ネズミ退治
今回は戦闘シーンの前の会話する場面です!ずっと書きたかった!
サタナキアは部屋から出たあとすぐに
『転移』
そう言って、サタナキアはそこから姿を消した。
次にサタナキアが姿を現したのは、森の中だった。そして、サタナキアの目の前には、黒ずくめの男が五人いた。
サタナキアはにこりと微笑んだ。
しかし瞳は欠片も笑っていない。
ミリア達に見せる笑顔とは全くの別物だ。
そして、スカートの端をつまみ優雅にお辞儀をして言った、
「私の名前はサタナキア、ネズミの駆除にまいりました。」
男達はその言葉に、殺意を持つが、サタナキアの有無言わせぬ圧倒的な態度に動けないでいた。
真ん中のいかつい男が口を開いた、
「まぁそんな殺気だたないでくれ。俺らは、成功品『アエロー』を渡してくれたら、何もしない。」
そう、交渉をした。
サタナキアの瞳は更に冷たくなり、
「アエロー、成功品、そうですか。そうあの子のことを呼ぶんですね。」
「ああ、アエローを渡してくれたら……」
そう言った瞬間に腕が飛んだ。
「あの子は私の大切な友人なのに。道具のようにいうあなた達はあの子に対してよくありません。そして何よりも不愉快です。」
サタナキアはそう言って、地面を蹴った。
サタナキアは、手刀で右端の男の首を落としにかかった。男は気づかずに首が落ちた。
男達が気づいた時には仲間の男の首はサタナキアの手の上に乗っていた。
「本当に、不愉快極まりません。しかも、今友人達とお茶をしていたんですよ?最悪です。あなた達を殺しても鬱憤ばらしにすらなりませんが、危険が及ぶ可能性があるのですから。」
そう言葉を区切って
『排除しませんと』
サタナキア男の頭を地面に落とし、魔法を発動させた。周りが凍りついた。
男は驚愕で目を見開いた。
「魔法だと?お前は人間ではないのか!クソっ、人外相手なんて聞いてない。」
声は慌てているが、サタナキアはそんなことには興味が無いので、相手を殲滅するために動く。
「ゴーヴィ隊長どうしますか?人外はさすがに……。」
強面の男にひょろっとした男が聞いた。
強面の男ゴーヴィは言った
「戻ったとしてもどうせ殺される。どうせなら、最後まで戦って死ぬぞ。」
そう強がっているものの、ひ汗がダラダラと落ちている。
サタナキアは冷たい瞳のまま男達を見ている。
そして戦いが始まった。
サタナキアは一気に敵に距離を詰めた。男達は、防御魔術張った。
『我を守りたまえ、守護神フェールンよ』
サタナキアの手刀を防いだ。
しかし、バキと音がして、ヒビが入った。
「はは、マジかよ……嘘だろ……」
ゴーヴィは、壊れたように言ったが、それもそうだこの結界は、呪文を短縮したが拳銃程度ならどれだけ受けようがビクともしないはずである。
それなのに、目の前の女サタナキアは素手で叩き割りかけたのだ。
ゴーヴィには自負があった。
隊長に選ばれ、優秀な部下がいて、率いる事に足りる人物だと、自分は強いと。
それがどうだ、部下は一人殺され、結界はすぐに壊された。
逃げられないのも分かっている。
負けて帰ってもどうせ死ぬだけだ。
僅かな可能性にかけて、この人外を殺すしかない。
(ふざけんなよ、上のやつら……何がアエローを回収するだけの簡単な任務だ。)
舌打ちをしながら、どうにか頭を回す。
「お前ら、俺が囮になる。その間に全力で魔術を叩き込め。全勢力を持ってだ。火と風でいけ。」
「でも、そんなことしたら隊長が……。」
「これしか方法はない。やるしかねぇ。帰ったら酒を奢ってやる。」
ゴーヴィは、部下の士気をあげるために、未来の話をする。
自分達が生きて帰れる可能性は限りなく低い、しかも勝たなければ、組織で殺される可能性も十分にある。実質二択に迫られているのだ。
サタナキアに殺されるか組織に殺されるか。
(ただただ殺される気はさらさない!)
ゴーヴィは部下と共に生きて帰る気でいた。
たとえ自分が死んだとしても、部下達は返す。
「来いよ、化け物。」
煽り文句を言ったが、叶うことならば、今すぐ逃げたい。
だが、ここで逃げれば自分は弱くてゴミのままだ。
サタナキアはそのセリフをきき、
「その根性だけは認めます。その勇気に免じて楽に逝かせてあげましょう。あと言い忘れてましたが、私家事の中で一番得意なのはお掃除なんです。」
言外に殺すのも得意だと言っているサタナキアに恐怖を感じながら、
「化け物、足元救われんぞ。」
とニヤリ笑った。そして唱えた
『武神ゾーヴィウスよ!我に大いなる力を!』
唱え終わると同時に、ゴーヴィの体は光で包まれた。
「へっ、俺の呪文なんて止める必要もないってか。」
「あなたは、ありが生きるために食べ物を運んでいるのを自分のために邪魔しますか?そういうことです。」
馬鹿にしてるわけではなく、ただ素直な事を言ったかのようにサタナキアは言った。
ゴーヴィは油断するわけでもなく、嫌な汗をかいていた。
(それだけの実力差があるってことだろうな。強がりでもなんでもない。)
冷静に状況を整理しながら、勝てる可能性など万に一つないことがわかってしまった。
しかし、行かなくてはいけない。
ゴーヴィは部下達に合図をした。
ゴーヴィは、一気に距離を詰め、サタナキアの頭に蹴りを入れた。
(はいった!)
ゴーヴィは確信に近いおもいだったが、見るとサタナキアに脚をグッと掴まれている。
サタナキアは、嫌な顔もせず、冷たい笑みを浮かべたままだ。
そのまま嫌な音を立てて潰れた。
「くっ……。お前ら、今だ。」
その言葉と共に呪文を唱え始めた
『風の神 フーシィアよ我に大いなる風を与えよ』
『火の神 ファーヒィールよ我に相手を燃やす炎を!』
サタナキアに向かって炎を風が合わさり熱風となって向かっていく。
そして直撃をした。
ゴーヴィは何とか離脱をした。
「当たった……やったのか。」
その瞬間にサタナキアがいたところから水の龍が空へ登っていた。
「この程度ですか?貴方たちの努力に免じて楽に殺してあげます。」
サタナキアの目が怪しく光る。一人の男が
「ハハハハ」
と発狂してナイフを取り出して、首を刺した。血が吹き出し絶命した。
サタナキアの方へ向きゴーヴィは叫んだ。
「何をした!」
「軽い催眠をかけただけですよ。もっともその方は耐えられなかったようですが。」
サタナキアはなんでもないように言う。
「わぁあああああ。」
そう言って、また一人走って逃げた。
サタナキアはその人物を追って、首を捻りありえない角度になり、男は絶命した。
今残っているのは脚が潰れたゴーヴィと一人の部下。サタナキアは冷たい瞳のまま言った。
「あなた達の上の人に伝えなさい。もう二度とあの子に手を出すなと。次は全部潰します。」
サタナキアはくるりと周り屋敷へ帰ろうとした。
しかし、部下の一人が銃を取り出し打った。
「馬鹿ですね。せっかくの命を無駄にするなんて。」
サタナキアはそう小さな声で言った。
そして、部下の男が血を吐いて、絶命した。
残っているのはゴーヴィだけになった。
(部下だけ死なせるなんて出来ねぇ、せめて一発だけでも!)
ゴーヴィがそうかんがえていると、
「馬鹿なことはしないでくださいね。」
鈴の音のような声でサタナキアはいった。
ある程度離れていたはずなのに隣に立っている。
「では、ごきげんよう。」
そう言って、サタナキアは去っていったが、ゴーヴィは何もすることが出来なかった。
ゴーヴィと別れたあとサタナキアは血で汚れた服と手をみて眉間にシワを寄せていた。
(洗って匂いも落ちますかね?)
そんなことを考えながら屋敷へと帰って行った。




