2.これが男友達ってことね!
ライブが近づいてくる。やばい、チケット代返すのを忘れていた。忘れるなんてくそ野郎だな私は。早くしないと忘れちゃうかも、ということで時間があるか連絡したら、今からコンビニで会おうということで、コンビニに行った。到着して、どこにいるのかうろうろしてたら、車に乗ってるのに気付いた。渡しに行ったら。
『あいり!せっかっくだし時間あったら、ちょっと話さない?』
こういうのが普通なんだな。私も昔みたいに普通に話せるように、話すようにしていこうかなと思った。よく話す男子はいなかったし、ちょっと好きになった感じになっていた。でも、好きの感情はわかってない。
「うん!話そう!」
『あの新しいMV見たか?笑顔がマジであのグループらしいかわいさ!!』
「みんなで友達な感じの笑顔だよね!ほんとにそれは思った!!」
やっぱりアイドルについて色々話せた。アイドルの話は2人でたくさん話せる。ほんとにありがたい存在。アイドルの話は止まらない。
『あっ!そういえばさ、めいってゆうきと付き合ってるんだってよ』
「やっぱりそうなんだ!」
「最近ちょっとそうなんじゃないかって話になってさ」
『あの2人よく一緒に帰ってたりしてたしな』
「みんなで集まった時もたまに2人だけでどっか行ってる時もあったね」
『そうだ、そうだ!』
「ほんとに、その頃から付き合ってると思ってた」
『あいりは今は彼氏いない感じなの?』
「ずっとそうですよ。」
『すいません。ちなみに、どういう人がいいとかあるの?』
「んー?なんだろうね。よく言う優しい人かな」
『まぁ、そうだよな。変なやつと付き合わないように気を付ろよ』
「気を付けます。ちなみに、しょうくんは?」
『俺も今はいないよ』
「そうなんだ。でも、しょうくんは、いい彼女さんできると思うよ!」
しょうくんは彼女がいるんだと思ってた。女子としゃべるし普通に優しいし、今みたいに2人でいたりするのも余裕な人だと思ってた。みんなの理想がよくわからないや。
「というか、私にはアイドルがいるもん!笑」
『確かに!おれもそうだな!笑』
『じゃあ帰るか!めっちゃ話したな。車で送るよ!』
「いや、大丈夫だよ。遠いから時間かかっちゃうし」
『雨降るかもしんないからさ、送らせてくれよ!』
「すいません。お願いします」
ほんとに普通に話せるようになってきた。想像以上でたまに心臓がやられるのは変わらないけど。家に着いた。
「ありがとね。」
『はいよ!じゃあ、次のライブよろしくな!』
たくさん話せたし、みんながあんなに楽しく話せてるのも分かってきたし、普通にライブが楽しみになってきた。
ライブ当日。楽しみで仕方ない。どこで集まるか話したら、車で迎えに行く。との返信が来た。普通はこんなに2人で行動するもんだなと毎回学ぶ私。
ライブとなるとやっぱりいつもより気合い入れてメイクした。もう楽しみでならない。電話が鳴った。
『着いたよ!』
「分かった。すぐ出るね!」
家を出たらいつもよりカッコイイ、イケメンがいた。
『やっぱ気合い入れちゃうよな』
『よし!行くか!』
もちろん、車では2人でアイドルの話、今日の衣装の予想、ほんとにオタクの会話しまくり。
会場についた、グッズを買って開演まで近くの公園でしゃべった、また最初はアイドルの話だったけど少し恋愛の話になった。アイドル以外の話もよくするようになった
『俺さ、高校の時に告られたことあってさ、付き合ったけどよくわかんなかったんだよ、付き合う意味が』
「それ私に言われても分かるわけないって笑」
『好きな人がいたことはあるんだろ?』
「そうだけど、中学の時に好きだった人で止まったからね」
『そいつのことが今も好きってこと?』
「う~ん。その時から、何というか、ほかの人の話聞いてると好きが何か分からなくて」
『そうなんだよな。確かにそうなんだよ。難しいよな』
「でも推しへの好きと恋愛の好きは違うってことはわかってるよ!」
『俺もそれは思うけど、本当に好きなんだな、尊敬するよ』
「思ったけど、そういうのは男子での恋バナで聞いたらいんじゃない?」
『確かにそうなんだけどな、あいつら本気で好きをわかってる感じじゃん』
『特に、ゆうきはさずっと昔からめいと仲良くて、めい以外と付き合ってなかったじゃん。その理由の話聞いた?』
「うん。前に聞いたよ、ほんとに驚いた」
『じゃあ、話していいか』
『お互い好きなのは知ってるけど、お互い喧嘩になったりして色々考えちゃうかもしれないから、大学に進学してから付き合うことにしよってことなったって。ほんとに驚いたんだよ』
「私も好きなのは知ってたけど、そこまでお互い好きだったとは思わなくて、なんかちょっと、漫画みたいに思っちゃったよ」
『だよな笑。俺の中では、あいつらが一番最初に結婚すると思うな』
『俺らの中でまたカップルできたらみんなで遊ぶ時そいつらのこといじっちゃうかも笑』
「たしかに!それはあると思うよ笑」
開演時間が近くなりライブに向かった。ライブでは2人とも隠さず完全オタク状態。初めにあった、恥ずかしいという感情は無くなっていた。終わって外に出てからは、ライブ前とは別人かのようにめちゃくちゃ疲れていた。
『最高すぎた!まじでありがとうな!』
「こちらこそだよ!幸せすぎたよ!」
『よし!飯食べに行くか!』
「行こ!行こ!」
ライブ後はやっぱり、お腹が空く。