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異次元無双の紅き艦  作者: 紫 和春


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第27話 連行される

 10月20日。この日は土曜日であるため、学校は休みだ。

 いや、厳密に言えば、たまたま補講がない日だったため、珍しく土曜日が休みになっているのだ。

 そんな土曜日の朝、黒島が自分の部屋でくつろいでいると、突然インターホンがなる。

 黒島の母親が玄関に出る。

 すると、大声で黒島のことを呼ぶ。


「祐樹ー!お客さん!」

「俺に客?誰だろ?」


 そういって、黒島は部屋を出て階段を下りる。

 玄関にいたのは、以前どこかで見たことある顔だった。


「久しぶりだね、黒島君」

「確か公安の……」

「公安?祐樹、公安ってどういうこと?」

「あー、お母さん。少し席を外してもらってもいいですかね。話はすぐに終わりますので」


 いろいろ言っているものの、黒島の母親は素直にリビングへと戻っていった。


「さて、黒島君。ニュースは見たかい?」

「えぇ、まぁ」

「あれのおかげで、政府は黒島君のことを国連に召喚するように勧告された。あくまで勧告だが、政府としてはこれに応じないわけにはいかない。なにしろ国際的な信用を失うことになりかねないからね」

「はぁ」

「そんなわけだから、話をするために一緒に東京まで来てくれないかという誘いなんだ」

「え、今からですか?」

「そうだ」


 急な話に、黒島はついていけなくなった。


「もちろんタダでというわけにも行かない。一応少なからずとも協力金を出すことにしている。二人分ね」

「二人分ってことは……?」

「もう一人、女の子がいただろう?彼女も一緒についてきてほしいんだ」

「自分はいいですけど、後藤がなんていうかな……」

「こういっちゃなんだけど、こっちには強制的に連行する手段もあるから、あんまり意味をなさないと思うけどな」

「とりあえず連絡してみます」

「もうしてますよ」


 黒島のスマホからレイズの声が聞こえる。


「ついでに、明日の分の着替えとか用意してくれるように言っといてくれないかな?」

「明日って……」

「大丈夫、月曜日までには帰せるように努力するよ」


 となると、親の了承を得ないといけない。

 ここで黒島の母親が出てくる。


「すみませんお母さん。少し子供さんを預からせてもらいます」

「そんな……。うちの子が何かしたんですか?」

「いえ、悪いことはしていません。ですが少し話を聞かせてもらうだけです」

「そうですか……」

「お母さん。怖い気持ちは痛いほど分かりますが、ここは一つお願いします」

「……分かりました。もし帰してくださらないようでしたら、警察に通報させて貰います」

「もちろん構いません。その時はここまで連絡をください」


 そういって、公安の人は連絡先を渡してくる。

 その間に、黒島は翌日分の服をまとめ、玄関に戻ってきていた。


「それじゃあ黒島君、行こうか」

「はい」


 そういって、黒島は家の前の停められた車に乗り込んでいった。

 そのまま後藤の家まで直行する。

 後藤の家でも、同じような話をしているようだったが、こっちは少し時間がかかっているようだった。

 それもそうだ。一人娘を公安なんかに渡したい親などいないだろう。

 しかし、最終的に折れたのか、家の中から後藤が出てきた。


「黒島君……」

「よ、後藤」

「……ちょっと緊張するね」


 そういって、後藤はちょっとした作り笑いをする。

 その裏には不安というものがのしかかっているのかもしれない。

 車はそのまま出発し、一路公安第五課のある霞ヶ関に向けて出発した。

 そして車に揺られること約2時間、昼ごろに警視庁へと到着する。


「ここからは機密保持のために、目隠しをしてもらうけどいいかな?」

「あ、はい」


 そう言われて、二人はアイマスクをされる。

 そして、そのまま手を引かれて、階段や扉をいくつも抜けていった。

 しばらく歩いていくと、エレベータに乗っているような感覚が体にかかる。

 そして、それが止まるとアイマスクを取るように指示された。

 アイマスクを取ると、そこは窓が一切ない、打ちっぱなしのコンクリートに囲まれた部屋だった。


「ようこそ、公安部公安第五課へ。ここに一般人を入れるのは初めてだけどね」


 そう言って、ソファのある方へ案内される。

 そこにはすでに、何人かが座っていた。


「紹介しよう。こちら、外務省の方たちだ」

「外務省?どうして?」

「そりゃ国連は海外にあるからな。そうなれば外務省が出てくるのは当然の摂理だろう」


 そういって、刑事はソファに座るように促す。

 素直に座った黒島と後藤は、とにかく緊張している様子だった。


「今から圧迫面接をするわけじゃないから、気楽にしてていいよ」


 そういって、刑事は話を始めた。

 まず、二人は国連であったことを聞かされる。


「まず、国連安保理では国連軍に紅き艦を正式に受け入れることを支持しているようだ。当然、今よりも戦力が拡大するのが目的だろう」

「それには国連総会にて各国の支持を得る必要がある。あくまで形式上のことではあるが」

「だが、得体のしれないものを受け入れるには相応の覚悟と勇気が必要だ。そのために、まずは総会で演説を行うというのが狙いだ」

「そのために我々外務省の面々がそろっているというわけだ」

「今回は外務省の方々と国連総会で演説するための日程を決めるという目的がある。本当だったら茨城でやりたかったことなんだが、そうも行かなくてね……」

「はぁ……」

「それで、いつがいいだろうか?なるべく早くがいい」

「とは言われましても、こっちも学校がありますし……」

「そうだな。学校に事情を説明しても、到底受け入れられるとは思わないしな」

「それなら私が連れていきますよ」


 そういったのは、レイズであった。


「そうか、国連本部に出現したのもあの紅き艦だったな」

「それなら出発から数分で本部に着きますし、面倒なゴタゴタに巻き込まれなくても済むんじゃないですか?」

「それもアリな気がしてきたぞ」

「我々は日程を決めるだけで問題ないのだからな」


 そういって話はまとまっていく。

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