いじめられていたら王女になりました。51話
ー翌日ー
ふわふわと美味しそうな匂いがする。「愛ちゃん、朝よぉ。」目を開けると、そこには母、葉子さんが私の顔を覗き込んでいた。「うわぁ!」「あらぁ。そんなに驚くことないじゃない。」「す、すいません。」「別に謝ることはないわよぉ。」「それより、朝ごはんよ。」「あ、はい。食べます。」立ち上がって朝食が置かれているところまで移動する。そこには、父、浩介さんしかいなかった。父はコーヒーを飲みながら新聞を読んでいる。まさに日本のお父さんって感じがする。「葉子さん、リオとかグルデ達はどこですか?」「みんな、朝風呂でお風呂屋さんに行ったみたい。そろそろ帰ってくると思うわよ。」「そうなんですね。」うーん、ご飯が冷めちゃうから早く食べたいんだけどなぁ。ぐーっとお腹が鳴る。「先に食べちゃいましょうか。愛ちゃんはお腹空いてるみたいだしね。」「は、はい!いただきます!」は、恥ずかしいよぉぉ!たとえ家族の前でも恥ずかしいよ!
今日の朝食はやはり日本の朝食らしく、白米に味噌汁、あとはサバの味噌煮だった。うーん!やっぱりお母さんの手料理は美味しい!箸が止まらない!バクバク食べていると、リオ達が帰ってきた。「あー!もう朝ごはん食べてるぅ!なつなだけずるーい!」私はメイルの言葉を無視して「お風呂、どうだった?」「あぁ、とても気持ちよかったぜ。ランニングの後だったからな。」グルデが答えた。「え、ランニング行ってたの?」「あぁ、ついでにこの周辺を見てきた。」「そうなんだ。」「はいはい、ご飯が冷めちゃうから早く食べてねぇ。」「もっちろん!僕葉子さんのご飯大好き!」「あらぁ。嬉しいこと言ってくれるじゃない。」「ほらあなた、そろそろお仕事行かないとでしょ?」父は壁にかかっている時計を見ながら「ん?あぁそうだな。」「行ってくるよ。」「えぇ、行ってらっしゃい。」「さてと、今日はお昼から皆で出かけるわよ。」「どこに行くのですか?」ビーガン様が聞く。「もちろん、役所と友羽高校よ。後は制服を買いに行かないと。」「なるほど、何時に行くのですか?」「そうねぇ。ここを出るのは13時頃ね。」「持ち物は?」「身分証よ。持ってるでしょ?」「え、なにそr」ガバッと私は喋れないようにメイルの口をふさぐ。テレパシーで「なつな、何!?喋れないよ!」「身分証というのは、住所とかが書かれている証明書なの、私たち、それを持っていないんだから、まだ言わない方がいいの!」「わ、わかったよ。」「持ってないの?」「いーえ?そんなことないですよ。ちゃんと持ってますよォ。当たり前じゃないですかぁ。」




