いじめられていたら王女になりました。十二話
一方その頃
グルデ、ジルデ、レイル、モーガン、フィルデ達は王宮の会議室にいた。「お前たち、死神について何かわかったかい?」「父上、申し訳ありませんがまだ何もわかってないのです。」グルデは悔しそうな顔をする。すると今度はジルデが口を開く。「それと父上、王国偵察部隊から報告があがっていまして。」「ほう、どんな?」ジルデは難しい顔をする。「城に、ビルゲー王国のスパイがひそんでいる可能性が高いとの事です。」一同は驚いて席を立つ。「おそらく、なつなを狙っているのでしょう」「な、なんですって!?」「それは確かな証拠なのかい?ジルデ。」「えぇ、その時はレイルも同席していました。」「そうなのかい?レイル」「はい、父上。」モーガンは座る。「そうか、ついにか。」「あなた、なつなの護衛を増やしましょう。」「そうだな、炎の騎士団の者にするか、それか、」モーガンは兄弟に視線を向ける。「父上」意外な者が声をあげる。「なんだ?レイル」「僕がなつなを守ります。」「ほう、たしかにお前とビーガンがいたら安心だが。偵察部隊の隊長なのに大丈夫なのかい?」「はい、問題ありません」「では、レイル、お前に正式になつなの護衛を任せる。」「そしてグルデ、ジルデ、お前たちはスパイを探せ。必ず見つけるんだ」「承知しました!父上!」
ービルゲー王国ー「「承知しました!父上!」」「フォッフォッ。モべリア王国のやつらめ、やっと気づいたか。でもまだ盗聴器が仕掛けられているのには気づいてないようだ。使えるな。あの第二の混流星人は。」
ーモべリア王国ー「うんうん、うまくなったよ!二人とも!ちゃんと目的地に飛べるようになったね!じゃあ今日はおわり!」「や、やっと解放されたぁ」私とビーガン様は転移魔法をやっと扱えるようになった。そのおかげで私たちは死にそうな顔になっている。「し、死ぬかと思った」私がそう言うとメイルが「大丈夫?」と言うのでカチンと来て「メイルー!!!!なにが大丈夫?、、、よ!あなたのせいじゃない!!」「わーごめんなさい!!」「誰が許すかー!!」私はドタドタと逃げ回るメイルを追いかける。「なつな様もまだまだ体力があるんですね。」ふぅ。とビーガン様は息を吐く。「今日は平和でしたね。」「そうだね、ビーガン、ただ、この平和は長くは続かない。」「!?」「レイル様!?」ビーガン様がすっとんきょんな声を出すので、私とメイルは二人の近くに走って近づく。「なつな、報告があって。」「え?」「僕もなつなの護衛をすることになったよ」「えぇぇ!?」