クダラナイ話
クダラナイ話
何処にでもある話
誰にでも起こる話
何故なのか、何処なのか
そんな事を考えるより先にうずく様になって
知らせる前にはじけて消えた
はじめから届くだなんて思ってなかった
最初から伝えようとさえしていなかった
最初から分かっていた事だった
ツマラナイ話
あたり前の話
珍しくも無い話
名前を呼ぶことさえ恥ずかしくて
こっちを見られるだけで嬉しかった
話しかけるのが難しいくらい
手を伸ばすのも勿体無いと思うくらい
それでもいいと思っていた
ドウデモイイ話
よく耳にする話
どうってこと無い話
ただ笑顔を見れるだけで早鳴る鼓動
話しかけるだけで沸騰する頭
恥ずかしくて少し怖くて
けれどすごく嬉しかった
――いつまでも続くと、疑いもしなかった
クダラナイ クダラナイ クダラナイ クダラナイ
てっとうてつび しごくとうぜん
咲かない花は伐られてあたり前
そう、くだらない
呟く声さえ忌々しく
水面に映る姿は醜く波打つ
そう、ばかばかしい
初めに諦めて正解だった
最初から望みなんて無かった
そう、どうでもいい
すっぱいブドウすっぱいブドウ
食べても無いのに口に広がる酸味と塩味
ああ、クダラナイ ツマラナイ
馬鹿みたい どうでもいい
――そう、だから私はきっと哀しくない