探索1
マモンに許可をとるために、トア、ミリア、シャーリー、セインズはマモンの部屋に向かった。
「おーいマモン。ちょっと話があるんだけど。あ、ちょっと開けて。」
ノックをして、シャーリーはトアにドアを開けさせ部屋に入った。
マモンの部屋は、落ち着いた感じになっていた。
大きな白いベット、何故かふたつあるクローゼット、いるか不明のドレッサー、大きなソファー二つと木目が綺麗な机、自分が使うようであろう、棚のついた机と椅子、
「うーん、なんだい?」
マモンは、椅子に座って何かを書いていた、羽根ペンを置いて、マモンは振り向いた。
「屋敷をミリアに、案内してやるんだ。鍵とか貸せよ。」
シャーリーはまるで盗賊のように言った、マモンは笑いながら
「いいよ、あ、お願いがあるんだけど。」
マモンはそこで一旦言葉を区切った。
「赤い部屋と白い部屋には入らないでくれるかい?どちらも物置になってて危ないからさ。」
マモンはそう言った。
「わかった、はやく鍵渡せ。」
シャーリーは苛立った様子で言った。マモンは、机についている引き出しから鍵の束を出した。
シャーリーは、
「トア、受け取ってくれ。あたしのサイズだと持てない。」
そう言った。トアは言葉通りに鍵束を受け取った。
「わ、おも」
思っていたよりもずっしりと重い鍵束は、金色に光っていた。
「さぁ、ミリアどこ行く?」
シャーリーはそんなふうにミリアにきいた。ミリアは悩んでいた。
どこに行くと言われても何があるか分からないのだ。
ミリアが悩んでいるのを見て、セインズは言った。
「シャーリー、ミリアはここに来たばかりで何がどこにあるか知らない。そんなことも考えられないのか?」
イラッとしたシャーリーだったが、確かにという感じで頷いてミリアにききなおした
「ここだと、書庫、美術品の保管庫、あと、サタナキアが飯作ってるだろう調理場ぐらいか?行くとしたら」
シャーリーはいくつかの場所を提案した。ミリアは、答えた
「美術品の保管庫に行ってみたい」
シャーリーは
「わかった、じゃあ、こっちだな。マモン邪魔したな。じゃあな。」
「じゃあね。」
と、言って部屋を去った。
シャーリーは、トアとミリアの前をシャーリーは飛びながら道にも迷わず飛んでいく。
「お、着いたぞ。」
そう言って部屋の前に止まった。
「トア、鍵束みせろ。」
シャーリーはトアに声をかけた。
トアは、鍵束を見せた、シャーリーは鍵の周りを飛び回り
「ああ、これだこれ。」
シャーリーは、そういいながら鍵のひとつに手を置いた。
「トア、開けてくれ」
シャーリーは、トアに頼んだ。
「わかった。ここにいれたらいいのか?」
「おう、そこにいれて右に回せ。」
トアはシャーリーにききながら、ドアをあけた。
ドアを開けた先には、たくさんの芸術品が置かれていた。
絵が多いだろうか?
絵には金髪の女性が描かれている物が多いように感じる。
しかし、どの金髪の女性も顔は描かれていない。
タッチや、色の塗り方で同一人物の作品が描いた作品であることは分かる。
「あ、これ。」
ミリアかひとつの作品に、指を指した。
ミリアの部屋にある、薔薇と金髪の女性が描かれていて、白い帽子で顔が隠れている絵画である。
タイトルには
「最愛の君」
と書かれている。他の作品のタイトルにも
「最愛の人との食事」
「愛する人の眠り」
などといったタイトルが付けられている。
この絵たちは、作者が愛する女性を描いたものらしい。
なぜ顔が描かれていないのか?
それと沢山描いてるので、狂気も感じるが。
他の美術品の中には、剣、壺、彫刻が置いてある。
シャーリーは飛び回り、ミリアは歩き回り、トアとセインズは二人で見ている。
「つまんない。」
ミリアがそう言い出した。シャーリーも
「だな。違うとこ行こうぜ。」
と言い出した。セインズは、
「俺はもうちょっと見ていく。」
「お前とは別行動だな。」
ふふんと鼻歌を歌い出さない位にシャーリーは機嫌よく言った。
「トアはどうするんだ?」
シャーリーはきいた、トアは悩んだが
「俺ももうちょっと見ていくよ。」
そう言って残ることにした。
「じゃあ、ミリア一緒に行こうか。」
シャーリーはミリアの指を持って引っ張った。ミリアはシャーリーに引かれながら保管庫を後にした。
「じゃあ、サタナキアのとこ行くか〜。」
シャーリーはふよふよと飛びながら、廊下を行く。
「今日の夕飯はなんだろなあ〜。」
あれだけ食べたのに、まだ、食べるというのだ。
「私は、カレーライスがいいな。」
ミリアはそう言った。
「あたしは、トンカツ食べたいなー」
そんなことを話しているうちに調理場に着いた。
「ふん、ふふーん。」
サタナキアはそんな鼻歌を歌いながら、料理をしていた。いい匂いがしてくる。
「サタナキアさん、夕飯なーに?」
ミリアが鼻をヒクヒクさせながら聞いた、サタナキアは驚いたかのように振り向いた。
「ミリア様、シャーリーいつからいたんですか?」
クルクルとなべをかき混ぜながらサタナキアは言う。
「ついさっき。」
シャーリーは答える。
「なんの用事?ご飯作ってるんだけど。」
サタナキアは、そう、シャーリーに返した。シャーリーは
「いやー暇だったからさ。」
と答えた。サタナキアは少し困った顔をして、
「いま、忙しいから、相手ができないの。」
とシャーリーに言った。
「うーん、じゃあどこか暇を潰せるとこ教えてくれよ。」
シャーリーはサタナキアの周りを飛び回りながら、言った。サタナキアは少し考えたあと、
「花園かな?私が育てているの。自慢の花園なの。」
と言った。
「じゃあ、ミリア花園行くか。どう行くかサタナキア教えてくれ。」
シャーリーは、どこからか紙とペンを持ってきた。
サタナキアは一旦火を止めて、地図を描き出した。
「今、ここなの。それを右に曲がって、まっすぐ行って……」
サタナキアは懇切丁寧に説明しながら、描いていく。
「できたよ。じゃあ、夕飯が出来たら呼びに行くからね。ミリア様、シャーリーをよろしくお願いします。」
「おい待て、なんであたしが世話になるんだよ。」
サタナキアは笑って誤魔化した。
シャーリーは少しだけ頬を膨らませながら、
「まぁいいか。じゃあ、またな。」
といい手を振った。サタナキアは料理に戻った。




