#1 『世界滅亡へのカウントダウン』
ある日、ランの部屋に入ってきた晴明は、めちゃくちゃ大荷物を抱えていた。
「おい!行くぞ!」
「いやどこにぃ!?」
ランが突っ込むと、部屋の隅に置いておいた『ウルトラ○ンオーブ オリジンサーガ』のDVDを晴明が蹴飛ばし、ランの顔面目掛けてDVDが飛んでくる。
「返弾魔法 バウンダー・シールド」
咄嗟に召喚した魔術大全に書いてあった返弾魔法を詠唱する。
そしてランに向かって来たDVDは晴明目掛けて激突する。
「ぐほぉぉぉぉぉっ!」
額から血を吹き出して晴明は床に倒れ伏した。
「おのれディケイドぉぉぉぉぉぉぉお!」
晴明は一瞬で空中に飛び上がり、こう叫んだ。
「立体機動飛鳥文明アターック!」
ランは持ち前の反射神経でそれを見切った。
「よけれたー!」
「ぐほぉぉおっっっ!」
尚ある場所から帰って来た白夜には夫婦漫才に見えたとの事。
「フェーズ3に引き上げか…」
晴明が珍しく真面目な顔になる。晴明達陰陽師は、TGF、地球防衛組織及びその傘下である地球外生命体及び人類に危害を及ぼす者の殲滅を行うAGT、人類防衛機構と協力している国際陰陽連に所属していて、その中の日本陰陽連の陰陽師として活動している。そして最近、東京に妖怪達の住む魔界との穴が開き、警戒レベルを示すフェーズが一つの都市が壊滅するレベルのフェーズ3に引き上げられ他と言うのだ、
携帯が鳴る。
「二階堂さん?どうしました?え?テレビ点けろ?分かりました……」
晴明がテレビを点けると、其処には、モスクワ、パリ、NY、東京、北京に出現した巨大妖怪が映し出され、国連は世界中の軍を動かすように要請しているのがニュース流れていた。
「二階堂さん!TGFとAGTJAPANは!?」
『今チームNEXSTとチームZEUSUが出撃した。晴明、そこにいる戦える奴全員連れて応戦しろ。自衛隊と警察も動いてる。いいな?』
TGFもAGTも世間に公表されていない組織。つまり混乱を招くのか出撃だ。しかしTGF幹部である二階堂が出撃許可したかには、晴明も戦わなければ。そして晴明達の長い三日間が幕を開けた。