いじめられていたら王女になりました。二話
王宮の中はとても広くて豪華だった。壁には肖像画がたくさん飾られていた。おそらく、歴代の王族の肖像画だろう。「とても広いですね。」「ところで、ジルデさん達はどうしてあんな所にいて私をみつけたんですか?」「、、、、。この石が、光ったのです。」そう言い彼は歩きながら私にとてもキレイな石を見せてくれた。「これは王族にしか渡されない特別な石なのです。」「混流星人こりゅうせいじんがこの国に現れると教えてくれました。」「さっきから気になっていたのですが混流星人こりゅうせいじんとはなんなのですか?」「混流星人こりゅうせいじんとはこの世界とは別の世界から来た者の事です。」「先ほどニホンという国から来たとおっしゃいましたね、この世界にはニホンという国は存在しません。それに、今なつな様が来ているお洋服も私は見たことがありません。」「私も、ジルデさんが着ている鎧は見たことがないです。」「そうでしょうね。では、話を戻しましょうか。この石が光ったという事は探しに行けということです。」「この石がなつな様の居場所を教えてくれたのです。」「だからあなた様を見つけられたんですよ。」彼はそう言いニコッと笑ってくれた。その笑顔を見た私は顔を赤く染めた。そう、彼もかなりの美青年だったのだ。ボカン!!!またしても彼はグルデにより殴られた。「ジルデ、話が長い。謁見の間は目の前なんだぞ。」「わかってるよ、兄さん。わかってるからもう殴らないでく、」その瞬間、二人は何かを察知し私を守るように囲み、グルデは銃を、ジルデはムチを取り出し構える。「ど、どうしたんですか?」「しっ!静かに!後で説明するから僕たちから離れないでください。」「わ、わかりました。」「何者だ!姿を現せ!」グルデが強く問いかける。すると声が聞こえる。「我は死・神・、我は戦うために来たのではない。その混流星人こりゅうせいじんを捕えるためにやって来た。おとなしくその者を渡せ。」「お前みたいな奴には渡さん!さっさと姿を現せ!」「それはできない。」「とにかく、こいつはわたさねーぞ!」「ジルデ、ビーガンを呼べ!」「もう来てます!グルデ様!」私は後ろを振り返った。そこには鎧を着て、顔にマスクを着けた男がいた。するとビーガンは「いますぐここを去れ!そうすれば今回だけは見逃してやる!」「では今回は我が引こう。」そういい、死・神・は去っていった。するとドタドタと今度は反対から足音が聞こえる。「なにごとですか!?団長!」「侵入者がいたが、去っていった。心配ない。」「ところでグルデ様、ジルデ様、そちらの女性はどなたですか?」「あ、あの、わ、私は、」「自己紹介は後だ。今は国王と女王に挨拶するのが先だ」「そうだね、兄さん」私は今とても震えていて、声も出ない。こんな状態で国王様、女王様に会うのが怖い。だけど、行かなきゃいけない。そう思っていたらジルデさんが「怖い思いをさせてしまいましたね、申し訳ない。後で説明しますから。もう大丈夫ですのでご安心を。」「着いたぞ、謁見の間だ。」コンコンと私はノックをした。「どうぞ」と言われ、私は謁見の間へと入っていくのだった。