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電脳の生死  作者: 有為
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プロローグ

 この作品は暇を見つけてちまちまと書いていく予定です。

 本命は永遠の戦いなので、こっちは不定期更新になると思います。ごめんなさい。

 初めて三人称視点に挑戦です。

 目指すはかっこいい文章。

 ではどうぞ。

 高度に発達した文明では、空想の世界が現実となり、夢が現実に反映されるようになる。

 しかし同時にそれは様々な弊害を生む。科学の発達と対立する、倫理の問題。生とは何か、人とは何か、人生の意味とは何か、決して証明することのできないそれらの問題は、常に科学と対立し、時には科学を抑え込み、しかし時には倫理観そのものを変えざるを得なくなる時もある。

 実体感型オンラインゲームの存在を夢見ていくつもの小説が、幾人もの作者によって書かれた時代から、数百年が経過した今日この頃、環境整備と医療技術の進歩により、人々の長寿命化が進み、またひとつの倫理の枠を乗り越えて、文明が進歩した。

 最早電脳世界での生活は人々の日常と化し、ヒトの脳を科学で操ることに何のためらいも起こらなくなった。

 しかしさらに恐るべきは、倫理観の根本的変化である。増えすぎた人口は、社会のシステムの許容量をはるかに超え、人権の尊重が困難になってしまった。

 そこで世界的に始まった苦肉の策、それは所謂「口減らし」である。

 もちろん生存権だ、自由権だと騒がれる今日に、生きている人を強制的に殺すわけにはいかない。しかし、食料もいらない、家もいらない、そういった状態に追い込むことは可能になった。

 簡単な話、一部の人々を、電脳世界に住まわせればよいのである。

 もちろん人々には自己決定権が発生するのだが、なんでもありの電脳世界の住人になることを選ぶ人間は、存外に多い。それも人々の意識の変化の影響だろうか。

 電脳世界に住むことを希望した十五歳以上の人間は、その脳のデータを、希望する世界のサーバーにコピーされた後、現実世界の体を、殺される。

 つまり、彼ら電脳世界の人間は、現実では死んでいる。

 百年単位で法制度の改革がなされ、日本でもこのようなことが可能になった。これから話すのは、その中の一つのサーバーで起こった、電脳世界に生きる、とある人々の物語である。

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