パリピ村?
さてさて、食堂まで、長い道のり始まっちゃいました。
「森山新奈です」
「もり、、、め?にーな?」
村長さん、耳遠い?
もう、10回くらい、このやり取り。
にーなだけは、聞き取れるけど、あとは無理。
「にーなでいいです」
疲れて言うと、ふにゃふにゃ笑って
「にーなか、良い名じゃ。よろしくな」
名前とか、もう面倒だし、とりあえず伝わればいいや。
「それで、にーなは、山の泉から出てきたと?」
村長さんは、そこが気になるらしい。
「そうなんです。川に落ちたら、泉に出てきて、そこから、ここまで歩いて来たんです。どーいうことなのか、私もよく分からないし、日本て知らないんですよね?」
「にほん、、、知らんなあ。聞いたこともない」
この会話も、さっきから繰り返されてる。
腕を組んで、うんうん唸ってる私に、村長さんが言った。
「ラザのところへ行くか」
ラザ、、、ニア?
食べたいけど、違うよねー。
果たしてラザさんは、、、
青い髪と、目のおばあちゃんだった。
すげー極彩色。
スマホも川に落ちた時に全部無くしたから、写真撮れないけど、撮れてたら絶対インスタあげてるし、間違いなくバズったはず。
そんなくらい、目玉が飛び出すおばあちゃん登場。
しかも、ジャラジャラ音のなる綺麗な石?を付けたこれまた派手な衣装で、どこぞのイリュージョンやる人みたい。
やべー人来た。
そんなことを考えてると、私に急に近づいて来たイリュージョ二ストが、私の顔をじっと見て
「山の神じゃ」
一言だけ言うと、私の前に跪いて、大きな声でお祈り始めた。
なんか、ジャラジャラいう棒も振ってる。
村長さんは、相変わらずふにゃふにゃ笑って立ってるけど。
ちょっと、止めてよ。
周りに人集まって来ちゃってるじゃん。
つーか、みんなパリピ?
髪の毛が黒いの私だけじゃん。
もう、分かりました。
認めます。
ここは、異世界でっす!!!
私、森山新奈27歳、花も恥じらう乙女、純潔の乙女、誰がなんと言おうと乙女、異世界転移しちゃいましたっ!
さて、どうなることやら、、、
書くの私ですけど、、もう登場人物任せです。