Bランク依頼を受ける
初日に装備を整え、その日の午後は不足している道具を買った。
そのあと宿に戻り、ゆっくりとした時間を過ごしていた。
次の日僕は、冒険者ギルドにいた。
「おいおい、こんなガキが何しに来た! ここはお前みたいなガキが来るとこじゃない!! 男が あっ、大人が命を削る場所だ!! 冷やかしなら帰るんだな!!」
絡まれた・・・そして、周りの女の人ににらまれたから言い直した・・・。
「おい!聞いてるのか!!」
そういいながら男は僕の前に来てすごんでいる。その男は僕を見上げてすごんでいる・・。
目の前の男の子は誰?僕にすごめるくらいすごいのか?
サーシンでは僕に絡んでくる冒険者がいなくなっていたから新鮮だ。
今僕は165㎝、良くいえば細マッチョ。前世の黒髪ホストみたいな見た目だ。
そして目の前にいる男の子は、スキンヘット?坊主頭で、光輝いているから、金髪か?
周りの冒険者も苦笑いしていて、そんなキャラなのか?
「どうも。僕はラウールと言います。何か御用ですか?」
と首をかしげて聞き返してみる。
「あ”~名前なんて聞いてねーんだよ!! 早く出て行けって言ってるんだ!!」
僕を見上げながら目の前の男は、ガンをつけて来る。不思議と怖くない。
「出て行けって言われていませんけど? 来るところじゃないとか、帰れっては言われましたけど?」
と返してみた。
「「「「ぷっ・・・、バァー~~!!!」」」」
『返されてやがる・・!!ぷっぷっ~!!!』
目の前の男のほっぺが赤くなってきた。んっ!ちょっと涙目になってきた。
「そういうことで!!」
と僕はその隙に受付の空いているところに滑り込んだ。
「・・・・今日のご用件は?」
目の前の受付さんは、一瞬止まり、声を絞り出した。目の前の受付さんは僕よりお姉さんだ。
「この街に少しとどまると思っているんですけど、何かちょうどいい依頼はないですか?」
これはアリサさんに聞いたんだけど、Bランクまで行くと、冒険者ギルドでいい依頼を紹介してくれるみたいだ。高ランクになると、依頼票を張っていても見ていないものが出てきたり、高ランク者でないとできない依頼を貼り出さずに指名依頼として抱えることがあるみたいだ。
指名依頼とは、ギルドが高ランクで、適性がある者に依頼するもの。
指名依頼でも、名指しで依頼がある者は、その人物に依頼を斡旋するもの。となる。
だからこそ、色々な依頼をして世界を見てみたい僕は、珍しい依頼が欲しいんだ。
「え~と、依頼でしたら、依頼票を見てきて選んでください。さすがに、全員に適した依頼を私たちが選ぶことはできませんから。」
そこで僕はプレートを見せていないこと気づき、プレートを差し出した。
差し出されたプレートを受付さんがボックスに差し込んだ。
「っ!! 失礼しましたラウール様。・・・この討伐数、達成度・・。失礼ですが、仲間の方たちはどちらに?」
僕の傷口が開いた・・・。仲間なんていない・・。友達は、かろうじてカイン?たち?
「ソロ・・。」
「えっ!!ソロでこんなに!! あなたの年でソロでBランクなんてありえないでしょ!!」
周りがざわついた
「あの子がBランクだって」
「うそでしょ?」
「でもプレートはうその情報はのらないぜ」
「誰かそばにいたんでしょ」
「あ~たしかに、とどめだけ刺せばいいからな」
「不正不正??」
「不正でないけど、ずる??」
「え~!自分の力でなくていいの~?」
「貴族や金持ちは、そういうこともするからな~」
「え~あのこ貴族なの?お金持ちなの?」
「ずるいぜ!! 俺たちは自分の命を削って依頼をこなしてるのに!!」
なんか周りが好き勝手なことを言い出している。そして受付さん・・・。個人の情報を聞こえるよう言ったらだめでしょ・・・。
『静かにしろ!!』
と大きな声を出しながら階段を下りてきたスキンヘットがいる。
なんだこの男は、どこかでみたような・・・。なんか、サーシンのギルマスに似ているような・・・。
「何の騒ぎだ!!」
「マスター! この子がBランク表示のプレートを出してきたのです。実力が伴っているかわからないので、話をしていました。」
っていきなり適当!! そもそもいきなりランクを話してしまったのは受付さんだろ・・。
「え~と、プレートを出したらいきなりありえないだろと言われて、周りの冒険者のも聞こえる声で・・・、そしたら周りの冒険者も何か言いだして・・。って僕は何も悪いことしてないけど・・・」
そう説明しだしたら
「おい!チルミ! 人の情報を聞こえる声で話したのか?」
っ!!
「・・はい、つい声に出してしまいました・・・。」
うつむいてしまい、小さな声で答えた。
「は~・・・だめだろギルドとして・・。すまん少年! これは俺のギルドの過ちだ、すまん!!」
スキンヘッドの男は階段を降りたところで、丁寧に頭を下げた。
「~~!い~、いえいえ、そこまで頭を下げなくても・・・。ちょっと受付さんにはイラっとしましたけど、謝罪を受け入れます。」
と僕は言って、スキンヘッドをじっと見つめた。
・・・・・・
・・・・・・
「・・もしかして、お前はラウールって名前か?」
急に初対面の人から名前を言われてびっくりしながらも
「そうです。ラウールと言います。もうみんな聞こえてるから言いますけど、友達もいないソロのBランクです!! 何かソロで問題でも!?」
とちょっと威圧を飛ばしてしまった。
「・・・!いや、問題ない、ただ、兄から連絡を受けていてな。ラウールと言う貴重な男が旅に出たと。そいつの見た目を教えて、何かあったらよろしく頼むと。そして、もうこんな状態だから言うが・・・、へたに回りが絡むと、問題が拡大すると・・・『漆黒の翼』と。」
周りの冒険者が騒ぎ出す。
「漆黒の翼!! あの自分に絡むものは容赦なく・・・、睨むものなら目をつぶし、足をかけようとするなら足を折り、土下座をすれば頭を踏みつけ、長い髪をなびかせていたら毛根を全滅させる・・・。あの噂の・・・。」
「俺も聞いたことがある・・・。あいつが怒ってるところいると・・・、何もしていないやつまで被害が来る・・」
「あ~あの噂の・・・。一人がイラつかせることをすると、その場にいた全員に報復が来る・・・。止めないことが連帯責任だと・・・・。逃げていいかな?」
あ~・・・せっかくサーシンだと普通に接してもらえたのに・・。なぜここまで来て黒歴史・・・。すべてこの受付さんのせい???
ブア!!
とつい魔力が漏れ出してしまった。
っっっっ!!!
「すまん! お前に依頼したい!! 依頼は俺たちを許すことだ!! 頼む、受けてくれ~!!」
そういうと、ざ・どげざをしたギルマスの姿が・・・。
やってしまった・・・。僕の記念するべき旅が・・・・。後悔しながらも、依頼を受理し、達成報告をするラウールであった。




