始まり
ずっと記憶に残っている。
ずっと追いかけていた。
ずっと憧れていた。
だから……………
…………………………超える。
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俺は叢雨 悠。15歳。今日から、高校生だ。俺は普通の高校とは少し、いや全く違う高校に入学しようとしている。
【アビリティアカデミー】
この世には生まれつき、または誰かから継承した能力を保持する能力者と呼ばれる者がいる。そんな能力者が世で悪事を働く 敵【エネミーズ】と呼ばれる集団を倒すために 討伐者【バスター】となるために育成される機関である。
俺は今日このアビリティアカデミーに入学するべく入学試験を受けに来た。ちなみに特に難しくもない筆記試験は既に済んでいて今日の二次試験、何するのかは特に分からない。
いや、そんなことよりも………。
「……でかい」
その学校は思っていた何倍も大きく広かった。
「そこどいてくれない?」
……ん?誰…??
俺はいきなり見知らぬ黒髪ロングの女の子に話しかけられた。いや、正しくは邪魔者扱いされただけなんだけど…。
…………あれ?この子どこかで………?
「聞こえてんの?邪魔よ。」
「ん、あぁ悪い。少し考え事をしてた。」
結局俺は特にその子について思い出すことはなかった。
「なんか、見覚えはあるんだよなぁ………。」
そんな事を考えながら俺は試験会場に向かった。