インターミッション - ここまでのお話 [ EP3 →EP4 ]
第一章 お前ら朕の影武者となれ
聖ミラビリス王国の王、フラムドパシオンに召喚された、三人の異世界人。
それぞれ別々の並行世界から招いた三人は、容姿がクリソツ。
というか王も含めて、四人が四人とも「輿水健太郎」の名を持つ、『別世界の自分』だった。
そんな被召喚者たち三人に、王は影武者を依頼する。
「任期を終えれば元の世界へ返す」という話に納得した三人は、王の依頼を承諾……したまでは良かったが、
輿水健太郎(主人公)は順番が最後に。
着任まで数ヶ月もの間、何してればいいのよ?
一夜にして、社畜から無職へと堕ちてしまった彼を救ったのは、
異世界ツアーコンダクターのキィロだった。
第二章 エルフ村いいとこ、一度はおいで
ついうっかり、場末の賭場をメチャクチャにしてしまった健太郎、
「今度、こういうことしたら切腹だぞ?」と王と宰相から釘を差されてしまう。
変な騒ぎに巻き込まれちゃ適わん! と帝都を逃げ出した健太郎とキィロ、
ひょんなことからエルフの里に辿り着く。
そこで、の~んびりとしたスローライフを満喫、もう帝都も元の世界も戻らんでいいわ、とか、危うくこの小説が終わりかけたところへ、
どかーん!
火山噴火で壊滅するエルフ村。
健太郎もキィロもSEKAI NO OWARIきたこれ! とビビりまくるも、
当のエルフさんたちは「また復興すればええやん?」と涼しい顔。
エルフさんたち、長年、火山被害と向き合いながら生きてきた、強い人たちだったのです。
でも、困ったことが一つ。
火山で備蓄蔵も焼けてしまい、今年の年貢が払えない。
そこで年貢の代わりに、ラタトゥイーユという若い娘が人身御供にされることに。
「それはイカンでしょ!」
可哀想なエルフ娘を救うべく、健太郎とキィロは奔走を始める。
第三章 知恵が欲しけりゃ賢者を頼りな
エルフ救出のため、帝都で様々なツテを探る健太郎とキィロ。
しかし、どれも実効性を伴わず、頭を抱える。
そんな八方塞がりの中、見かけたのは……昔ながらの賢者の張り紙。
聞けば聖ミラビリス王国、開明化の途上にあり、社会問題の解決者としての賢者は廃れる一方であった。
だが、溺れる者は藁をも掴む。
一縷の望みを賭けて、高原の村サラーニーまで足を伸ばす健太郎とキィロ。
途中、軽く遭難しかけながらも、辿り着いた賢者館では、
健太郎を貴族だと察した老賢者に、孫娘を充てがわれる始末。
しかし、その賢者の孫、意外や意外、若いのに博学で、喉から手が出るほど欲しかった(エルフ救出に向けた)解決策をズバリと提案してきた。
この子は、もしかして掘り出し物かも? こんな僻地まで旅してきた甲斐があった?
そんな予感を抱えつつ、健太郎一行は帝都への帰路に就くのであった。




