いじめられていたら王女になりました。二十八話
「と、ところでリオダルク様、一条楓に殺されかけてた方々は?ここにはいないようですが、」「彼らは皆ここの医務室に移動させた。じきに目を覚ますだろう。ルーク・アノウェの魔法も解いている。」よ、よかった!でもどうやって解いたのかな?「どうやって解いたのですか?」彼は簡単だと言った。「ルークから、堕天使の魔法を奪った。だからあいつは今魔法を使えない。もうなつなの犬だ、何でも命令してやれ。」そんな命令する事ないんだけどなぁ。私は苦笑いをする。
「ところで、リオダルク、なつなに例の話はしたのかい?」モーガン様が聞く。「いや、これからするさ。なつなには、辛い話だと思うが、聞いてくれるか?」な、なんの話をするんだろ?おそらく『恋人』についてだろうけど。だけど聞かないことには始まらない。「もちろんです。聞かせて下さい。」彼はわかったと言った。彼は話し出した。「今から3500年前、この世界の猫は魔法が使えた。魔法が使える猫のことは猫族と呼ばれていた。猫族には女王がいた。それが、、、。なつなだ。」え、、わ、私が猫族の女王!?「なつなは猫族だけではなく、魔族、人間にも好かれていた。そして、なつなと俺は、恋人だった。結婚、、、するはずだった。だが、」彼は辛そうな顔を私に向ける。「ある日なつなは犬族の女王に殺されたんだ。」私が、殺された?「犬族の女王は俺と恋人だったなつなに嫉妬していたんだ。そして、その女王は神にこう願った。なつなに人間として転生させ、自ら死を選ぶようにしてほしい、と。」自ら死を選ぶように?「神はあろうことかその願いを聞き入れた。だからなつなは18年も苦しい思いをする事になった。」そして彼はもっと辛そうな顔をする。「俺は、なつなの魂に探知機をしかていた。だからなつなは本当に人間になっていた事を知った。それからなつなの様子を魔法鏡で見ていた。そこの犬にいじめられていたこと。本当に自ら死を選んだこと。助けに行きたかった。だが俺との記憶を持っていないお前に会うのがとても怖かったんだ。そして俺はもっとなつなに酷い事をしてしまった。なつなに恋焦がれ、早く会いたいと気が狂い、幸せにしたくてなつなの運命を捻じ曲げた。」私の運命を捻じ曲げた?それって、もしかして。「そうだ、俺がなつなを混流星人にしたんだ。俺はお前を救えなかった。俺が、弱かったから。俺に力がなかったから。そして俺は運命を捻じ曲げた代償で不老不死になってしまった。」不老不死、。私のせいで、、。「もちろん、お前のせいではない。全部俺の力不足のせいだ。」だが、と彼は言った。「そんなもの、なつなの幸せのためなら安いもんだ。」




