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タイトル未定2025/01/12 12:34

ジンのボトルにはもうほとんど何も残ってなかった。

俺は痛む頭とこんがらがった記憶と思考を行ったり来たりして、気ままな自由飛行に投じていた。

死んだ母親の言ってた言葉がもたれかかる。

「あーん、うーんらんだんもう。のりあたしよみだして。くろうとくろうとなるままに」

母親はどこの出身だったんだろう。地方の言葉なのか異国の言葉なのか。

僕はたゆたう意識の中でイランかどっかの民族衣装を着た女性が脳に浮かびだされる。

机の上には真っ赤なトマトと青いりんごと緑のボトルがあった。

タイプライターが欲しい。すごく古いやつ。

僕ははだけた毛布を海のように染みにして、隣に寝てる細身の男を起こさないようにゆっくりとそれはゆっくりとおきた。

タバコが頭の上にあった。くしゃくしゃになったソフトからタバコを一本拝借して頭上にあった灰皿を身に寄せた。

マッチが左手側にあった。擦って、擦って、火を付ける。

ハイライトは名前とは裏腹に昨日の記憶のハイライトは見せてくれなかった。

昨日は何をしたんだっけ?雑草のせいか俺のIQは常にローだ。

そういや雑草はプッシャーと常にセットで俺の仕事だった。

横に寝てる彼がぐずりだした。

もうおきたの?あぁ起きたよ。悪いだけど昨日の記憶を小銭と一緒にどっかの炉端に落っことしてきちまったようなんだ。昨日何があったか教えてくれないか?

彼はむにゃむにゃと言いながら、ハイライトを一本頂戴って言った。

俺はもちろんと言って一本口につけてやった。

男は身を起こしながら言った。

昨日は…あんたと確か初めてあって…そんでブツをケツに入れて…

おいプレイのことじゃないよ。昨日の記憶のことを言ってるんだよ。

いや…プレイじゃなくて…雑草をケツに入れたんだよ…。確かいいブツが手に入って。

そうジャンクだよ…。日本じゃ珍しいけどジャンクが入ったから一緒にやったんだ。そんでダウンして、そこからアルコールも混ぜたんじゃなかったっけ?それで起きたら記憶がおっこっちまったんじゃないか?

あぁ、ジャンクが入ったから記憶が飛んでるのか。雑草も食ったから余計だな。

そういやあんた誰だい?

俺はプッシャーだよ。新宿と大久保の間でたちんぼしている。ここはどこっだっけ?

俺は高円寺に住んでるから高円寺だと思うけど、どこだろう?

多分俺の家だと思うけど。

彼は部屋をまじまじと見ながら言った。

何もない部屋だね。俺の心の中みたいだ。あるのはドラッグだけ。

俺は返事の代わりに頷いた。

レコードがあるね。あんた音楽やるの?

いや。聴くだけだよ。古いやつを。

彼は俺の顔を覗き込みながら言った。

あんたはゴロ~だっけ?

あぁ、ゴロ~でもサブローでもいいよ。名前に意味なんかないんだ。

パンクだね。ビートだね。俺はピートでいいや。タウンゼントでもいいし。

じゃあリッチーって呼ぶよ。

あぁそれでゴロ~草はあるかい?

あぁ、押し入れにたんまりあるよ。一発キメるか?朝に太いのを。

そうだな…それよりコーヒーを飲みたいな。

俺はフルチンのまま立ち上がった。彼は俺の股間をみてヒューっと言った。

咥えるなよ。俺はEDなんだ。ブツをやらないと立たないからな。

俺はそのままキッチンに行った。キッチンには高円寺の路地裏の焙煎屋で手に入れた豆がある。

高いけど味は最高だった。俺はマキネッタに粉を入れて少しダンプリング。

コンロに網をのせてマキネッタを乗せて火にかけた。

今日は何しよう?

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