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俺は、死んだ。

何故かは思い出せない。

そして、今、更なる絶望が俺を襲う。

『貴様には、【雑魚キャラ確定】の呪いと【無限転生】の加護をやろう。』

そんな...チートすら貰えず、終いには『雑魚』だと...!?


瞬間、発光。

目を覚ますと、俺はゴブリンに転生していた。

目の前には、巨大な骸骨戦士。

『ジャイアント・スケルトン・ソルジャー』とでも呼ぶであろうその怪物は、

俺に剣を向けている。


瞬間、集中。

脚に最大限の力を送り込み、地を蹴り、後ろへ。

コンマ数秒の後、巨大な剣が、地面を抉り、大地の破片は礫となり、飛び散り、暴れ回る。


駆け巡る思考の中で、1つの考えに辿り着く。

【スキル】何か無いのか?

「グギャギャ!(ステータス)」

空間が歪み、そこには青色の画面が。


=====


【名前】無し

【種族】ゴブリン 

【職業】ーー

【L V 】1

【HP】 0.01/0.01  【MP】0.01/0.01

【筋力】0.01

【耐久】0.01

【敏捷】0.01

【器用】0.01

【魔力】0.01

【精神】0.01

【幸運】0.01


【通常スキル】 【そよ風魔法Lv1】

【固有スキル】 【初代魔王の血筋Lvー】 【ゴブリン王の息子Lvー】

【**スキル】 【無限転生Lvー】 【地獄難易度Lvー】 【コンティニューLvー】


=====


風魔法!遠距離攻撃!キタアアアア!

骸骨に向けて、風魔法を放つ!

程よく涼しい、弱い風が出た。

......って、コレは【そよ風魔法】じゃねえか!

『そよ風』にする必要あった!?

ねえ!【風魔法】でいいじゃん!


まあ、いい。

今度は風を丸くして、『ウィンドボール』的なものを撃ってやる!


集中し、掌を前に出し、放ったその風は....


不発だった。


そうだ。俺は今MPが0.01しか無え!

いや。

逆に考えるんだ!

【そよ風魔法】1回撃って、MPが空になった。

つまり、【そよ風魔法】の消費MPは0.01という事だ。


前を向くと、剣先が目の前に迫っていた。


逃げろ!

今は唯、生き残る事だけを。



幸い、骸骨戦士の移動速度はそこまで高くない。

全速力で走る。


だが。

ここはゲームの様な世界。

ステータスが絶対の世界。


敏捷0.01の俺が逃げ切れない事は当然の結果だった。

ならば、どうするか。

諦めるのか。

否。

逃げ続けるか。

否。

ならば、お前は、何をする?

戦う。


【そよ風魔法】を拳に、脚に、纏う。

瞬間、集中。

殴り、蹴り、弾き、躱す。

剣を蹴り飛ばし、それを足場に。


だが。

それでも。


此処は『ステータス』が全ての世界。

身体の状態に。極限まで集中した動きに。

ステータスが伴わない。


身体には、既にガタが来ていた。

全力で拳を突き出した右腕は既に折れ、

蹴りを放った左脚は、折れていないが、動かせる状態では無い。


最後まで抗った。

でも、ダメだった。


次の人生こそは、生き残る。

いつかあの骸骨に勝つんだ!


目の前には、巨大な剣が、俺の目の前まで迫っている。


瞬間、世界から色が消え、視界を闇が支配する。

闇は真っ黒ではなく、『紅の何か』が混ざっている。


スローモーションな世界が戻る中で、俺は悟った。

『俺は、死んだ』と。

次の世界は、もう少し優しいといいな。

そう願い、意識を失う直前に。



『【無限転生】の効果で、別世界に転生ーー失敗。【コンティニュー】の効果で、

  転生後のステータス・スキルを引き継ぎ、【コンティニュー】します。』


ーーー何か、最悪な言葉が頭に響いた気がした。


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