3話
暇つぶしにでもなれば幸いです。
「―――嫌です!離してください希には待っている人が居るんです!」
希の悲鳴にも近い声が外から聞こえた…!
「希!」
俺は急いで外へと飛び出した
そこで俺が見たのは―――
「君、今から俺らと一緒にお茶しない?」
「藤原氏がナンパに出たでござる!」
「頑張れ藤原氏!」
あいつら…何度も俺を困らせるんじゃねえよ…!
「だから希には待っている人が…!」
必死に希は誘いを断っていた。
「えー?その割には誰も来ないじゃん」
「だからいるんですってば!待ってる人が!」
見てられなくなってきた。さっさとと助けてやろう
一つため息をつき、希の下へ走る
「希!」
希は俺の声にすぐ反応した
「健一!遅いよ~」
いつものちょっぴりほんわかした雰囲気の希に戻っていた。
そして俺はすぐに希の手を取った。
「じゃ行くぞ」
そう言うと希はうん!と頷いた。
そしてそのまま走り出そうとしたのだが―――
「――ちょっと待てよ、誰だよお前?」
俺はその藤原とか言う奴に腕を掴まれてしまった
「あぁ!?お前こそ誰だよ!」
「お前なぁ、人の恋路を邪魔して良いと思―――」
藤原とか言う奴が何かを言いかけたときだった、次の瞬間
「―――どっちが邪魔しとんじゃゴルアアアア!!!」
その藤原が吹っ飛んで行った
ふっ飛ばした犯人は…希だ。
希はキレた、あぁ~あ~【助けてやろうと思ったのに】
そして希は藤原とか言う奴の前に立った
「人の恋路邪魔してんのにそんなこと言えるのかよ?」
「え?あ、あの、えっと…」
「あと、あたしの健一に触らないでくれる?」
藤原を含めた3人の男達はじりじりと後ずさりをし始めた。
希は俺にアイマスクを渡した
『健一それつけて~』瞬間的に希がいつも通りに戻る。
『はいはい』と、俺はアイマスクを受け取りそれを装着する。
何も見えないが音だけは聞こえた。
「あたしの恋路を邪魔するなぁあああ!!!!」
「うっうわぁあああ!!」
「そぉおりゃああああ!」
「痛てぇええ…!!」
そんな声が俺の耳に届いた。
ドガッ!バコッ!…バキン!!
頼むから店のものとか壊さないでくれよ希?
事態は収束した。
「次、こんなことしたら…どうなるか分かるよね?」
やっぱ女って怖ぇえ…
「すっスイマセンでした!」
「健一、取ってもいいよーでも後ろは見ないでね?」
「あ、あぁ…」
俺はアイマスクを外し、前へ歩き出した…
後ろから男のうめき声がした、気にしないことにした。
ちなみに『救急車…』と言った次に
『うわぁキモー!関わらない方が良いよー』と聞こえたような気がした。
もちろん気にしないことにした。
それから希はえへへーとか言いながらまた俺の腕にしがみ付いてきた。
…気にしないことにした。
2人で数分歩いた所でようやく会場に着いた。
『お二人様ですか?』
「はい、そうです」
俺と希(香苗さん用)のチケットを渡し、中へと入った。
感想待ってます!ホントに感想待ってます!
コメントみたいな感じで結構なんで書いてくださると大変ありがたいです。
それでは失礼します。