表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月華  作者: 那泉織
2/7

第1話


「よう! 月豊(つきと)、また学年トップだって? すっげーなぁ……」


「ちょっと、こんな大勢の前で言うなってば!」





長い付き合いの友の言葉によって注目を浴びた花村(はなむら)月豊は顔を赤く染めながら言った。




彼はその反応に可笑しさを堪えながら月豊の肩を軽く二回叩く。






「まーまー。別に悪い成績じゃないんだからいーじゃん」


「そう言う夕夜(ゆうや)はどうだったんだよ?」




月豊の問いに、友――夕夜はグッと親指を突き出した。




「もちろん欠点ギリギリ回避だ!」


「……つまりは、いつも通りってことか」





何故か自信満々な夕夜に呆れて、月豊は溜め息を吐く。




「全く、夕夜はいつもお気楽だよな……」


「だって悩んでても仕方ねーじゃん」




そのなにげもない呑気な夕夜の言葉が、月豊の心に突き刺さった。




「悩んでても仕方ない、か………」




その独り言に、夕夜は首を傾げた。




「…どーした? 何か悩み事?」





月豊はハッとして頭を振ると笑顔を作る。




「ううん、大丈夫。何でもない」



「………嘘だな。思いっきり悩んでます、って顔だったぜ?」




やはり長年の友なだけあって、誤魔化すことは出来ないようだ。


月豊がうつむくと夕夜は溜め息をした。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ