第6話
ピラニアシャークとデストロイモルモットが、ついにカリフォルニア州ロサンゼルスで邂逅を果たした。
「キェェェェェェェェェェイェェェェェェッ!!」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!」
夜空に轟音が響き渡る。ビルの立ち並ぶ街は今やこの2つの勢力の戦場と化した。
……否、2つにあらず。3つ目の勢力が姿を表した。
「ゴガアァァァァァァァァァァァァァァッ!!」
ゾンビである。1体1体が矮小な彼らは1つに集まり、融合し、巨大な人形を形成していく。あるゾンビは目になり、またあるゾンビは指となる。
そうして出来上がった巨大なゾンビはピラニアシャークやデストロイモルモットに引けをとらぬ巨大な体躯を手に入れた。
「ゴガアァァァァァッ!!」
巨躯とはいえ人間に棲みかを追われ保護されている生物風情が何をもって人に歯向かうか。そう言わんばかりに禍々しい咆哮をあげ、口から腐肉を吐き出す。
決戦の火蓋がいよいよ切って落とされた。
その頃、ネバダ州の基地では……
「動かせるものは全機発進させろ! ラプターもファルコンも全てだ! パイロットは誰であれ連れてこい! 呑気にバカンスに行っているやつも退役したジジイも誰でも全員に声をかけろ! 寝ているヤツは叩き起こせ!」
慌ただしく駆け回る兵士達の姿が、そこにはあった。滑走路を管理する管制塔はもはやパンク状態。喋っていないオペレーターは存在しない。
「ミサイルも爆弾もありったけ積み込め! 倉庫を空にするくらい撃ちまくれ!」
カリフォルニア州から最も近いここネバダ州の基地では急ピッチで戦闘準備が進んでいた。
暗闇の中、次々滑走路から飛んでいく戦闘機、爆撃機の群れ。世界最強の軍隊であるアメリカ軍は最強たる所以を示そうとしている。
「国家の危機と聞いて駆けつけました! 何をすればよいでしょうか!」
「よく来てくれた! 弾込めの人員が足りん! 手伝ってくれ!」
「お安いご用で!」
下は10代、上はとうに退役した80代の老人まで基地に集い、戦いの準備にとりかかる。
「こっちに30mmをくれ!」
「ガンポット積み込んだぞ! 行け行け行け!」
そうして準備を終えた戦闘機、爆撃機はカリフォルニアの化け物共がいる地点へと飛んでいく。
「アリゾナ、ユタ、オレゴン、アイダホ。各地の戦力は0時までには到着するとのことです」
「よし。化け物共に人間の力を示してやれ!」
無数のジェット機が泣きわめきながら空を駆けていく。過去いかなる戦争でも見たことがないほどの大編隊。それらが討伐に向かうのは化け物共を消し飛ばすためである。




