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ゲームの世界

「お、新人(ルーキー)か」

戦士風のがたいのいい青年と

「懐かしいな、その青ジャージ」

魔法使い風の青年。


青ジャージといわれ、霧夜は自分の服装を確認。

(なんじゃ、こりゃ……)

戦う気力も失せるダサい青ジャージ。

確か、かなり着崩していたが学ランたったはず。

おまけに視界が広い。怪我も治っている。


それにーー


うまくいえないが、妙に落ち着く。


「よしよし、装備品を分けてやろう」

「ドロップしすぎただけだけよ」

そう言って、服と靴を置いて去って行った。


「皮の靴と布の服……」

どちらかと言えば倉庫整理だね、と探偵っぽい服装の少年。

霧夜は目を凝らすと

「誰だ、てめぇ」

「やたなー、僕だよ。僕、ヒビキ」

そう言って、いつもの眼鏡をかけてみせる。

人間、眼鏡を掛けないだけでこんなに違うんだろうか。

「はぁ?」

酔ってるのか、と眉を寄せる。

「こっちに来たら、誰でも少しテンションあがるっていうか……細かいこというと、企業秘密だし」

それを含めてmultiple personalityーー多重人格という意味もある。

「とりあえず、もらったものアイテムボックスにしまおうか」

それとも装備する? と響に聞かれ

「青ジャージと、あんま変わらねぇだろ」

「まあ、低ランクの装備品だからね。スマホのメニューバー開いて、アイテム選択」

「え、め、めにゅー?」

ぎこちなく操作すると「収納しますか?」と画面に表示される。

はい、のボタンを押すと布の服と皮の靴はアイテムボックスに収納された。

「装備したい時は、アイテムを選択。そうそう、アイコンの一番下にログアウトボタンあるから」

近くのターミナルを経由してゲームを終了できる、と響が説明。

「お、おう……」

「まあ、そのうち慣れるよ。とりあえず、事務所へ行こうか」

「事務所って、探偵でもやってるのかよ」

しかし、響の腰のベルトには銃が括られている。


(どう見ても探偵が使うものじゃない)


「僕は、サブでガンナーもとってる。本職は探偵だよ」

「さ、さぶ?」

専門用語にポカン、としている霧夜。

「レベル50になると、サブ職につける。黒坂君は、初心者だからまだ関係ないけど」

事務所へと続く道を歩きながら

「……なあ、オレの怪我って」

「治ってはいないよ。ログアウトすれば、もと通りだ。ターミナルを通った時点で、データ変換……分かりやすく説明するなら、強化されてる感じかな」

「ひょろ眼鏡が視力アップしたり、オレの怪我が治ったように見えたりか」

最近のネットゲームは進化しすぎだ。

なんかスゲェ疲れた、と霧夜は呟いた。




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