幕間〜手紙〜
トアは部屋の中をグルっと見た。
シンプルだが、まとまったデザインである。
特に何をすることも無いので。机に付いている引き出しを開けてみることにした。
二段の引き出しになっており、一つ目を開けるとナイフ、レターセット、インク羽根ペンなどが入っていた。
二段目引き出しの中には一通の手紙が入っていた。その手紙は紅いロウで封をされていて、品質の良い紙が使われていた。
それを開けるのはなんだか悪い予感をしたトアは、手紙を置き。
次にクローゼットに手をかけた。
開けたら中には、燕尾服、普段着三着。
妥当な物が入っていた。
クローゼットを閉じて、剣の方へ向かい剣をじっくりと鑑賞することにした。
剣をよく見ると、柄には仮面の紋様が入っており、鞘は銀で出来ており、葉と蔓のレリーフが彫られている。
剣を鞘から抜いてみると、剣の刃の部分にも鞘と同じレリーフが施されていた。
やっぱり金がかかってるなと思ったトアは鞘に刃を戻し、机の方に目をやった。
「やっぱり、見なくちゃいけないよな。」
頭をかきながらため息をつき、手紙に手を伸ばして、一段目の引き出しからナイフを取り出し、封を切った。
そして中身を取り出し、中身を読み出すとトアは目がすっと冷たくなった。そして、読み終わると
『燃えよ』
と唱え、手紙を燃やした。
そして冷たい瞳をしたまま部屋を出ていった。