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――お昼休み。
「宮下さんー、和宮さんー、お昼いこー」
如月さんがにこにこして近づいてくる。その後ろには那月さん。
「うん、行こうか」
「えへへ~、宮下さんはお弁当?」
「うん」
「わたしもお弁当~。和宮さんは?」
「わたしは、コンビニで買ってきた」
「あ、じゃあ、葵ちゃんと一緒だね」
話を振られて、菜月さんは「そうね」と簡単に応えてから、ビニール袋を提げた手で上を指差した。
「屋上行かない? 天気もいいし」
(そういえば、屋上行くのは初めて)
そんなことを思いながら、わたしは如月さんと那月さんの後に付いて行く。
でも、改めて見ると――といっても、もしかしたらわたしと舞ちゃんもそう見られているのかもしれないけれど――不思議な組み合わせだな、とか思ってしまう。
如月さんはいつもにこにこふわふわ。栗色の髪に大きな目。背はわたしよりも低くて、というより、全体的に小さくて、制服を着ていなかったら絶対に小学生だと見られると思う。
そんな見た目に似合う可愛い声をしていて、人懐っこくて。ふわふわな毛の子犬っぽいというか、子猫っぽいというか。マスコット的な、そんな感じがする。話したのは今日が初めてだけど、きっと、みんなから「かわいいっ」って思われる女の子。
反対に、那月さんといえば、すっとしていてスタイルも良くて。クラスでも背が高いほうだと思う。
長いさらさらの黒髪に、落ち着いた雰囲気。如月さんが子供だとすると、那月さんは大人。高校生だといわれても納得してしまうくらいに大人びた印象で、だからかもしれないけど少し冷たい感じもする。
今も、きゃっきゃっしている如月さんを……言い方は悪くなってしまうけど……上手くあしらっていた。姉妹のような、母娘のような。でも、なんだかそれがすごく『合って』いて、ほんとうに仲がいいって分かる。




