第四十七話 狩り〈3〉
ごめんなさい。久々の更新です。次回いよいよ魔王様のご対面です。
縄が外れた……。
炎で元々焦げかけていたため、少し緩んでいたのだ。
両手が自由になり、私もワイバーンに攻撃できる……。
「ったぁぁぁぁぁ!!!」
光魔法を全快にして、ぶつける。
ブレスは消されて、ワイバーンにも魔法が当たる。
「……ッギャアアアア……」
ワイバーンが再び、私を敵と見なして攻撃をしようとする。
再び突進なのだろう、頭を低く構え、突っ込んできた。
私は武器を持っていないため、抵抗手段が素手か魔法しかない。
格闘術なんて足なんでいないため、私は魔法による攻撃を選択した。
「ムーンライトドラグーン!!!」
竜のワイバーンを追撃するため、同じく竜の形になって攻撃する技を選ぶ。
ドラゴンにドラゴンを当てれば、きっと効果は抜群に違いない。
「グルギャアアアアアアアア!!!」
「く……っ!」
しかし、私の思惑は大きく外れる。
ワイバーンは突撃をしてきた瞬間、空中に羽ばたき、風魔法を使って勢いをつけて超突進を繰り出してきたのだ。
しかも、ただ超突進を繰り出すだけじゃない。
灼熱のブレスを口から放つと、体を回転させ、超熱球と化したのだ。
「な……なに、あれっ!?」
そんなものの爆発には耐えきれず、私の魔法は霧散する。
あとは、ワイバーンの火だるまが迫ってきていた。
「っぎゃあああああああ!!」
私は、生身でそれを受けることになってしまった。
灼熱のワイバーンの炎が私を包み込んでしまう。
「…………っっ」
魔力を解き放って熱を取り払う。
体はすでに火傷の部分もあるし、服も燃えてしまっている部分だってある。
「…………っ。武器がない……。どうしよう……」
「……武器はこれだろっ!」
すると、魔族の男性が一人、私の方に武器を投げてきた。
「………ホーリーゴールデンブレイド……」
私の剣だった。
どうやらなにかに使うつもりだったのか、私の剣も持っていたのだ。
「……っ!ありがとっ!」
武器があれば、百人力!とまではいかないかも知れないけど、ないよりはマシだ。
私の魔力を十分に流し込む。
これで強度があがる。
「………グギャオォォォォォ―――!!!」
再びワイバーンが攻撃をしかけてきていた。
ブレスを吹こうと構え、敵と認識した私を見る。
「………はぁぁぁっ!!」
私は先に、攻撃を仕掛けにいった。
剣で切りつけるために、心臓部と思われる腹部に向かう。
「……っ!?」
「グァァッ!!」
足をあげて踏み潰そうと、足をふりあげてくる。
体を引いた瞬間、ワイバーンが空を飛び上がる…。
「グギィヤァァァァァァァァァァァ!!!」
「っっ、またっ!」
再び火炎が体を纏い、炎球に変わる。
そして突撃……。
「…………っっ!!!ルメイド流魔法奥義其の二! ムーンクラッシャーっ!!!」
光魔法を全身に纏う。
火炎玉に勝てるのは、同じような全身のアタックだ。
光魔法を全身に纏い、光のエネルギー体に変わる。
「っ!!」
「ッグァ!!」
エネルギーの塊同士のぶつかり合いは、力のエネルギーが強力な方が強いのだ。
この力のぶつかり合いを制したのは、
「グギャアァァァァァっっっ!!?」
私の方だった。
ワイバーンは大きく吹き飛んでいく。
光のエネルギーが全身を襲った結果、大ダメージで倒れた。
「……はぁ……はぁ……」
しかし、私に襲った衝撃も相当なものだった。
体力をおぞましく奪い、力が入らない。
しかし、そこにさらなる危険が迫っていた。
「………勇者ちゃん、さすがだねぇ。やっぱり勇者なだけあるなぁ」
「……………つ、使い魔の…人……っ」
「…ごめんねぇ。魔王様がどうしても強さを確かめろってうるさくってさぁ……」
「……じゃ、じゃあ……、さっきのワイバーンは………?」
「あれは、僕ら直属の魔王軍の一匹さ」
「なんてことするのっ!魔族の人たちも、巻き添えになるところだったんだよ!?魔王なのに、魔族の人たちのことも考えずに攻撃してきたのっ!?」
もしもあのまま私が死んでしまったら、あのワイバーンは攻撃をやめたのだろうか。
かなり怪しいではないか……。
「…………そりゃ、どうかはわからないな。でも、結局君は倒せたわけだ。あとは、魔王様がいる、黒龍の泉だってすぐだし」
話をそらす使い魔。
あまり触れられたくない部分なのかも知れない……。
「…………あまり納得できないけど、まぁ仕方ないね……。もしも村人たちが許してくれたら、次は魔王を倒すから」
私は、そういい放ち、村人たちのいる場所に向かったのだった。




