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魔女が落とした宝物  作者: 内藤ナイト
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二つ目の愛⑥

 よく見ると先生の額からは滴るほどの汗が見えた。

『大丈夫ですか先生?』何がどうなっているのか認識しきってなかったため私は動揺した。

『朝から体調が優れなくてね。ちょっとトイレ借りてもいいかな?』先生の声にあまり活気がない。

 私は急いでポケットから鍵を取り出しドアを開けると先生に肩を貸す。

 先生がトイレに入っている間ようやく平常を取り戻した私は自室のベットに座っていた。数分経つと先生がトイレから出てきた。顔色は未だ良くなってはいない。

 私の横に倒れ込むように座り大きく息を吐きながら口を開いた。『カバンの中に薬があるから取ってもらえるかな、それと水も。』そう言うと急いで私は言われた通りのものを用意する。薬を飲み終えるとまた大きく息を吐きながら『ありがとう中川さん。本当に助かりました。』とお礼を言った。先生の表情は今だ曇っている。

 『先生、横になって休んでください。』と言って私はベットから立ち上がる。申し訳無さそうな顔をしていたがどうも我慢できないものらしく言われるがまま先生はそのまま横になった。1時間もするとようやく話す気力が出たのか『ごめん中川さんさっき飲んだのが最後の薬だったんだ。同じやつがコンビニに売ってると思うから買ってきてもらたえないかな?』

 私は『わかりました。すぐ買ってきます。』と言い財布を持ちコンビニに向かった。アパートからコンビニは歩いて10分もかからないが先生の状態を心配していた私はこの10分弱の時間が放課後の会話よりも長く感じた。

 幸い同じ薬はすぐに見つかり栄養ドリンクと一緒にレジへ持っていきすぐさまアパートへと戻った。部屋へ戻ると先生の瞼は閉じ軽く寝息を立てていた。薬が効いてきたのだろう。先程よりも顔色が良くなっている。私もホッとし、一つ深い息わー吐く。

 よく見ると本当に整った顔立ちをしている。年は幼く見えるが何歳なんだろうか?研究中先生のプライベートな話はほとんど聞いたことがなかったのでふと気になった。思えばこの2ヶ月間先生にはお世話になりっぱなしだったのでこのような形で先生の力になれたことが少し嬉しかった。

 その後先生はなかなか目を覚まさなかったので私は諦めて先生を起こさなかった。一人暮らしが決まり家具を揃えてもらった際にベットは少し広いものを買ってもらっていたため先生を起こさないように端に詰めてもらい空いたスペースに私は横になった。不用心かもしれないが先生のことを信頼していた私は色々不馴れなことが起き疲れたためかすぐに眠りについた。

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