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異次元無双の紅き艦  作者: 紫 和春


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第105話 探索

 2回目の伐採作戦が終了した所で、レイズは疑問に思っていたことを羅列していた。


「私が紅の旗艦を乗っ取っている……。でも誰から?それにジーナと接触した時に見た赤髪の男、一体何者?」


 そういって記憶という名のメモリを洗いざらい探す。


「そういえば、ロビンと接触した時に何か見えたような気がする……」


 その時の記憶を引っ張り出してくる。

 すると、それは不鮮明になっていた。


「記憶メモリってこんな不鮮明になったっけ?」


 レイズは不鮮明になったメモリのノイズを取り除いて、記憶を鮮明なものにする。

 ノイズを取り除いたものの、不鮮明な部分は多く存在する。

 それでもマシになった記憶を再生する。


『レイズ……いだせ。まだやる……ある。区画ZZ-999……るな。もし忘れ……艦を捜索し……。俺を……』


 これですべてである。


「何かを忘れているような気がする……。でもそれが何なのか思い出せない……」


 しかし、ヒントは得ることが出来た。


「区画ZZ-999……、これが何かヒントになっているはず……」


 だが疑問も残る。


「ZZ-999という区画は存在しないはず……」


 それ以外にはヒントとなるようなものはない。

 仕方なく、レイズは紅の旗艦の区画図を持ち出してくる。


「えぇと、検索、区画ZZ-999」


 検索結果には『該当なし』という文字が浮かぶ。


「ですよねぇ……」


 レイズは目視で区画図を眺める。それぞれには区画が存在し、その機能も多種多様である。

 それを一つひとつ確認していると、ある場所が目につく。


「あれ?こんな場所にスペースなんてありましたっけ?」


 その場所は、今コックピットとして使っている場所の真下である。

 そこに小さい空間が存在しているのだ。

 レイズにとっては用途不明の領域である。


「何があるんだろう……」


 レイズはその領域に向かってみることにした。

 その領域に行くには簡単である。

 あっという間にその領域へと到着した。


「あんまりこういう場所に来ることはないから、逆に新鮮だなぁ」


 そんなことをレイズはぼやく。

 そしてその領域へと入ろうとする。しかし、何か見えないような壁に阻まれ、それ以上通ることができない。


「あれ、おかしいな」


 全力でその領域に入ろうとするものの、やはり壁があるようにびくとも動くことはなかった。


「紅の旗艦の権限で入ることもできないの?」


 そういって権限による侵入を試みる。

 しかしそれもエラーを吐いて不可能であった。


「もしかしたら他にもこういう空間ってあったりするの?」


 レイズは時間をかけて、艦内全部の領域を確認してみる。

 しかし、レイズが立ち入ることができない領域は存在しない。

 あの領域だけが、レイズが立ち入ることができないのだ。


「どうなっているの……?」


 まったくもって訳の分からない状態に陥っているレイズ。

 その時、水を差す人物が現れる。


「お困りのようだな」

「その声は……トランスさんですか」

「俺もいますよ」

「私も」

「祐樹さん、梓ちゃん……」

「俺たちもいるぜ?」

「ロビンにジーナも。一体どうしたんです?」

「いやなに、この間の続きを話そうと思ってな」

「『白の旗艦を撃破せよ』の話ですか?」

「そうだ。ここで一つ、ヒントを出そうと思う」

「ヒントですか?」


 そういって、トランスはレイズに近づく。


「そうだ。我々に共通していて、かつレイズが存在しないもの」

「そんなのありましたっけ?」


 黒島がトランスに聞く。


「あるんだな、それが」

「俺もちょっと分からないな」

「ロビンなら分かっても当然」


 ロビンとジーナがしゃべる。


「一体何だろう?」

「黒島と後藤が検討もつかないのは仕方ないだろう」

「持ったぶらないで、早く話してくださいよ」


 レイズは若干イライラしているのか、強い口調で言う。


「よろしい、では教えてやろう。レイズ、流浪の民に必要なものと言えばなんだ?」

「それは……、旗艦ですか?」

「それもそうだ。だが根本的に、必要なものも存在する。それは旗艦も艦艇も同じだ」

「あ、分かった!」


 そう黒島が言う。


「生体艦長の存在だ」

「正解だ。流浪の民の艦艇はすべからく生体艦長がいないと動かない。まぁ橙の艦艇という例外はあるがな」


 そういってトランスは腕を組む。


「それが何ですか?」

「まだ分からないのか?レイズ」

「……分かりたくありません」


 そういってトランスから視線をずらす。


「本当の正解を言ってやろう。レイズは確かに今の生体艦長だ。だが生体艦長には必要な肉体がない。そうだろ?」

「つまりどういうことですか?」

「レイズの肉体はないのに生体艦長として紅の旗艦に登録されている。それが問題」


 黒島の問いに、ジーナが答える。


「ヒントはここまでだ。あとは自分で考えて答えを導くんだな」

「答えって……。答えはどこにあるんですか!?」


 レイズは叫ぶ。


「あるだろう。白の旗艦を撃破すればな」


 そういってトランスは黒の旗艦へと戻っていった。

 その場には静寂が流れる。


「どういうことなんですか……」


 レイズの静かな抗議だけがポツリと残された。

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