閑話 隣の半島国
真世歴5年の末、日本の隣に有る半島国の南側政府は日本が海南島を支援しているのを知って「我が国は日本から援助を受ける権利と用意がある」と声明を出し、「我が国は隣国を援助する義務も用意もない」と日本は声明を出した。
「半年前に自ら国交断絶しておいて何を言っているんだ?準戦争状態にあると分かっているのか?」との声が日本国内では大半だ。
半島では北側の政権の権威が失墜して半島統一のチャンスが訪れた際にも日本に援助を要求してきて日本は断った。
その時は「日本は半島を分断した責任がある」とか大半の日本人が理解できないことを言い始めたので日本政府が暫く放置していると誰が統一の栄誉を得るかで内紛が始まって未だに統一していない。
中華人民共和国が崩壊した現在、半島の周辺国は統一を支持してはいないが反対もしていない。
半島を自ら統一するなら絶好の国際情勢にも拘らず主導権争いで内輪揉めしていて、足の引っ張り合いで誰も統一する事が出来ないでいる。
中華圏では儒教の影響か出世して偉くなるほど命令するだけで自分では動かない。
そしていつの間にか自らは動かずにいることが偉いことの証明みたいになってしまっている。
中華圏では偉いから自らは動かなくて良いではなく、自らは動かない俺は偉いとなっているしそう思っているのだ。
だから偉くなるために努力するのではなく、自らはなるべく汗を流さないように努力し続けてそれが正しいと思っている。
だから乞食・詐欺・強請り・たかり等のあらゆる手段を使って自らはなるべく汗を流さずに済ませようとして恥じることはない。
彼らにとって自らは汗を流さずに済ませることが偉いことの証明で正しいことであり手段はどうでも良いのだ。
特に小中華を自負する半島ではこの傾向が著しく強くて、両班の様に生きるのが彼らの理想だ。
自らは何もせずに命令して周りの人に全部遣ってもらうのが理想なので物事が上手く行かないと周りが上手く遣ってくれないから悪い事になる。
どうやら半島の統一も周辺国が上手くお膳立てしてくれないから駄目なんだと思っている様だ。
そう半島がこの様な情勢の時には強国を後ろ盾に傀儡が半島を支配するのが歴史的な通例なのに後ろ盾になろうとする強国が周辺にいないのだ。
日本政府は半島の北側や南側とは民間が交易することは止めていないが正式な国交は途絶えている。
日本が南シナ海にある西沙諸島・南沙諸島の海賊退治を始めた時に「日本の侵略だ!直ちに撤退せよ」との声明を半島の南側政府は出して国交の断絶を宣言して駐日大使と大使館員を全て本国に戻した。
日本政府は数度に亘って撤回することを促したがそれを弱気と捉えて要求がエスカレートしてきたので最終的には遺憾の意を表明して半島にある日本大使館を閉鎖し、国交の断絶を追認した。
半島の南側政府は慌てて大使を派遣しようとしたが日本がそれを受け入れることはなかった。
以前ならアメリカが間に立って日本側が国交断絶を追認する前に収まったであろうが、アメリカ軍は撤収をしていてもう間に立つ者はいない。
半島からはその後も「日本が国交を回復したければ……せよ」と第三国を通して何度か要求の打診があったが日本政府はその度に「前回の国交回復時に締結した基本条約で解決済み」と返答している。
『まぁ、そーゆう奴らだよな。何故か偉そうなんだよ。中国の混乱と国際的地位の低下を嬉しがって揶揄していたしなぁ。自分の後ろ盾の国の力が落ちて自国の国際的地位が上がったとか嬉しがるのはおかしいだろう?一緒に沈んでいるのに』と日本人の誰かがそう思った。
国交断絶後に日本で問題に成っているのは半島側の密漁と半島経由の密入国だ。
漁業協定は既に失効していて、互いに相手国の海域に有る漁場での漁は禁止されている。
密漁船については最初の頃は警告後に拿捕しようとしていたが最近は警告すると必ず逃走するので射撃して拿捕するか沈没後に逮捕となることが多い。
半島側の領海に逃げ込まれたら沈没しても助けようがないので何人も死亡している。
アメリカ経由で抗議が来たりするが日本政府は「違法操業を取り締まる様に」と返答をするだけである。
漁船は密入国に使われることも多いのでなるべく沈めて数を減らすのが日本側の非公式な方針である。
半島経由での密入国者が増えた結果、半島から日本に入港する船舶に対しては領海に入った時点で臨検することが多くなっていて、半島経由で日本に来る船舶が激減した。
逮捕した密入国者は日本国内での犯罪歴等を確認後、通常は強制送還となる。
半島人の密入国者の場合は半島にある国際空港に送還する。
半島人の密入国者の大半は以前日本に住んでいて自爆テロ騒ぎの時に日本国外に脱出した者達である。
彼らの中には当時から不法滞在者であった者も多くいて密入国を悪い事とはそもそも思っていない。
密入国者の子孫である者も多くいて密入国が犯罪であるとの認識が殆ど無いものと考えられる。
自爆テロ騒ぎの時の日本からの脱出当時は日本国籍を有する者が多くいたが神様情報により帰化時の公文書偽造が発覚していて多くの者が遡って帰化が無効と成った。
彼らは半島国側の国籍離脱の書類を偽造していたため国籍の離脱がなされておらず日本国籍所得の条件が満たされていない状態だ。
これは日本では二重国籍の所得を認めていないため帰化が無効となる。
帰化時の公文書偽造の件は以前から指摘が有り、公文書偽造の罪は時効として帰化の無効を進めていたのだが、政治問題化して半島国との国交断絶まで実施されていなかった。
少し複雑なのは祖父母や親の世代の帰化が無効になると同時に子や孫の世代まで日本国籍を喪失する可能性がある為だ。
親のどちらかが日本国籍であれば日本国籍を選択できるため問題ないが帰化の無効でそれに当てはまらない場合は日本国籍を喪失すると同時に半島国の国籍が確定する事になる。
この為、日本国籍を喪失している事を承知していない者もいて密入国が途絶える事は無い。
日本の魔素生命の制定以降は、日本の魔素生命と繋がりを持った者については他の外国人と同様に日本での居住を認めている。
一部の日本国籍喪失者はこれを利用して日本に居住しており、一部は帰化申請も始めている。
中華人民共和国が崩壊した現在、半島人が妄想しているのは旧満州地区に住む朝鮮族を利用した旧満州地区の支配である。
中華人民共和国の崩壊後はシナ大陸に住む民族全てを格下扱いしていて妄想は膨らむばかりでシナ大陸全土を支配しようとする政治勢力も発生している。
この政治勢力の目標はシナ大陸支配の後は日本列島支配だそうな。
半島人の朝鮮族に対する支援はシナ大陸が内戦状態になった頃から始まっている。
この時点で半島人の世論は中華人民共和国を馬鹿にして格下扱いし始めていた。
日本人から見ると停戦中の分断国家と内戦状態の国は似たようなものでありどちらが格上とも思えない。
「半島も統一できていないのに何を根拠に偉そうにしているの?」が日本人の本音だ。
半島人は失地回復と称して旧満州地区の支配計画を正当化しているが半島が旧満州地区に有った国に支配された事実はあるが逆は一度もない。
半島人は常に被支配者側であったが支配者側の血統と少しでも繋がっていると自らが支配者側であるかの様に振舞い主張するのだ。
漢族も似たような傾向がありモンゴル帝国の実績を自らのものの様に誇ったりするが少なくとも彼らには異民族に対して支配者側に立った経験がある。
しかし半島人が異民族に対して支配者側に立った経験は彼らの妄想の中にしかない。
彼らは百済を滅ぼした側なのだがシナ勢力の傀儡の色合いが強いので支配者側に立ったと言うよりは支配者側に媚び阿って権力を得た感じだ。
半島では歴史的に半島外の勢力を引き込んで傀儡となって半島の支配権を得る感じの支配者が多い。
半島人は妄想を根拠に色々画策しているが朝鮮族は200万人弱しかおらず事実上相手にされていない。
半島人は支配を夢見て武器を輸出したりしているが朝鮮族が間に立ってピンハネしているのが実態だ。
旧満州に有る軍閥は半島人の妄想を利用して安価に物資を調達している。
日本はシナ大陸に対し政治的には極力関わらない事を国是としていて、半島国家の妄想によるシナ大陸への干渉は日本への実害が無いので放置している。
半島人の妄想は留まる事を知らず、一部の半島メディアは半島人によるシナ大陸支配と日本列島支配を未来の必然としていて、日本人に対しては今の内に媚びて置けば悪いようにはしないと報道している。
日本にこの報道が伝えられると日本では笑うのを通り越して気味悪く思う人が増えてきて民間の交易はそれに比例して縮小している。
半島人は妄想を根拠に益々居丈高に振舞う様に成ってきてそうなると日本人は益々真面に相手にするのを避ける様に成ってくる。
日本以外の国は疾うの昔に半島国を見限っていて相手にしていない、日本は国交を断絶しているにも関わらず隣国なので仕方なく交流を保っている。
半島人が暴走して困るのは隣に有る日本だから仕方のない事だが交流のパイプは年々細くなっている。
最近、日本のメディアでは南北の半島国をシナ大陸の軍閥等と纏めて扱う様に成っている。
日本ではシナ大陸の混乱に巻き込まれて今のままの形で南北の半島国が残るのは難しいと考える人が多く、風前の灯火だと思われている。
日本政府は難民が発生して日本に来るのを危惧しており、旧満州地区の軍閥が半島を併合もしくは属国化する事が出来ないか周辺国と調整中だ。
日本政府は半島人の妄想を上手く利用すれば何とかなると判断している。
半島人の事だから併合されるか属国に成れば「シナ大陸支配の足掛かりを得た」とか妄想し始めるに違いないのだ。
ここで問題なのは旧満州地区でも半島人は嫌われている事だ。
実の所、日本人もロシア人も旧満州地区の住民もあまり半島人と関わりたいと思ってはいない。
旧満州地区の軍閥が物資の調達先として必要としているぐらいで他からは相手にされていない。
最近の半島メディアは日本政府が半島国と国交断絶した事と国交回復しない事を激しく非難している。
半島国側からの国交断絶については日本側が頭を下げて状況回復に努めなかったから悪い事になっていて、日本政府が国交断絶を追認した件については日本にはそんな権利はないと断言している。
そして半島人の旧満州地区の支配が進まないのは日本が邪魔をしているからだと言う事になっていて、シナ大陸全土を支配した暁には日本を併合して悔い改めさせるとか旧満州地区より日本を先に支配しようと言った論調が出始めている。
未だ半島の統一も出来ないのになぜそこまで妄想できるのか相対的には大東亜戦争前の日本より国力も軍事力も無いのに……上手くいかなかったら日本のせいに出来るからか妄想に歯止めが無いのだ。
日本政府は半島人が思い込みで暴走して何をするか分からないので巻き込まれない様に注意している。
人の魔素生命との繋がりにより故人の過去の情報が公開される事によって半島人の過去に関する妄想の殆どが否定されてしまった。
そうすると半島人は過去を棚上げにして未来に対する妄想に拘る様になり妄想による己の未来を確定したものの様に振舞い始めてそこから外れる事柄は無視出来るものは無視して無視出来ないものは妄想と辻褄を合わせる為に努力して、最終的には日本が悪い事にして日本を非難してくる様になった。
半島人の思い通りにならないのは「日本人が邪魔をしているからだ」とか「日本人が言う事を聞かないからだ」とか言ってきて「もっと兄たる半島人が有利になる様に動け」と非難してくるのだ。
『邪魔をしているのはお前だ』『自分で何とかしろよ』『兄って何、何で日本人が弟なの?いや日本人が兄でも嫌だけど』『日本人と半島人は唯の隣国人で日本人には半島人にそこまでする義理は無いよ』と日本人は思っているから半島人を真面に相手にする日本人は減少する一方だ。
確かに未来は不確定で妄想しても個人で楽しむ分には勝手だけど相手に妄想を押し付けたいならもう少し現実に沿った妄想力を発揮しないと相手にされない。
半島人がシナ大陸の覇者になる可能性は………無いとは言わないけど、せめて半島を自力で統一してからでないと話の取っ掛かりにもならない。
そこから旧満州地区を支配できれば相手にしてくれる国が出るかもしれない。
西へ南へと支配領域を拡げてシナ大陸の4分の1でも支配すれば相手にする国も増えるのではないかな。
日本では半島の未来は良くて旧満州地区の勢力に併合か属国化、悪くいくと内部抗争により国を維持出来ずに瓦解してアフリカや中近東の様に部族や血族単位の群れに纏まる可能性も視野に入れている。
最悪の予想だと小さな群れがたくさんできて抗争を始めて半島中に抗争が広がる事になる。
そうなると難民が出て大変なので日本としては日本を敵として纏まっている今の方がまだましな状況なのかもしれない。