表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
平均アイテムドロップ率85%の異世界  作者: 888回目の良い香り
3/15

報酬、多数

 ギルドに行き、再びあのおっさんと目が合う。


「おっ、恐ろしく早かったな!一時間も経ってねえぞ?」

「一方的な殺戮だったからな」

「こりゃあ、ルーキーの登場かぁ?」

「話聞いてる…?」


 まあ、好きなように言わせておけばいい。

 俺は、取り敢えず戦利品が全て入った袋をカウンターに乗せる。

 おっさんはそれを見て唸る。


「なかなかの収穫だな」

「毛皮が22枚と、肉が20個だ」

「肉20個!?」


 おっさんは驚き、勢いよく袋の中身を覗く。

 

「確かに20個あるな…お前、どんだけ殺したんだよ…」

「え、ああ…まあ、数はあんまり覚えてないかな」


 嘘をつきました。

 俺ははっきりと25匹殺したことを覚えている。

 おっさんの感覚だと、肉20個はビットゥ50匹分くらいなのかな?

 それくらいの驚きようだ。

 俺のスキルにかかればそんなものは簡単に手に入る。

 まあここでスキルをバラしても俺に得はないので言わないでおくが。


「気合い入りすぎだぜアユム…」

「若者らしくていいだろ?」


 俺は袋から毛皮を5枚おっさんに渡し、おっさんから報酬1000ゴールドを得た。


「残りの毛皮はどうするのがいいんだ?」

「そうだな…ビットゥの毛皮だけだと、服は厳しいかな…装飾とかになら使えるけどな。あとは毛布かな」


 ふむ、今のところ使い道はその程度か。

 あんだけ至る所に生息する魔物なわけだし、大して貴重でもないだろうから、売っても大して金にならないだろう。

 しかし、肉は違う。 

 肉はあくまで食品だから、数は多い方がいいに決まっている。


「肉を買い取ってくれる奴とかいないの?」

「肉専門の卸売り商人なんてのがいたりする。もしあれだったら俺が渡しておこうか?」

「え、おっさんそういうのも出来んの?」

「知り合いがいるんだよ」


 俺はとりあえず、20個あるうちの15個の肉をおっさんに渡した。

 残りは家の冷蔵庫にでも入れておいて、なんかあったら食えばいいか。

 後日、取引した分の金を受け取る約束をして、俺はギルドから出た。




 まだ昼頃だった。

 俺はとりあえず肉と毛皮を家に置いて、街を散策した。

 途中で燻製肉と果物をいくらか買った。

 持ち歩きのできる、所謂携帯食なるものは持っていた方が絶対にいいからな。

 

 そういえば、錆びたショートソードを返さないで出てきてしまった。

 おっさんも呼び止めなかったから、たぶんこれはもう俺のなんだろう。

 ただ…正直いらない。

 使うならもっとしっかりとした剣が欲しい。


「武器屋に行ってみるか」




 暫く歩いていると、武器屋兼鍛冶屋なるものを発見。

 独特なにおいが立ち込めている。


 入ってみると、広い作業場と売り場はくっきりと仕切られていた。

 作業場で作業をする男と目が合う。


「なんだぁ、買い物か?」

「この剣を買い取ってほしいんだけど…」


 俺は武器屋の男に錆びたショートソードを見せる。

 男は目を細めて剣を見ると、鼻で笑った。


「へっ、そんなガラクタが売れるかよ」

「は?何かしらに使えんだろ。溶かすなりなんなりして」

「そうだとしても金にはならねえなァ」

「それはおかしな話だ。俺は寄付しに来たわけじゃねえんだぞ?」

「ちっ、めんどくせえな」


 男は舌打ちをすると、親指で俺目がけて何かを飛ばす。

 俺はそれを何とか片手でキャッチ。


 握られていたのは10ゴールドだった。

 舐めてやがる。

 だがまあ、こんな剣じゃこれくらいが相場なのかもしれないな。

 あんまりことを大きくしたくはないし、ここは俺の方から折れよう。

 俺は鉄くずコーナーにショートソードを投げ入れた。


「なあ、武器が買いたいんだけど」

「武器?…予算はいくらだ」

「2000ゴールド以内かな」

「はっ!それっぽっちじゃ大した奴は買えねえぜ」


 やはりそうか…。

 なんとなく予想はついていた。


「さっきのショートソードの新品でいくらだ?」

「1200ゴールドだよ」

「じゃあそれでいい」

「そうか、じゃあそこのソード取っていきな」


 俺は男が指差した方の壁に掛けてあったショートソードを手に取る。

 ギルドのおっさんが渡してくれたのと同じ型だったので、鞘は再利用だ。

 1200ゴールドをおっさんの手元に置く。


「あんた、鍛冶も出来るんだな」

「そっちが本業だ」

「頼めばなんか作ってくれんのか?」

「見合った金と素材があれば作ってやるよ。もちろん、2000ゴールドぽっちじゃ作る気にもなんねえがな」


 完全に俺を見下しているのが分かる。

 まあ見下されても当然か。

 俺はこっちの世界に来てまだ2時間弱ほどしか経っていないからな。

 そのうえ駆け出しの冒険者だ。


「じゃあ次来るときは素材と金を持ってくる。そん時は頼むぜ」

「はっ、命は大事にしろよ」




 武器屋を出て、俺は一度家に戻った。

 

 さて、これからのことを考えなければならない。

 まず必要なのは如何せん金だ。

 如何せん金が要る、それはもうどこの世界に行ってもそうだ。

 

 作戦としては、街の外に出てビットゥ含めた魔物を狩る。

 奥に森があったから、たぶんそこにはもっと強力な魔物がいるだろう。

 金もアイテムも手に入るから、魔物討伐は一石二鳥だ。


 そして次に金を得てからのことだ。

 俺の目標はまあ、楽しく生きることだ。

 そのためには食って、寝て、あとは……。


 そうそう、異世界と言ったらお約束のものが俺の中では3つある。


 1つは魔法。

 これはまだ体感したことがないが、いずれ嫌でも体感することになるだろう。


 2つ目は魔物。

 これは体験しているが、ビットゥはまだ魔物と言えるレベルではない。


 そして3つ目、それは奴隷だ。


 決めた、というか、決めていた。


 俺は女の奴隷を買うんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ