?」

「ミヤミヤはかわいいよぉ」

「ほんと、あんたたちって面白いよね」

「わたしも一緒にしないで」


 ホームルーム前のわたしたち。


(部活かぁ)


 桜ちゃんの言葉に、わたしは胸の内で呟いた。

 入学四日目。新入生歓迎会、「新歓」も終わって教室でもそういう話が増えてきた。もうクラスの半分くらいは部活に入っているみたい。


「恋ちゃんは剣道部入るの?」


 桜ちゃんの言葉にどきりとする。


「え……ぁ、ううん、わたし運動は……」

「そっかぁ、先生が顧問だから剣道部に入るのかと思ってた」

「あはは……」


 動揺を隠すように曖昧に笑った。隠しきれているかどうかは自分でも分からなかったけれど……


「桜ちゃんは?」

「わたし? わたしは、ん~~どうしようかなぁ」

「料理部とか合いそう」

「料理は好きだよぉ。ん~、料理部かぁ」

「葵ちゃんは?」

「私はパス。放課後は好きなことしたいし」

「わたしもかなー、やりたいこともないし」


 葵ちゃんの後に舞ちゃんも腕を組んで答えた。二人ともらしいといえばらしいけれど、もったいない気もする。


「でも、葵ちゃんは何でもできそうだし、舞ちゃんは運動得意そうなのに」

「部活で青春っていうのもね。そんなタイプじゃないでしょ」

「わたしもねー、運動は嫌いじゃないんだけどね」

「じゃあ、わたしも部活入らないっ!」


 そういって、桜ちゃんは葵ちゃんに抱きついた。


「学校が終わっても、みんなと一緒がいいもんっ!」

「はいはい」


 葵ちゃんが桜ちゃんの頭を撫でながら笑った。ほんとにお母さんみたい……とこの前言ったら「そんな風に見える?」と冷たく返されたので口には出さないけれど。


「恋ちゃんも一緒にいようよぉ。みんなで一緒だよ」

「くす、そうだね」


 わたしも思わず笑って頷いた。桜ちゃんのお願いにはなんとなく逆らえない。

 それに、「みんなと一緒」というのは、わたしも嬉しいし、そうしたいって思ったから。

 でも、


「……委員長としては、それでもいいのかな」

『あー先生のこともあるもんね』


 わたしの呟きに、三人が声を揃えてつっこむ。


「違うよっ、もう……」


 急に恥ずかしくなって、わたしが膨れると三人がまた揃えて頭を撫でてきた。

 もう……からかって。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ