インターミッション - ここまでのお話 [ EP5 →EP6 ]
というワケで恒例のあらすじ紹介。
ここまでのお話です。
第一章 平行世界から、こんにちは
現代日本でバリバリの社畜生活を送る輿水健太郎さん(二十代)は、突然、何の前触れもなく、異世界召喚されまして。
気がつけば、自分と同じ顔の【王様】、
そしてその王から召喚された【技術者】【軍人】(それぞれ別の平行世界から召喚された)が勢揃いしてたんですね。
紛らわしい(=外見的差異がない)四人なので、それぞれ、
・フラムドパシオン帝(民より賢王と讃えられる、開明的な王)
・トカマク(技術者。影武者一号)
・ギネス(軍人。影武者二号)
・アーシュラー(社畜サラリーマン。影武者三号)
と呼ぶことに。
彼ら召喚者たちは、「王の影武者として一定期間勤めれば、元の世界へ還す」という契約を王と結びまして、
その見返りとして、貴族として異世界を満喫してヨシ! って話になったんですね。
「悪くない条件じゃない?」と異世界バカンス(※王室の資金援助アリ)に乗り気の召喚者たち。
さて、三人の運命や、如何に?
第二章 異世界来たけど、なんにもねぇ!(Respect to IKZO YOSSY)
「貴族身分で豪遊してヨシ!」と王様に勧められたものの……アーシュラーこと健太郎には、楽しめる娯楽がない。
社畜なので。
そもそも趣味がソシャゲくらいしかないのに、そんなものあるはずがない。
テレビもねぇ! ラジオもねぇ! もちろんネットもあるはずねぇ!
なので温泉宿でも訪れて、社畜生活の疲れを癒そうか……と思ったのに、
異世界には温泉もねぇ!
そこで健太郎、新人ツアコンダクターのキィロを伴って、温泉を探す旅へ。
結局、温泉は発見できなかったが、代わりに山奥のエルフ村をはっけん!
美しいエルフたちとスローライフを満喫…………
してたら、近場の火山が大噴火!
KONOYO NO OWARIかよ……とガクブルする健太郎とキィロ。
でも、当のエルフは長年、火山と共に在った人たち。
村を焼かれても「また建て直せばいいんです」と前向きだったんですよ。
つよい。
が、火災で穀物倉庫が焼かれてしまい、年貢代わりに村娘が供出されることに。
それはダメだ! と非人道的な措置に憤慨する健太郎とキィロ。
帝都に帰って王様に直談判しよう! と決意するのです。
第三章 賢者におまかせ、賢者におまかせ、賢者におまーかせー
ところが王様は手強かった。
「特例を認めると、王国全土から不平不満が殺到する」
まぁ、それはごもっとも。
税の不公平感は叛乱の元ですので。
でも、年貢代わりに人身御供なんて、そんなのはイカンでしょ? と納得しかねる健太郎、
たまたま帝都の街角で見かけた「賢者」の張り紙を頼ろうと考えた。
餅は餅屋、郷に入らば郷に従え、である。
高原の村・サラーニーへ何とか辿り着いた健太郎とキィロは、そこで不思議な少女と出会う。
着膨れするほど着込んだ少女はキコンデネル。
サラーニーの賢者は老齢で隠居するので、その孫娘が代わりに知恵を出す! と息巻く。
大丈夫か?
こんな、ちんまい女の子で?
第四章 いいか? 行くなよ? 行ったら死ぬからな? 行くなよ?(Respect to Dacho Club)
で、その自称大賢者キコンデネルの献策は「火災に負けない倉庫を作れ! 王国南部の採石場で頑丈な石材が採れるから、それをエルフ村まで運べ」だった。
いやいや。
ちょっと待ってよ子猫ちゃん?
エルフ村の年貢を全部収納できる大きさの石蔵でしょ?
しかも噴火の火災にも耐えられるって……それ、どんだけ石材を運べばいいのよ?
そんな健太郎の疑問に、キコンデネル(※自称大賢者)は答えました。
「龍を手懐ければいいんじゃないの?」
は?
なに言ってんの、この子は?
そんなの無理に決まっ……え? 征竜鎮撫将軍になりたい女の子を連れてきた?
二人で一緒に龍の巣へ龍狩りに行け?
そんな流れで、ちょっとワケありの下級士官、グリューエン・フォン・ポラールシュテルン少尉と一緒に、龍の巣へ向かう健太郎一行。
当のグリューエン少尉は「我が家特製のリマンシールがあれば、龍なんてイチコロよ!」と胸を張るも……緒戦で全滅!
いきなりステーキも真っ青のいきなり壊滅である。
その後……社畜ネゴシエーター健太郎の機転で、何とか龍と和解できたものの……
本当、僕の部下はメチャメチャだ。
第五章 本当の黒幕
これでエルフの里に耐火倉庫を立てられる目処が立った……と思いきや、
それでも王様は首を縦に振らない。
なんでだ?
全て丸く収まる案をプレゼンしているのに、なぜ僕の「上司」は企画を通してくれないのか?
王様に対して食い下がる健太郎だったが……
「そんなことより、本業を務めよ」と返されてしまう。
本業。
そうだった。
健太郎は「王の影武者」として、この世界に喚ばれたのであり、
元の世界へ還るための交換条件として「影武者役」と「貴族としての豪遊」が約束されたのだ。
社畜的に、雇い主には逆らえない。
そういう生き物なのだ、社畜とは。
エルフの里を救うプロジェクトも半端なまま、健太郎は影武者役を務め始める。
で、健太郎が「王様になってみて」分かったのは、外から見る以上に王国の経営は傾いている、という実態だった。
今すぐ構造改革を始めないと手遅れになる、初心者王様の健太郎にも分かる事態なのに、
肝心のフラムドパシオン帝は政治を省みることもせず、後宮に入り浸ってばかり。
「考えを改めてもらおう!」と後宮へ忍び込む健太郎一行だったが……
そこで耳を疑う言葉を聞いてしまう。
「もっと火山が噴火すれば、更に朕の後宮が潤うものを」
王様は、
賢き王と称されたフラムドパシオン帝は、
とんだエルフきちがいだったのです。
さて、次から六章本編!
いきなりのミッションの失敗が、健太郎たちにもたらす影響とは?




