いじめられていたら王女になりました。十八話
「やめて!誰か助けて!」グサッ大量の血がながれる。誰かが私の内臓を抉った。「だ、れ、か、、、。」私は意識を失った。
ー数時間前ー
「さぁ今日はグルデ様のお誕生日!張り切って準備しましょう!えいえいおー!」「はい!なつな様!」皆元気よく返事をしてくれた。今日はグルデ様の20歳のお誕生日、私も侍従達も張り切ってケーキ作り、飾り付けなどを行っている。大きな荷物の移動はメイルに魔法で運んでもらい、私とミナちゃんはケーキ作り、侍従達はお掃除、飾り付け、皆大忙しだ。
するとミナちゃんが「なつなちゃん、悪いけど倉庫から苺運んで来てくれる?メイル様は他の荷物運んでて、お忙しそうだから。」「うん。わかったよ。どこに倉庫あるの?」ミナちゃんは地図を書き、「ここだよ。急いでね。」「了解!」私は地図を受け取り、走ってその倉庫へ向かった。
「ここかな?」倉庫の中を見ると、苺がたくさん置いてあった。「あったあった!よいしょっと、。」苺を持って運ぼうとした時、後ろに人がいるのに気づいた。「誰!?」その瞬間、私の体はヒョイと持ち上げられた。そして、「私はあなたの過去を知る男だよ!あなたを連れて来いと命令されてるんだ!」
「!?」この声、この喋り方、まさか!?「あなたはもしかしてこの前の!?」「あちゃー、気づかれちゃった。でも、もう遅いよ。」そう言い、この姿と声が男性の彼は、ニコッとしながら、私の内臓をグサッと抉った。「やめて!誰か助けて!」大量の血がながれる。「だ、れ、か、」私は意識を失った。
ー現在ー
うっ、、目を覚ますとそこは豪華な部屋だった。だが私は手足を鎖で繋がれ、首輪をはめられた状態でベッドの上にいた。
「目が覚めたみたいだね!なつな!」頭に声が響く。「こ、ここは一体どこ?」「ここはね、ビルゲー王国だよ。」「ビルゲー王国!?なぜ私を連れてきたの!?」「まぁそう大声出さないでよ。君はね、これから闇オークションに出品される、奴隷として連れてきたのさ。ビルゲー王国の王様の命令でね!」「え、、闇オークション!?なぜ私が!?」「そりゃ、君は混流星人だから、珍しいんだよ!そりゃレアってレベルじゃないのさ!アハハッ!!」かれは狂ったように笑う。「闇オークションは3日後の夜、それまで君にはその部屋にいてもらうよ。大丈夫、お風呂、御手洗、朝食、昼食、夕食、おやつ、それに私の権限で鎖は取ってあげる。でも、もしなつなを探しにモベリア王国の人が来たら、問答無用で鎖を繋げる。絶対とれないように。じゃあまた3日後!」
パチン!と音がして鎖がとれた。
部屋の中を見て回ると、窓は1つだけ、ドアはあるけど中から鍵は開けられないみたい。
テレパシーを送ろうとするが、何故か送れない。距離が遠すぎるのだろう。「とにかく、どうにかしないと。」作戦を練ることにした。