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平均アイテムドロップ率85%の異世界  作者: 888回目の良い香り
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神様、万歳

 俺は今日死んだ。

 死因は交通事故だ。


 今俺の目の前には、超機嫌が良い神様がいる。

 性別は、たぶん男。

 神様に性別があるかなんて知ったことではないがな。


「おい、神様さん」

『なんだなんだ、どーしたんだ』

「なぜ俺は死んだんだ?」

『運命さ、運命は誰にも変えられない。もちろん俺ら神にもな』


 運命…そう言われればそれまでか。

 まあ、ずっとバイトで食いつないでいるような人生はとっとと捨てて、来世に期待するってのは得策かもしれない。

 俺は深く息を吐いた。

 すべてが終わった気がした。


『なんだ?つれねえな』

「ここにいて笑えるのはお前らだけだろうな」

『そうだな、ちと俺は今機嫌が良い』


 見れば分かる。


『これも何かの縁だ。お前を生き返らせてやってもいいぞ』

「なに!?」


 聞き捨てならない。


『俺は今機嫌が良いからな』

「生き返らせるって…元の世界にか?」

『そいつは無理だ。生き返るなら別の世界になるなぁ』

「別の世界?」

『剣と魔法の世界…通称”サバイヴ”』


 なんて野性味じみた名前なんだ。

 だが、剣と魔法の世界とやらは嫌いじゃない。

 これが俗に言う、異世界転生と言うやつで間違いなさそうだ。


「お願いします!」

『俺は今日機嫌が良いから、ついでに一個スキルをプレゼントしよう』

「まじか!」

『全てのアイテムの平均ドロップ率が85%になるスキルだ』


 なん…だと…!?

 ゲームでありがちな、ドロップ率2%のアイテムとかを、85%の確率で引き当てることが出来るということか!?


『ただし、ドロップ率100%のものは85%にまで下がるからな』

「そんなのは全然問題じゃないさ」


 俺は、運が良かった。

 死んだ日に運が良かったなんて、不幸な目に遭って死んだ人間に怒られてしまうな。

 この神様がなぜ機嫌が良いのかも知らないが、本当に運が良かった。


『くれぐれも死なねえようにしろよ?サバイヴには魔物もいるし、魔法もあるし、魔王もいるぜ』

「そういうのは好きだ」

『現実は違うぜ、アユム・キサラギ』

「俺の名前まで知ってるんだな、流石神様」


 俺が神様を持ち上げたのを最後に、意識が飛んだ。


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