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籠の中の鳥  作者: 羊沢白音
二章〜日記〜
14/46

茶会


 

  サタナキアとシャーリーとミリアが書庫からでて、廊下を歩いていた。

 

「ミリア様、ダメですよ。お部屋を出る時は呼んでください。このお屋敷とても広いんですから。まぁ、それだけではないんですが。」

 

  サタナキアは少しだけ怒ったように言った最後のつぶやきはミリアには聞こえなかった。

 

 ミリアはしょんぼりして、

 

「ごめんなさい。でも、ちょっとだけ気になったの。」

 

  そう謝罪した。サタナキアは優しく笑いかけ、

 

「いえ、大丈夫ですよ。次から気をつけてくださいね。」

 

  そう言った後にサタナキアは足を止めた。

 

「ミリア様お部屋に着きましたよ。」

 

  そう言って手をドアへ差し出した。

 

 ドアの宝石は漆黒に染まっていた。ミリアは目を見開いて驚いた。

 

「どうして、黒く染ってるの?」

 

  そう聞くとサタナキアは答えた

 

「これは特殊な効果がある宝石なのですよ。登録した人がいると赤くいなくなると少しづつ黒くなっていくんですよ。」

 

  サタナキアは宝石を撫でながら言った。

 

「さぁ早く部屋にはいりましょう。赤の方が綺麗ですから

 

  サタナキアはミリアの手を引き部屋に入れた。シャーリーも入ってきた。

 

「へぇ結構豪華じゃないか。」

 

  飛び回り、色々な所をみながらシャーリーは言う。絵画に行き、ドレッサーにいき、飛び回る。

 

「しばらくお茶しませんか?」

 

  サタナキアはそう言い始めた。

 

 サタナキアは、お茶の準備をしだした。

 

 白いティーポットから白いティーカップへと注がれていく。

 

 白いカップの中には黄金色のお茶がゆらゆら揺れている。

 

 サタナキアは茶菓子を準備し、ケーキスタンドの上に乗せた。

 

 茶菓子の種類は、マカロン、ケーキ三種類、チョコレートなどのたくさんの物があった。

 

 ミリアは目を輝かせて

 

「わぁ、すごい!美味しそう!」

 

  手を叩きながら、喜んだ。

 

 シャーリーがちらりとサタナキアを見て、

 

「ねぇ、あたしの分は?」

 

  と不機嫌そうに言った。

 

「ハイハイ、今から準備するから、静かに待っていて。」

 

  サタナキアはそう言って、小さなティーカップを取りだした。そして、

 

 『お茶よ、姿を変え、このティーカップの中へ入れ。』

 

  とサタナキアが唱えたら、ティーポットの中からするすると弧を描いて小さなティーカップへと入っていた。

 

「サンキュー。」

 

  そう言ってシャーリーはティーカップを持ち上げた。

 

 サタナキアはミリアに顔を向け

 

「ミリア様、お砂糖とミルクはお入れなさりますか?」

 

  そう問いかけた。ミリアはしばらく悩み、

 

「ううん、普通に飲んでみる。」

 

「苦かったりしたら遠慮なくおっしゃってくださいね。」

 

  そう言いながらサタナキアは道具を片付けた。

 

「サタナキアさんは、飲まないの?」

 

  ミリアはキョトンとして聞いた。

 

 サタナキアは答えた

 

「私はメイドですので。」

 

「ええいいじゃん、飲もうぜ?な?ミリアも一緒に飲みたいよな?」

 

  シャーリーが遮るように茶々を入れた。サタナキアは睨みつけたが、ミリアが

 

「サタナキアさんも、一緒に飲もう?」

 

  と言ったらことで、諦め、

 

「分かりました。」

 

  そう言って新しいティーカップを取り出し、黄金色 のお茶を注ぎ、椅子に座った。

 

「楽しいお茶会を始めましょうか。」

 

  サタナキアはそう言って微笑んだ。

 

 ミリア、シャーリー、サタナキアの三名でお茶会が始まった。

 

 シャーリーがどこにそんな量がはいるんだと両手で茶菓子を抱えバクバクと食べている。

 

 マカロン、ケーキ、チョコレート綺麗にシャーリーのお腹の中に消えていく。

 

 サタナキアはなにやってんだという目でシャーリーを見ている。シャーリーはそれに気づいて

 

「別にいいじゃないか。来客用の菓子だろ。」

 

  高級菓子のはずのものを口の中に消しながらシャーリーは言った。

 

 サタナキアははぁと溜息をつきながら、マカロンを一つ手に取り、口の中にいれた。

 

 ミリアは、どれを食べるか迷っていた。

 

 サタナキアはそれに気づいて、

 

「食い意地張った妖精が沢山食べていますが、まだまだ、沢山ありますからお好きなだけお食べ下さいね。」

 

  サタナキアは笑いながらそういった。

 

 シャーリーはそのセリフを聞いてムッとしたように

 

「食い意地張ったってなんだよ、あたしは食べたいだけ食べてるだけ。」

 

  口をもぐもぐ動かしながらそういうが、それを見ながらサタナキアは

 

 (それを食い意地張っているというんだけど……)

 

  と考えたが、シャーリーは昔からこうであり、変わるわけもないので、諦めた。

 

 一番おかしいのは、ミリアとサタナキアと身体のサイズに大きな差があるのにも関わらず一番食べているのだからやはり食い意地が張っているとしか言いようがないだろう。

 

 ミリアも自分の菓子を取ったあとから驚いた目でずっと見ている、そんなことにも気づかずばくばくと食べているシャーリーは服と手を汚していた。

 

 サタナキアは、ハンカチを取り出して

 

「シャーリー、汚れてるわ。」

 

  シャーリーの手や口をキレイにサタナキアは拭いた。

 

「お、サンキューな。」

 

  そんなやり取りを見ながら、ミリアはきいた。

 

「二人はお友達なの?」

 

  ミリアが疑問に思ったことも不思議ではない。

 

 サタナキアは、ミリア達に対する言葉遣いとは違ってシャーリーに対してかなり、気楽な言葉遣いで話す。気安い友人でなければ出来ないだろう。

 

 サタナキアは、紅茶を入れ直しながら、シャーリーは菓子を飲み込んで答えた。

 

「そうですね。シャーリーとはかなり古い友人になるかもしれません。」

 

「そうだな、結構長めの付き合いになるよな。結構お互いのことを色々知ってるしな。だからといってあたしらがダチになれないことはないぜ?」

 

  二人ともお互いを友人として、認識しているようだ。

 

 ミリアはとても羨ましく思った。

 

 ミリアはほとんど兄と過ごしており、同年代と触れ合う機会がなかったのだ。

 

「私もお友達に入れてくれる?」

 

  ミリアは不安げにきいた。二人は微笑んで

 

「もちろんです。」

 

「もちろんだ。」

 

  と答えた。ミリアは喜んだ。

 

 ミリアは一つ気になったことがあった。

 

「色々知ってるって何を知ってるの?」

 

  何を知っているのかはたしかに気になるところだろう。シャーリーはニヤリと悪い顔をして

 

「あ、こいつマモンとできてるんだぜ。」

 

  と、爆弾発言をした。サタナキアはガシャンと勢いよくティーカップをおいて、顔を真っ赤にして、

 

「シャーリー!何を言うの!?」

 

  叫んでシャーリーを片手でグッと捕まえた。シャーリーはガクガク振られている。

 

「まて、サタナキア、酔う……気持ち悪い。」

 

  青い顔をしている。その状態に神の救いが現れた。

 

「できてるってなに?」

 

  ミリアは純粋であり、そんなふうに言われたところで分からないのである。

 

 その言葉により、サタナキアの手が止まり、シャーリーがリバースすることは免れた。

 

 サタナキアはシャーリーを机の上に置き、

 

「ミリア様はそのままでいてくださいね」

 

  と言って頭を撫でた。

 

 そしたら手が止まった。

 

 サタナキアは周りを見渡した。そしてスっと目が冷たくなった。

 

 ミリアが、ただならない雰囲気を感じとり怯えた。

 

 すると、サタナキアは微笑みかけ

 

「ネズミがはいったようです。ネズミがいると大切なものが取られてしまいますから。シャーリー、ミリア様をお願いしますね。」

 

  サタナキアはそう言い、部屋から去っていった。

 

「ネズミかぁ、でも、なんでわかったんだろ?」

 

「ああ、特定の人物だけに聞こえるベルがあったはずだ。サタナキアはネズミは大切なものが取られるから倒さなきゃな。こんなデカい屋敷だと客も来るだろうし、ネズミなんか出たら悪印象を残すから早々とやるんだろ。サタナキアは一匹も残さないだろうな。まぁいいじゃないか!待ってる間に菓子でも食おうぜ。沢山あるんだからな。」

 

  そう言ってシャーリーは、ケーキスタンドに乗っている茶菓子を食べ始めた。

 

 ミリアは違和感を感じながらシャーリーがたべているのを見て食べ始めた。

 

 

 

 

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