いじめられていたら王女になりました。67話
「まったく、来るのが遅いよ、メイル!」「あははっ!ごめんごめん。でも助けたからいいでしょ?」「まぁ、そうだね。」「いったい、いつからが幻覚だったのですか?」夕月はよろよろと立ちながら聞いてくる。「うーんとね、君が月影放射を撃った時からだね、瞬時にかけたから、なんとか助かって良かったよ。」「そうでしたの。その魔力、ほしいですわね。」夕月はメイルの目を見ながら言った。だが何も起こらなかった。「ど、どうしてですの!?私が目を見てほしいと言えば必ず相手の魔力を奪えるはずっ!」夕月は驚きながら言う。「あー、やっぱりそうやって魔力を奪うのか。」ガシガシと頭をかきながらメイルは言う。「僕の魔力は、僕が許可しないとあげられないんだ。」「そ、そんなはずは、」「でも実際に僕の魔力奪えてないじゃん。」「まぁ教えてあげるよ。僕はね、デビルズメッセンジャー、悪魔の使いなんだ。つまり僕の魔力には悪魔の魔力も入ってるってことなんだ。」「悪魔の一族の力が入っているということですか?」「そう、君たちは月の一族なんでしょ?悪魔の一族はそれより上の存在。だから僕は、君たちより強い!」そう言い、メイルはガっと夕月の首を掴む。「このっ!」夕月は魔法を発動しようとするが、「大人しくしててね、魔力を込めると僕の手、刃物よりよく切れるからさ。」その証拠に首を掴んだだけで血がツーっと流れている。「ヒッ」小さい悲鳴が聞こえた。「君に選択肢をあげるよ。このまま僕達と戦ってプライドをズタズタにされるか、大人しく降参して拘束されるか、それともこのまま死ぬか、どれがいい?」「そ、そんなの、戦うに決まってるわ!」メイルはニコッとし、「そう来なくっちゃね!」バッとメイルは夕月を突き飛ばす。「さぁ、かかっておいで!」すると夕月は攻撃魔法をメイルをめがけ発射する。ゴォォォォッ!!すごい音がするがやはりメイルはピンピンしている。防御魔法が使えないレイルを庇いながら。「クッ!こ、これならどうです!?幻覚魔法!」メイルと同じ魔法を仕掛けてきた。「うーん、これ、コピーしてるよね?君の魔法は多彩だねー!」全然メイルには効いていなかった。むしろ「花丸をあげる!」と言いながら、パチパチと拍手を送っていた。ただそれはただの拍手ではなく、魔力がこもった拍手。パチパチと手を叩くだけで夕月の体の内臓を揺さぶる。パチ「グフッ」パチ「グフォッ!」パチ「グワハッ」パチ「グワァッ!」やがて夕月は血を吐きながら気絶したのだった。
ちなみに後に彼はこの時のことを「やりすぎだったね。テヘペロッ」と言うだけであった。




