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ミステリ-ゾーン twilight zone  トワイライトゾーン、伝説のテレビドラマシリーズ。 解説と論考

作者: 舜風人



もはや伝説と化したあの名作、というか金字塔というしかない


このアメリカのテレビドラマはいったいどれほどの鉱脈を


ダイヤの、、純金の鉱脈をはらんでいたのだろうか。


今見直してみても胸がゾクゾクするのは私だけじゃないだろう。


なぜか?


答えは意外と簡単だ、。


それは想像力豊かな最高の脚本があったから。


その最大の脚本家はもちろん


ロッドサーリング、その人だ。


また、彼に原作(原案)を提供したのも


たとえばあのマシスンであったりしたわけだ。


これでいい作品ができないわけがない。


こうして最大の立役者ロッドサーリングの

名作テレビドラマ、


というかもう、いっそ、こう言い切ってしまおうじゃないか。


カルト的な伝説のテレビドラマ、


『トワイライトゾーン」と。


さてお若い人は知らないでしょうから



ざっと解説しておくと、



『トワイライト・ゾーン』(原題:The Twilight Zone )は、アメリカで1959年から1964年まで放送されたSF系 のテレビドラマシリーズ。脚本の多く手がけたロッド・サーリングがホストを務めていた。


一話完結の30分ドラマシリーズです。

内容は奇想、、SF、、オカルト、、不可思議、、、なものばかりですよ。

これが何話もあるわけですよ。全159話ありますね。もうすべてが最高にセンスオブワンダーの精髄であり

最高のSFであり寓話でありファンタジーです。

まあこの159話を見てしまうとですねもうあとは

いくら最近のSF映画なんか見ても二番煎じとしか思えないほどの

もう、アイデアの宝庫であり、原鉱石ですね。


日本では、「ミステリーゾーン」という邦題で放送されました。

でも、、ミステリー?じゃないですよね?

内容的にはむしろSFですよ。だからほんとは『トワイライトゾーン』のほうがいいんですけどね。、


ところで、、今「世にも奇妙な物語」ってのがテレビでやってますよね。

あれが実はもろ、このトワイライトゾーン』のパクリ?ですね。

私から言わせればこのパクリ作品は、、オリジナルの

『トワイライトゾーン』を見た者からいわせれば、、はっきり言ってカスです。

それほどオリジナルは着想と言い、どんでん返しと言い、奇抜なオチと言い、

ほぼ完ぺきですよ。

これを私が子供時代に見てショックというか、、

もういまだにトラウマ状態の作品がいっぱいありますもの。


これはのちの多くの映画作家や


テレビドラマに


大きな影響をあたえた名作テレビシーリーズでした。


私も少年時代に


このシリーズを見て驚嘆したものでした。


これはのちの日本では「ウルトラQ」シリーズとか


最近では


「世にも奇妙な物語」


などの元ネタ?となったものですね。



スピルバーグもこのシリーズの


影響を受けているといえるでしょう。



このトワイライトゾーンとは


SF.ミステリー、寓話。民話、ホラーなどの


ごちゃまぜ的ないろいろな


お話を30分で一話完結で


お話にした



シリーズものです。



これらの作品1話1話を




あらすじだけ思い出しても、興奮しますよね?


昔の少年にに戻ったみたいな興奮ですよ。



さあそれでは


私のあらすじガイドで


ほんのサワリだけでも


いくつかの挿話のあらすじでお楽しみください。



、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、



「マネキン THE AFTER HOURS」





マネキンってなんか怖いですよね?


もし深夜デパートの婦人服売り場にいったら?


マネキンが動き回っていたりして、、、?


おお  コワイ  怖い


そんな感覚は誰でも抱くと見えて、、


マネキン映画?がいくつもありますよね。


映画では古いところでは「ヴィーナスの接吻」とか


新作では、文字通り「マネキン1」「マネキン2」とか


そしてこれから紹介するのはそんなマネキン映画の中でも出色の一本です。


若い女性のマーシャは金の指ぬきを母のプレゼントに買うためにデパートにやってきた


しかし売り場が分からないので尋ねるとエレベーターに乗せられてボーイに連れて行かれたのは


何と9階でした。


そこにいた無愛想な女店員からそれを購入するが、あとで見るとそれは何と傷物だった。


マーシャはデパートの支配人に文句を言う。9階で買ったこれは傷モノでしたと。


が、、支配人はこのデパートに9階はないと言う。


マーシャは困惑してデパートを歩き回ると、その指ぬきを売りつけた女性店員らしき姿をを見つけて声を掛けるが前に回ってみるとそれはそれはマネキン人形で、さらにエレベーターボーイも見つけるがそれもマネキン人形だった。


ショックのあまり倒れ込んでしまったマーシャ。


目が覚めるとデパートにはもう誰もいなくなっていて・・


閉店後で、、

周りはマネキン人形ばかり、、そこを一人歩くマーシャ、

やがてマネキンたちは動き出してマーシャをとり囲む、


マーシャどうしたの?


僕たちがいるじゃないか?


マーシャもやっと安心して、、微笑みを浮かべるのだった。


次の日、デパートは今日もお客でにぎわっている。


そこに支配人が来て売り場を歩き回る。


すると、

そこにはあのマーシャのマネキン人形が立っているのだった。


そう


マーシャもマネキン人形だったのです。




マーシャ役はアン・フランシスという当時のカワイコちゃん女優ですよ。


「禁断の惑星」のあのアルティラですね。


確かにこんなかわいい女性ならマネキン人形にも


なりうる?と思わせませんか?





、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、










「合成人間の家 THE LATENESS OF THE HOUR」





トワイライトゾーンはあなたの直ぐ近くにも、ほーら、、あるんですよ。



さて今回のオハナシは、、、


近未来のある家庭が舞台ですよ。


その家は不思議な家だった。


まわりから孤絶して完全に閉鎖して暮らしていたからだ。


外部とは一切関係を絶って暮らしていたのだった。


閉じこもって暮らしているのは科学者の



ローレン博士、妻とそして娘のジェイナ。


さらに使用人5人が何でもまかなっていた。


その使用人5人というのは実は博士が作った精巧な人型ロボットだった。


妻は買い物から肩もみまでなんでもロボット頼りだった。


娘のジェイナは年頃で好奇心旺盛な娘だった、


しかし、両親はロボットたちに買い物などはさせて自分たちは決して外へ出ないし


娘にも外出を禁じていたのだ。


家に閉じこもって外部と接触を禁止している両親にジェイナは嫌悪を感じていた。



こんな暮らしから開放されたい


外へ出たい。恋もしたい。


とうとうジェイナは我慢しきれずに、


ロボットたちをを壊して、これからは自分でなんでもしたいし


外へも出たいと必死で訴えるのだった。




博士は仕方なく地下室でロボットたちを壊すのだった。


妻はそれを見て、今までロボットに何でもしてもらっていたのにどうしようと


不安がる。


しかし反対に娘のジェイナはうれしさにはしゃいで


外出して恋もして、、、、


結婚もして子供も持てると喜ぶのだった。



そんな浮足立つ娘に母はただただ、、戸惑いそして困惑するのだった。


ジェイナはそんなあまりの母の不安と困惑に


ふと、、あることに気がつく。


そうだ、、、


家庭のアルバムにあかんぼや幼年時代の自分の写真が皆無だったことに。


ジェイナはそのことを母に問い詰める。


すると困惑しきった母は


「ジェイナ、あなたも博士が作ったロボットなのよ」と、


真実を告げるのだった。


そう


ジェイナも精巧な人型ロボットだったのだ。


それを聞いて泣き崩れるジェイナ。



博士は悲嘆にくれるジェイナを、地下室へいざない使用人型ロボットに改造するのだった。


そうして、、


次の日、、



ジェイナは母の肩を揉む使用人型ロボットの家政婦ネルダになっていたのだった。




終り



物悲しい、、近未来に起こりそうな?


アンドロイド物語でしたね?


レプリカントの悲哀を描いた


あのフィリップkディックの小説のようなお話でした。



、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、











「人形の家で MINIATURE」





このオハナシ孤独で人づきあいが苦手でへあまばかりしている


しがないサラリーマンの中年男が


もちろんこんな見栄えのしない男ですから独身ですね。


彼は嫌なことが会社であると、、会社をそっと抜け出て、、近くの


お気に入りの博物館(美術館)に行って


そこで絵や壷やドールハウスを見て、、


まあ、いわば、、しばし現実逃避するのです。



息抜きというか、、まあ生活不適応者でしょうね。



そんな彼が、、ある日例のごとく


スルーして、、美術館で一人


19世紀のドールハウスをガラス越しに、じっと見てると、、


何と、その中の、ピアノの前の貴婦人が


ピアノを弾いているではないですか。


詰まり、動いてるんですよ。生きてるんですよ。


彼はうっとりとそれを見つめ続けるのですが、


帰りがけに警備員の男に


つい、、


「ねえ、あのドールハウスの人形は生きてるんだよ。ピアノ弾いてるんだよ」


なんて言っちまうんですね。



警備員行ってみますが、、ただの人形です。



ある日またこの男、


ドールハウスを見つめてると、


どこからか怪しい男がその貴婦人宅に侵入して

貴婦人を襲い連れ去ろうとしてるではありませんか。


彼はどうにかしてその貴婦人を救おうと

近くにあった椅子をガラスめがけてはっしと投げつけたんですね。


あわてて駆け付ける警備員。


「あんた、いったい何してるんですか」


呆然としている現実逃避サラリーマン氏。


警備員が見ればただの人形が並んでるだけです。



そんなこんなでやがてこの現実逃避サラリーマン氏、


頭がおかしいんじゃないかと思われてゆくんですね。


そして会社も首です。


だってその貴婦人がピアノ弾くのが見えるのは彼のみ、、なんですからね。


ほかの人が見たってただの人形ですよ。


そこで心理分析医にかかることになります


そしてとうとう精神病院行きです。



でもどうしても彼女(人形の貴婦人)に逢いたくて


夜中に脱走してあの美術館へ侵入です、、


追いかけてきた病院関係者は警備員とともに美術館の中へ


でも彼はどこにもいません。


その時、例の警備員氏、、ふと


ドールハウスを見ると、


何とその中には


貴婦人と並んでベンチに座っているあの男がいたのです。


そうですあの男、


人形になって人形の世界に行ってしまったんです。



『トワイライトゾーン』ではこの手の


現実逃避系?のオハナシが結構多いですよ。


どれもみんな秀作ですね。




、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、









「水に消えた影 THE BEWICHIN' POOL」






トワイライトゾーンに「水に消えた影」というお話がある。


これはある意味、、見方によっては、コワイ話だ。


プール付きの豪邸に住む夫婦


しかし夫婦仲は最悪

いつも喧嘩といがみ合いばかり、


その夫婦に子供が二人いる


姉と弟だ、


二人の姉弟はある日自宅のプールで泳いでいると


突然見知らぬ子供が現れて

プールの中をくぐって別世界へ行かないかい?


と誘われる。


二人は父母の喧嘩。いがみ合いにほとほと嫌気がさしていたので


そのふしぎな子と一緒にプールに潜る。


するとまるで、、


「ホレのおばさん」のように、、


水の下別世界につながっていて


別世界の川面の水面に浮かび上がる、


その世界はこの世で不幸な子供たちが連れてこられて


ふしぎな老婆のいる家で


楽しく牧歌的に暮らしているのだった。


この姉弟も優しい不思議な老婆


それはまるで「ホレのおばさん」のような


の家で楽しく暮らすのだったが


ふと残してきた両親が気になり

又現実界へ戻ってゆく。


しかし

戻ってみると


以前よりももっと関係は最悪で


離婚するという段階まで至っていたのだった。


それを見たこの姉弟は


すっかり失望して


又あのプールの水の下がつながっている


ふしぎな優しいおばあさんのいる


別世界へと戻ってゆくのだった、、、、。


というお話ですが、、


これって?


ハッキリ言うと


子供たちがこの世の不幸に絶望して、


自殺してあの世に行っちゃった?


という暗喩(寓意)でしょう?



わたしにはそう読み取れましたけどね。


そう思うと、、


コワイお話ですよね?






、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、





「奇妙な奈落」

Five Characters In Search Of An Exit



脚色:ロッド・サーリング

原作:マービン・ペタル

監督:ラモント・ジョンソン

出演:ウィリアム・ウィンダム、ムーレィ・マセオン、スーザン・ハリソン




、、、兵士が目覚めると絶壁がそびえる奈落だった。

兵士はなぜここにいるのか?


サッパリわからない。上を見上げると丸窓が

見える。だがずっと上の方で届かない。

時々けたたましい音が響く。いったいそれはなんだ?


わけもわからずいると、、闇の向こうから誰か来る。

歩いて来たのはサーカスのピエロだった。なぜピエロがここに?

するとピエロだけではなかった。バレリーナ、バンドマン、

ホームレス。次々と闇から出てくる


皆、自分がなぜここにいるのかわからない。気がついたらここに

いたのだ。誰にも、、何にも、、わからない。


兵士はある決意をする。みんなでここを脱出しようじゃないか。

5人で肩車をすれば一番上の人間はあの丸窓に手が届くだろう。

そうしたら窓の向こうに出て、、ロープを降ろしてみんなを

引き上げるのだ。きっとうまくいくぞ。

こうして脱出作戦が始まった・・・   

かくして苦労さん譚

やっと兵士が窓に届き手をかけたとき、、、、、、、


ガラッと場面は変わる。


町中の一角で

クリスマスの街頭で大きなドラム缶に慈善のプレゼントの人形の寄付を募っているのです。


そして子供がそのドラム缶を覗くとその中には、、、

ピエロ、バレリーナ、兵隊、バンドマン、ホームレスの


5体の人形が缶の底に横たわっていたのでした、、、、。


そうです、、、彼らは、、人形だったのです。


大きなドラム缶に入れられた人形だったのです。


これは(このオチは)当時の私にはショックでしたね。



ぞっとした思い出が今でもあります。



もしかしたら?



この私も人形なのではないか?


そうして


ただ毎日、架空の世界で


もがいているだけなのではないか?


俺の人生って?


実はこの人形のようなものなのではないのか?



生の不条理


俺っていったい?


何?


今でもトラウマになっていますよ。


ぞっとした思い出が今も忘れられませんね。


「ソウ」とか


「キューブ」とか


最近の密室不条理映画?の


さきがけ?ともいえる


先駆的なドラマではないでしょうか?





、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、






156話のうちのたった?5話だけの紹介でしたがいかがでしたか?


もっと見たい?という方は

自分でDVDでも買ってみてくださいね。


「トワイライトゾーン」、、、、ミステリーゾーン


それはロッドサーリングという稀代の



ストーリーテラーが



紡ぎ出した


まさに、



現代のグリム童話集?なのです。



さて、、、、、、


ほかに私がお勧めの挿話としては



星に流された男 THE LONELY

廃 墟 TIME ENOUGH AT LAST

みにくい顔 THE EYE OF THE BEHOLDER

遠来の客 THE INVADERS

火星人は誰だ? WILL THE REAL MARTIAN PLEASE STAND UP

星のシンデレラ THE FUGITIVE  

こびと虐殺 THE LITTLE PEOPLE

幻の宇宙船 DEATH SHIP

太陽が二つかがやく ON THURSDAY WE LEAVE FOR HOME

二万フィートの戦慄 NIGHTMARE AT 20,000 FEET

禁断の遊星 PROBE 7-OVER AND OUT

ふくろうの河 AN OCCURRENCE AT OWN CREEK BRIDGE

人形はささやく CEASAR AND ME

連れて来たのはだれ? STOPOVER IN A QUIET TOWN





などがあります。

これらも最高にセンスオブワンダーな

オチ?に満ちた傑作ですよ。






追記



リメイク版  1985年

更にそのリメイク版  2002年 もありますが


ハッキリ言ってつまらないです、


ロッドサーリングがホスト役をしていたこの初作だけが最高です。

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