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働き始めてから、一ヶ月が経った。
情報もある程度集まり始めた。
私の本当の母親である人も分かった。
ママを元気にする為にいろいろ考えて試したりもした、でも、ママが元気になっていく事はなくって、体調がどんどん悪くなっていく。
スキルとかも試してみたけど、まだ私の力じゃどうにも出来なかった。
このまま、ママは死んでいく。
分かってる、分かってるけど…、けど…認めたく無い。
どうにかして、治さなきゃ。
「ちょっとあんた、ぼうっとしていないで、水くみに行って頂戴」
「あい!」
はぁ…、水くみかぁ井戸に手が届かないから大変なんだけどなぁ…。
仕方ないし、ロープでも持ってくるか。
「おいちょっ!おみょい…」
さてと、命綱外して水を届けないと…。
でも、重い………。よしっ、魔力で少しだけ浮かしてその上で持てば軽くなる!
なんで今まで気づかなかったんだろ
「よちっ、だいぶかうくなっちゃ!」
うん、軽くなったしさっさと届けに行こう♪
それにこれが終われば、多分すぐにお昼ご飯だし!
パンとスープ(具無し)を持って、ゆっくりとママのところに行く。
「ママ、ご飯持ってきたよ!…ママ?っママ!!」
いつにも増してグッタリとしているママにかけよる。
「ママ!ママァ!しっかりしちぇ!」
「んっ、……アリス?ごめんなさい……、愛して…いるわ……、はぁ…はぁ…あなたをおいていく私を許して……ごめんなさ…うっ!これあげるわ大事にして頂戴」
そう言って、ペンダントを渡す。
「マ、ママ?!……ねぇ、ママ死んだら駄目じゃよ、ちゃんと元気ににゃって!」
「さよなら…ァ…リス」
その言葉を最後に、ママは死んだ……。
「ねぇ、ママ…。大丈夫だお、ご飯食べお食べたらしゅぐに良くにゃるから…ね?…ゔっママ゛ァ…」
そのまま、ひたすら泣いた。
泣いて、泣いて、泣き続けた。
「アリス!何ををやっているの!仕事があるでしょう!」
「……あい、しゅみましぇんが侍従長に連絡をしゃせて下しゃいリリーナが旅立ちまちた……」
「そう…、でもすぐにこちらに戻ってきてちょうだい」
「あい……」
その後のことはあまり覚えていない…。
遺体は谷に捨てられると聞いて、料理番が使っていた、火の魔法を急いで改良して、谷に落とされると、とても高温にした火でママを燃やした。
安らかに眠れるように……、それにこのままママが流れていくのがどうしても嫌だった。
私は、3ヶ月立つまで立ち直れなかった。
「あ、ペンダント」
あれ、これなんか変な感覚がする。
…何かがあるような…そうだ魔眼!
スキルを試したときに、魔眼を発動させると魔力みたいのが見えるようになったんだった。
えっと、これをこうして…
「うわっ!」
いきなりベットの上に色んな物が出てきた。
そしてその中から、私の縫ったハンカチが出てきた。
綺麗に折り畳んで、箱の中に入っていた。
「……ママ…」
他のものも見ていると、私宛の手紙があった。
❝アリスへ
大好きなアリス、この手紙を読んだとき私は死んでしまっているのかな?
貴方をおいて行ってしまって、本当にごめんなさい。
でも、悲しまないで欲しいの私の心は何時もいつも、いつまでもあなたと一緒よ、いつか生まれ変わってまた会えるといいわね、その時はもしかしたらアリスには、大切な家族がいるのかもしれないわね。
貴方と一緒に居られてとてととても嬉しかったわ
ありがとう
PS.身体に気をつけてしっかりするのよ、それにごめんなさい騙していて
あなたの偽物のママリリーナ❞
ママ、ママは偽物なんかじゃないよ…
それに、私はもうくよくよしない、しっかり前を向いて頑張るから。
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