日常
いつも通りの毎日、下らない授業。
下らないニュース。
今日も無意味な日常が流れていく。
レイプ、強盗、いじめ、麻薬…住所特定なんてのもあったっけ。アタシにはカンケーないけど。カンケーないから下らなくて、つまんない。当事者じゃないってのもあるけど、それで騒いでる周りも何か無理。
適当に戯れて、適当に遊んで、適当に無意味な日常を過ごす。
あー、何か起きないかな…
気怠そうに友人と歩く女子高生は、鬼龍綾乃。宵市原高校2年生。両親が他界してから周囲を信頼出来ず、グレて自ら堕ちていった不良。髪も染めて、煙草、酒、薬、ピアス、暴力…色々やったが、つまらなくなるとすぐに辞める飽き性だった。
友人とつるむのも、ただの暇つぶし。飽きたらやめりゃ良いし。など、都合が悪くなれば辞めた。決して、必死にならなかった。
だから、同時に諦めていた。自分が悪い人間だと。本当にヤバい時に助けを求めても、ヒーローはおろか、誰も自分を救ってくれないと。
ガムを噛みながら、友人の麗奈、早希、舞と話す綾乃。
「今日の授業も怠かったなぁ」
と普段と変わらず呟く綾乃に、
「怠かったって、ずっと寝てたじゃん」
と笑う麗奈。続けて、
「ま、バーコードの授業つまんないしね」
と相槌を打ちながら、合わせる早希。
「たしかにー」
と笑う舞。
「てかさ、また来週、シゲん家でパーティーあんだけど、綾乃も行くっしょ?」
と切り出す麗奈に、すかさず
「どんだけパーティー好きなんw」
と爆笑する舞。げらげらと笑う舞を横目に見ながら、綾乃は、
「んー…でも何か、シゲって視線がキモいんだよねー。どうしよっかなー」
と指で髪を弄りながら答える。
そうすると、
「ま、シゲってヤレりゃ誰でも良いっぽいし、もうヤってないのアタシらだけじゃん?」
と苦笑気味に話す早希に対して、
「等の中に入ってない人も居るけどね」
とこぼす麗奈。
それを聞いて、麗奈以外の3人は、声を揃えて
「マジ?!」
と割と大きな声で話す。
綾乃にとっては下らない会話だが、下校中の暇つぶしには丁度いい下らなさだった。毎日、こんな下らない話を3人で。時にはカフェで、時にはショッピングモールで。
だから、その日もいつも通りだった。