表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異次元無双の紅き艦  作者: 紫 和春


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

90/140

第90話 バトル・オブ・ブリテン

 それから数日後。トランスの言った通りに、レーダーサイトに新たなレーダーとして対流浪の民早期警戒レーダーシステムが設置された。

 この一件は小さいながらもニュースとなり、現地ではデモ隊が集結するなど、多少混乱が生じる。


「しかし、本当に早かったですね」


 黒島がトランスに言う。


「俺自身も驚いている。ここまで早く警戒システムが構築できたのは、この国の技術力の賜物だろうな」

「どちらにせよ、これで人類は新たな戦う武器を手にしたわけですか」

「あぁ。この間のモジュールが矛だとするなら、こっちは盾になるだろう」


 そういうと、黒島のスマホから爆音が鳴り響く。


「な、なんだ!?」

「あぁ、そうそう。今回の早期警戒システム構築に当たって、黒島のスマホはどこにいても緊急速報メールが流れるようにしてある」

「それってつまり……」

「世界のどこかで白の艦艇が出現したことになるな」

「それを早く言ってくださいよ!どこですか!?」


 そういって黒島はスマホを確認する。

 その場所はロンドンだった。

 ロンドン市街。

 観光名所だったり、歴史的な建造物も存在するこの場所の上空では、白の艦艇群が群れをなして降下してきていた。

 幸いにして、早期警戒システムが完成していたことも相まって、市民は早めの避難ができるようになっていた。

 しかし避難すると言っても、どこに逃げるかは一人ひとりの状況判断に任せるしかない。

 特に、ロンドンのような大都市では、逃げる場所なんて、地下鉄くらいしかないだろう。

 それでも、人類の命のいくつかを救うのであれば、それだけで十分なのかもしれない。


「祐樹さん、白の艦艇が出現しました。早速行きましょう!」


 そういってレイズも出てくる。


「それじゃあ俺は『Fleet of Red』のイベントモードを発動してくる」

「それじゃあ行きますよ!」


 そういって、黒島たちは紅の旗艦へとワープする。

 早速向かった所、すでにロンドンは火の海と化していた。


「今回の白の艦艇群の動きが性急すぎますね。何かを警戒しているようです」

「それこそ、早期警戒システムのことじゃないかな?」

「それはあるな」

「ならこちらも早急に片づけるとしましょう!」


 そういってレイズが黒島のことを鼓舞する。

 それに影響されたように、黒島は気合を入れた。


「そんじゃまぁ、行きますか!」


 早速下方に見つけた白の艦艇群に向けて急降下する。

 そのまま白の艦艇群に向けて、精密射撃を行う。

 何隻か墜とすと、紅の旗艦のことに気が付いたのか、白の艦艇が一斉にこっちに向かってくる。

 それをロールで躱しつつ、ミサイルの置き土産で撃破していく。いわゆる空中地雷というものだろう。

 そのまま白の艦艇を後目に、逃げながら攻撃を行っていると、いつの間にか前方から白の艦艇群が迫ってきていた。


「挟み撃ち……!」


 思わず黒島は上方に向けて転進し、全速力で上昇する。

 それに負けじと白の艦艇群も追ってくる。

 そして紅の旗艦にまとわりつくように、白の艦艇群に包囲された。

 だが。


「こういった状況は紅の旗艦が一番得意とするんですよ!」


 そうレイズが言う。

 実際その通りで、高密度に囲まれている程、紅の旗艦の攻撃は通りやすくなる。

 その結果、ロンドンに降下した白の艦艇群のうち、何割かを墜とすことに成功した。

 そのタイミングで、黒の艦艇群が橙の艦艇群を引き連れてやってくる。


「待たせたな。橙の艦艇群の出撃だ」


 紅の旗艦にトランスが現れる。

 そして、橙の艦艇群に指示を飛ばす。


「今回も白の艦艇群の撃破および無力化が目的だ。ただし街の損壊については注意だ。民間人がいる可能性もあるからな。それでは行け!」


 そういうと、真っ先に飛び出す艦艇や後方から狙撃するように攻撃する艦艇がいたりと多種多様な攻撃方法を見せる橙の艦艇群。

 その中には、まさに人間がいることを実感させてくれる。

 そのおかげもあってか、着々と白の艦艇群は数を減らしていく。

 それを上空から見守っている紅の旗艦。


「いやはや、戦いは変わったものだなぁ」

「祐樹さんに言われたくはないですよ」

「でも戦い方が変わったのは本当だと思うよ」


 そんな雑談をしていると、後藤が何かに気が付く。


「ロンドン上空から離脱する白の艦艇が何隻かいるよ」

「後を追いましょう、祐樹さん」

「りょーかい」


 そういって紅の旗艦は離脱していく白の艦艇群を追いかける。

 離脱する白の艦艇群はこそこそしているようで、すぐに追いつくことができた。

 その時である。

 レイズとトランスに異変が生じる。


「なんだ、頭痛が……」

「これは……」

「どうかしたんですか?」

「何か声が聞こえるんです……」


 そういうと、その声を黒島たちにも聞こえるように出力する。


『……こんな所……いられるか、さっさと離脱する……』

『しかし……の命令に逆らうことに……』

『知るか……俺はもう戦いたくない』


 そんなことを話しているようだ。


「なんなんですか、これ?」

「分かりません。ただ……」

「ただ?」

「あの艦にいる生体艦長の声というのははっきり分かります」

「黒島よ、あれを撃破せよ」

「……いいんですか?」

「ここで楽にしてやれるのは我々しかいない」


 そう言われた黒島は、攻撃を行う。

 そしてその白の艦艇群は撃墜された。

 一方、ロンドンのほうでも戦闘は終了し、無事に白の艦艇群を撃退することに成功した。

本日も読んでいただきありがとうございます。

もしよろしければ、下の評価ボタンを押していってください。また、ブックマークや感想も随時受け付けています。

次回もまた読んでいってください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ