1話
なんかすいません…この日の昼、コレを間違えて短編と投稿してしまいました
とあるマンションの一室にて作戦会議が行われていた
「上手くいくかな~」
と少々不安気味の彼が神谷健一こと彼女を作ろうと頑張る男子。
「大丈夫だって、だってあたしの作戦なんだよ?」
自信満々にそういう彼女は天原香織こと応援する居候。
そしてその後ろで、うー…とうなだれているのが天原希。
彼女は作戦会議には参加しない、健一の事が好きだからだ
じゃあ邪魔しに入るのか?と言うとそうではない。むしろ邪魔すれば
彼に嫌われてしまうからだ。なので彼女は何もしない事にしている
神谷健一、彼はお金持ちの家に生まれた少年である。
しかし、いまとなっては父の仕送りだけで生活する。
そして彼の元には2人の居候がいる
2人は双子の姉妹であり、香織が姉で希が妹だ。
3人とも高校生活を送っている。
そして健一は恋の真っ最中にあった。
昼休み、それは健一にとってチャンスの時間であった。
彼が狙っているのは小川香苗と言う少し小柄な女の子だった
そして今彼女が教室を出た
「いけー健ちゃん」
そう香織が言うと健一は教室を飛び出した。
そして希は上手くいきませんようにと手を合わせた―――
健一はすぐに声をかけた。
「かっ香苗さん」
緊張のせいか声が裏返っていた。
「声が裏返ってるよ~?」
香苗はそんな健一にくすっと笑った。
「どうしてだろ裏返っちゃった、はは」
互いにあははと笑う、ほほえましい光景なのだが…その2人の後ろから嫉妬のオーラが
見えているのが絵として惜しい所だったりする。
「おい希?何してるの~?」
そのオーラを察知した香織は妹のところへ笑いをこらえつつ近寄る。
「監視ー」
そう言うと香織はますます笑いをこらえようとがんばった。
「監視ってちょっと健ちゃんにまずくない?」
「ばれなきゃ大丈夫」
「ったく、そんな事しなくてもお家に帰ればあーんな事やこーんな事まで希のやりたい放題なのに~」
「やりたい放題?…例えば?」
そう言うと香織が耳元でひそひそと何かを伝える
「がんばってみる」
希は家に帰れば作戦を実行する事にした。
「ねぇ香苗さん、もし日曜日暇だったらさ俺と一緒にライブ行かない?」
これこそが香織が健一に伝えた作戦だった
「うーん…日曜なのが惜しいかも、土曜だったら空いてるんだけどね」
「そうなんだ…ちょっと残念かも」
チケットが余ってしまった…そして何より一緒にライブへ行けなくなったからだ。
「え?どうして?」
もちろん一緒に行きたかったからだ、でもそんなこと恥ずかしくて言えなかった。
「あっいやほら一日だけずれてて惜しいなーって」
「へへっそうだね」
本当はそうじゃない、別にライブなんかどうでも良いんだ
何より…あの2人のどっちかと行かなくちゃ行けなくなったのが問題に浮上したんだ…!
どうする…?希と行くか?それともいつもお世話になっている香織と行くのか?
香織と一緒に行けば希が暇になる、逆も同じ…いや香織なら1日くらい何とかなるんじゃ
学校が終わり、部活に所属していない3人はさっさと家へと帰る
玄関の前に立ち健一が鍵を開ける
「早く早くー」
「急かすなこら」
「健一早くして」
「希も乗っかるな」
2人に急かされながら鍵を開け中へと入る健一
3人はとりあえずソファーへと腰を掛ける。
「疲れたねー、健ちゃんが早く空けないからいけないんだよ」
「なんでおれのせいなんだ」
「じゃ夕食作ってくる」
「希ー失敗しないようにねー」
「大丈夫」
希は失敗しなかった、無事夕食をとり終えた3人は雑談モードに入った。
「はぁー疲れたねーそれより健ちゃん上手く行ったの?」
希の体がぴくっと反応する
「いいやーダメだった」
希がにやける、嬉しくてたまらないのだ
「じゃあさ健ちゃん、余ったチケットで希とライブへ行きなよ」
「希と?」
そう言いながら希のほうへ目を向ける、するといつの間にか健一のすぐ隣に移動していた
希はうんうんと首を縦に振っていた
「香織はどうするんだよ」
「あたしはいいよーそれよりいつも暇してる希と行きなって」
「行こうよー」
希が甘え始めた。
「おっけー分かった、じゃ希と行って来るわ」
「やったー香織ありがと」
「ん~?何のことかな?」
本当だったら希が自分で健一作戦上手く行った?や、じゃあ一緒に行こ?
と言わないといけなかったのだが香織が代わりに言ってくれたのだ。
それに対してのありがとうという訳だ。
「じゃあ今日は健一と寝る~」
「え、何で?」
「え~ダメ?」
「いつも通り自分の部屋で寝ろって」
そうは言うが健一も健全な男の子、頭の中では『バッチコーイ!』と思っている
「いいじゃん健ちゃん希と一緒に寝てあげなよ」
これは単なる希のアピールである、それに気づいた香織がすかさずフォローする
「まぁ俺は別に良いんだけど?」
「実は希が一緒に寝てくれることに対してドキドキしてるんじゃないの~?」
「ホント!?健一!」
「バッ、バーカ!香織!そんなことないぜ?俺はな女の子の一人や二人隣で寝てたって
別にそんなドキドキなんてしねえよ!」
「じゃああたしもそっちで寝ようかな~?」
「いっいいぜー?別に俺は平気なんだから」
なんかドキドキしてきた
「でもあたしは遠慮するわーじゃそういう訳でうちの妹に何かしたら容赦しないからね」
「なっ何もしねえって!」
ったく何言ってんだよ香織の奴
「健一なら希は何をされたって良い」
「何本気になってんだ?希、そしてその『おいで』と言わんばかりの両手は何だ?」
「おいでー」
「あぁもう!香織!お前のせいでってもういねえ!」
こうして一日が終わった
応援よろしくお願いします
もう一つの『俺と彼女と妹と。』もよろしくおねがいします
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ではこの辺で