煙の漂う空のように…
パーティーっていうのはドラクエ的な感じだとお思いください。
それではどうぞ(^O^)/
口から白い煙を吐きながら、ただぼーっと街中のベンチに座っていた。
結構広いまちだったので、一人ひとり別れて買い出しをするということになった。
俺の役割は薬系統のものだったのだが、そんなのは、たった15分ぐらいで終わってしまった。
みんなはまだ時間がかかるだろう。
とにかく…暇だ。
自分は方向感覚が優れているらしい。全く知らない街中でもすぐに目的地に行くことができた。
ほかのやつらは多分迷ってるんだと思う。
この街結構複雑だから。
時々、俺がいなかったらこのパーティーは迷わずに進めるんだろうか…と思うこともある。
タバコも残り少なくなってきたので地面に捨てた。
そして火を足で踏み消す。
そういえば俺はなんで煙草を吸うようになったんだろうか?
ガキの頃はあんなに嫌いだったのに…。
俺の親父も煙草を吸っていて、家の中は常に煙草の匂いでいっぱいだった。
そのせいで俺は周りの友達に、“煙草臭い”と言われ続けていた。
その時は笑って誤魔化していたが、ガキだった俺はたいそう傷ついていたのを覚えている。
“なんでタバコなんか吸うの?”
と問いただしてみたことがあった。
だけど親父は、“お前も大人になればわかる”。
としか言わなかった。
その時、大人になっても煙草は絶対吸わない!って心に誓ったこともあったのに、今の俺はその誓いを簡単に破ってしまった。
だけど、自分が大人になって親父の言っていた意味がわかったような気がする。
この矛盾した社会の中には、理不尽で腹の立つことや、何もうまく行かなくてもどかしい気持ちになったり、嫌なことがたくさんある。
そんな時、煙草を吸う。
ほんの僅かでもそんな気持ちを紛らわせるられると言うなら、十分吸うことに意味があるのではないか、と思う。
再び煙草に火をつけた。
周りには男女のカップルが楽しそうに歩いている。
…とても幸せそうだ。
時々、この幸せが欲しいと思うことがある。
ただ平凡に、自分とは違う意味の苦しみを味わい、そしてその苦しみを乗り越え幸せになる。
俺はまだ若いくせにこんなことを考えるなんてまだ早いと思うが、本来なら俺もそういう年頃なんだと思うと余計に考えてしまう。
俺が選んだこの道は間違えてはいないと思う。だけどこういう時、ほんの少しだけ後悔してしまう。
頭のなかではわかってはいるのだけれどもほんの少しだけ後悔してしまう。
また一本の煙草を吸い終えた。
こちらに向かって女性がテケテケと走ってくる。
仲間が俺をみつけたらしい。
「珍しく早かったな。この前みたく3時間くらい待たされるのかと思ったよ。」
「もう!私だってやればできるよ。」
満面の笑みで彼女は言った。
空を見上げて思う。
この旅を無事に終えて、俺も人並みの幸せを掴み取ろうと。
もしかしたらそれはもう始まっているのかもしれない。
お読み頂けて光栄です。
本当にありがとうございました。
下手な文章で本当にごめんなさい(泣)
もしよろしければ小説についての感想やここはよくわからなかった。や、こうしたほうがいいんじゃないか?などの指摘をしてくださると有り難いです。